宴もたけなわ
療養神殿(医療神殿)
療養神(別名医療神・薬神)を奉る教団。薬師や治療師、癒し手等の医療従事者が信奉する職業教団。神殿と併設して治療院を設けられていることが多く、療養神殿といえば治療院の事をさす。
各地に神殿が設けられ、医療の道を志す者は一度は訪れ技術を学ぶのである。
最近では【狭間の国】を中心に治療を終えた者達が治療費とは別に【匙】を奉納することが多い。
しかし此処で作られる薬が妙に苦かったり沁みたりするのはどうしてなのだろう?
死後の苦しみから解き放たれた死霊達の幸いなる様は喜ばしきことである。我は手を貸すことしかできないが其々に幸いなる旅路を送って欲しい。(by冥界神)
冥界神様が神域から宴を見てほつりと呟いた。
世界に手を出すのは神々の流儀から外れる。せいぜい、気に入った者に加護を与え手助けをするくらいである。
「その割には顕現されて存分に飲み食いなされておられるようだが?」
聖騎士、地の文に(略
気持ちは判るが自重しろ。
まぁ、神々の力が偉大すぎて細かい調整がやり辛いとしておこう。不器用だからじゃないから、大事なことなのでもう一度繰り返すけど神々が不器用だからじゃない!そして神々が世界を見捨てているわけではない。愛しく見守っているのである。
「ぶははははっ!生き返ったようじゃ。」
「爺さん爺さん、あんたは死んだままだから。」
「でも溢れる力、取り戻した若さ!今なら軍隊相手でもやれるはずだ!」
「爺さん大きな口を叩くねぇ・・・・」
「ひよっこ共、胸を貸してやる。存分にかかってくるが良い。」
「ほぉ、大きな口叩くなぁ・・・・お前等この爺さんに軍隊の力を教えてやろうじゃないか!」
「「「オウッ!」」」
どたばたどたばた
死霊の爺さん、死霊の軍隊をちぎっては投げちぎっては投げ。
但し軍隊もその程度の打撃でとどまることはなく、爺さんの娘さんらしき人(死霊)を見つけて
「ちょっと娘さん、捕まった振りをしてください。」
娘さんも爺さんの暴れっぷりに呆れているのか了承する。
「爺さん、娘を確保したぞ。彼女にあれやこれやされたくなければ大人しく降参しろ。」
「卑怯な!人質をとるなんて・・・・・・・・・・・」
「卑怯?合理的といえ!さて、降参しないのならばこの娘さんにどんなことをさせようか?例えば『パパなんて大っ嫌い!』とか言わせて見ようか?それとも『パパのと一緒にしないで臭いが移るから!』とでも言わせて見ようか?さらには『私この人と一緒になります。もう、おなかの中には子供がいるの』とでも言わせて見るか?」
悪人面っぽい表情をした兵隊さん(死霊)が脅しをかけると。
娘さんが
「ねぇ、この場合は命をとるとか(削除ぉぉぉぉぉぉぉ!!by節制神)とかじゃないの?それにその言葉はあんたのお仲間が精神的打撃受けているよ。」
娘さん娘さん、若い娘さんが口にするべき言葉じゃないから。思わず後ずさる捕まえていた兵隊さん。
ここは宴の余興だから、せいぜいおっぱい揉んじゃうぞ位が妥当だし意外と紳士な兵隊さんはセクハラ方向では脅しをかけないようだ。
「兵隊とは国の顔だぞ。規律正しく紳士でなければどうする。所で娘さん、裸にひん剥いてだのおっぱいもみもみしてパフパフと楽しむだのしたいなとは思ったり思わなかったりちっと思ったり表に出さないように気をつけないととか色々あるどやらないからね。私がそれをしたら役得きっちり楽しみやがってと後で隊長以下ほぼ全員から制裁されてしまうじゃないですか。それよりもそこの爺さんの心を折って勝利するほうが大事だし。そうやっているうちにあっけにとられた爺さんをうちの連中が捕まえた。ちょっと、教育しますので目を背けてもらったほうが。」
「いえいえ、うちの馬鹿息子は少し血の気が多いようなので多少教育したほうが・・・・・・・」
「「「「「えっ!」」」」」
娘さんだと思っていたら母親だった。いくら若い頃の姿をとることが出来るからといっても・・・・・・・・・・・
区別がつき辛い。若作りがとかとは思わない、女性が美を求めるのは普通の行為であるし見目麗しい方が傍観者にして記録者である私としても楽しい。
「は、母親だとは・・・・・・・・」
「これはこれで・・・・・・・・・・・・イケル。」
「ご母堂、ご子息をお借りしますね。後で一緒にお茶でも。」
「あらあら、まぁまぁ・・・・・・・・・・こんなおばちゃん捕まえて、もっと若い子を相手になされば。」
「若作りしすぎだ!どこの世界に息子より若作りする母親が居るんだ婆・・・・・・・・・・げっ!」
「おやおや、汚い言葉をひりだすのは何処の口かしらね?」
爺さんの元にヅカヅカ近寄ると口をねじりあげる。
「ちょっと、兵隊さん達息子に教育しますので抑えていてくださいね。」
ぼすっ!
鳩尾に一撃を喰らっても兵隊さんに抑えられているため崩れ落ちることが出来ない爺さん。
爺さん越しに伝わる衝撃に驚きを隠せない兵隊さんたち。
「ねぇ、ごめんなさいは?」
「かーちゃんごめ・・・・・・・・・げふっ!」
謝罪の言葉の前に殴りやがった。
「ねぇ、ごめんなさいは?女性に対して婆とか・・・・・・・・」
「ご・・・・・・・げひゃ!」
ごめんのごの字も言い終わらないうちにに殴った。むごい・・・・・・・・・
流石に危険だと判断したのか兵隊さん達が娘さんに対して
「まぁまぁ、そこの馬鹿爺はほっといて俺達と一緒に騒ぎましょうよ。」
「そうですよ、娘さん。爺には軍隊と相対する事の怖さを知ったはずですし・・・・・・・・・」
「おいっ!そこの下等兵!酒もってこい!娘さんに粗相がないように持成せ!」
「はいっ!軍曹殿!」
びゅん!
死体と化している爺さんは放置して(元々死んでいるけど)娘さんを囲んで酒盛りが始まった。
これ以上爺さんが持たない、死なれたり大怪我でもしたら目も当てられん(死んでるけど)
「いやぁ、娘さんいい打撃を持っているねぇ・・・・・世界を狙えるぞ!」
眼帯はげ親父の兵隊が肩を叩いてくるし、
「お、おねーさんどうぞ。」
とふわふわした黒髪少年兵が酌をする。その場の女主の風情である。
「はははっ、硬くならんでよいぞ。硬くてよいのは(まてぇぇぇぇぇ!!by節制神)」
なんというか兵隊さんが普通荒くれで娘さんがいやぁんというのが定番だろう。どうして、こうなった?
「ちょ、ちょっと、おねーさん近すぎます。」
「おねーさんだなんて嬉しい事をいってくれるじゃないの、ちょっと色々おねーさんに任せてみる気がないかい?」
「ちょ、ちょっと待ってください僕には故郷に幼馴染が・・・・・・・・・って、待っていないよなぁ・・・・もう何百年と経っているし。」
「そんな湿っぽい顔しないでほらほら・・・・・・・・・・・」
「って、そういう話じゃないでしょうがぁぁぁぁぁ!助けてください軍曹殿!」
「少年兵。一つ言っておこう。」
「何ですか?」
「少年は何時しか大人になるものだ。がんばれ!」
軍曹殿は親指を上に立てて祝福する。
「ぜんぜん意味がわからないよぉぉぉぉぉぉぉ!!」
ずりずりと娘さんに引きずられて物陰に連れ込まれる少年兵。
「おおっ!がんばってこいよぉ!」
「次俺も相手願います。」
「あと10年ほど若返ってからきなさい!」
「負けるなよ少年、これは大事な戦いなんだから!」
「応援はいいからたすけてくださぁぁぁぁいい!!」
誰も少年の助けとはならなかった。
そして少年は大人の階段を駆け上っていった。
少年は何時しか大人になるものだ。(by戦神)
綺麗にまとめようとしても年上の女性に食われただけだろう。(by厨房神)
せめて生きているうちに事をなさせてやれよ。(by槍神)
兵隊さんとそれを従えてしまった娘さんは放置して他の場所に目を向けると
「ほむほむ、この子達も難儀な死に方をしてしまったもんだねぇ・・・・・」
「でも死んでからのほうが美味しいもの食べられるしいろんな所見にいけるから死んで良かったよ。」
「なんか不憫だねぇ・・・・・ ちゃんとこの子達の面倒を見るんだよ!」
「大丈夫だよ、僕達がにーちゃんの面倒見るから。」
「そうそう、おにーちゃん私がいないと町もまともに歩けないんだから。」
「そうかいそうかい、ちゃんとそこの【おにーちゃん】の面倒を見るんだよ。」
「「「「「うんっ!」」」」」
なんか勇者(笑)は死霊のおばちゃんに駄目人間判定されてしまっているようだ。まぁ、別にいいか。
おばちゃんも眼で笑っているから子供の自慢話だと思っているのだろう。
いじけた振りをしている勇者(笑)は酒を飲んでいる。
更に別の場所では
「神官様、汚れた私でも冥界への導きがあってよろしいのでしょうか?」
「どう成されたのですか迷える仔よ?」
「ハイ、私は生前娼婦を生業とし数多の男と夜を共にし・・・・・・・・・・・・」
「ああ、それなら大丈夫。理由を挙げるなら貞節を要求されるのは血筋を求める連中であって神々ではない。夫婦関係ならば多少は要求されるがそのような相手がいないのに求めることが間違いである。そもそも娼婦という生業が大っぴらにできない仕事であることは理解するが君自身の人品に関係するのか?」
「でも薄汚れた娼婦に救いの手がないと救われたくば俺に身を委ねるのだと・・・・・・・・抱かれる羽目に・・・・・・」
「心配するな!人の救いの手がなくとも神々がお見捨てにならないだろう。それでそんな馬鹿なことをいった救いがたい奴の名は誰かね?」
「それは・・・・・・・・・・・・・・」
この町にいる神殿の神職の名が挙げられる。
「君はその愚か者の要求を呑まざる得なかったと・・・・・・・・・」
「はい・・・・・・・・・・・そうして病気をうつされて・・・・・・・・・・娼婦宿を追い出されて、稼ぐことも出来ず・・・・・・・・」
神官さんは青筋を立てているのを誤魔化すかのように娼婦(死霊)に対して
「貴重な報告有難う御座いました。おいっ!そこの死霊小隊!ちょっと手伝え殴りこみ行くぞ!」
「えっ!神官の旦那!まだ酒が・・・・・・・・・・ひぃっ!」
「ついてきてくれますよね。兵隊さん達、神々の教えを騙って寄る辺なき女性を無体したことに天誅を下さねばなりません。勿論喜んで憑いてきていただけますよね。」
いい笑顔で問いかける神官。顔がなんか影に口と目だけ光り輝いているように見えて怖いから・・・・・・・・・
「しかたねぇなぁ・・・・・・・・・・おい、おまえら!そこの姐さんを騙して泣かせた馬鹿を殴りに行くから装備用意しろ!」
「「「「オウッ!」」」」
「で、神官の旦那。首印とれば宜しいんで?」
「まさか、神に仕える私が殺しとか宜しくないでしょう。女性に病気をうつしたんですから治療して差し上げないと心身ともに・・・・・・・・・・・・・そして二度とそのようなことを出来ないように説得しないといけませんよね。納得していただけるまで根気よくお話をしないと・・・・・・・・」
「そこまでしていただかなくても私に救いの手がちゃんとくることだけ判れば・・・・・・・・」
「いえいえ、我等の不手際をお許し戴けるなんてなんて優しき乙女なのであろうか。彼の反省の証として彼の一物を携えてまいりましょう。なぁに、直ぐに終わりますので菓子でもつまみながらお待ちください。」
兵隊達は手隙の男衆に
「お前等も付き合え!」
と徴兵するし・・・・・・・・・
女衆は町の神殿でやられたことを口々に言う。
それを聞いた神官は神に仕える身に有るまじき笑みを浮かべて・・・・・・・・・・
「ふむ、少し彼等と法論をかわさないといけないですね。」
怖いから!その表情怖いから・・・・・・・・・・(by光明神)
一応我の信徒でもあるから・・・・・・・・・汝の同輩でもあるし・・・・・・・・そんな物騒な。(by聖徒王国地方担当地方神)
「助力は必要かな。光の神の神官殿。」
そこにいたのは前に死霊っ子達に菓子を貰い、己を取り戻した古き戦士の死霊達である。
古めかしい装束に身を包み、無骨な鋼を手にした男達は女子の涙に報いを与えるべく立ち上がる神官に一度問いかけるのである。二度はない、それは本人の決意を馬鹿にする行為だからである。
「助力感謝いたします。」
神官は娼婦の死霊を撫でて慰めると立ち上がり。
「皆の衆行くぞ!神の名を騙る愚か者に反省を求めるために!」
宴は街にその場所を移す。
その夜神殿には神々の教えを騙る神殿に法論を挑み、夜が明けるまで経典の間違いやらなにやらをちくちくと突く神官の姿があり、それに対して物理的な反論をしようとしたものは尽く死霊戦士達に叩きのめされて小器用な死霊市民達が作った【私は神々の教えを違えていました。】だの【椎の実】だのとかかれた札を首から下げる羽目になるのであった。
「神官様何をなさっているので?」
人日騎士爵と上巳騎士爵を先触れとして手勢を率いて神殿に来た街の領主に
「いえ、神々の教えについて間違いがないのかとスリ合わせをしただけです。あと、この者は病を持っていますので治療をお願いします。」
と性病持ちの神職を突き出し、平然と答えるのであった。
「にーちゃん、なんか置いてきぼりにされたね。」
「俺のことを危険人物危険人物言いながら神官さんの方が危ないじゃないか。」
「そういうな勇者(笑)、こういう悪事は正さないと人心が乱れるだろう。」
「夜寝ないと悪い子は死霊に攫われるよって・・・・・・・・・僕死霊だったか。」
「攫う死霊がこれだから怖くない気がするし・・・・・・・」
「もぐもぐ、この腸詰美味しいね。後で買って貰っていい?」
「少年、そこよ!」
「・・・・・・・・・・・おねーさん、ちょっとはげしすぎ!」
残された連中は・・・・・・・・・・
其々放置されているのであった。
「うわははははっ!酒が旨いぞ!数百年ぶりの酒に乾杯!」
「千年の孤独の価値があるというものだ!!」
「はなたれが何言っているんだ!」
なんか宴会風景だけで進んでいる気がする。そうか、酒が足りないのか!
そいうことで飲んできます。




