お馬さんはいつも頑張る。
領主
その土地の領有権若しくは施政権を担っている貴族。主に王にその権限を認めさせるほどの有力豪族の末裔か、国主から任命されてその地位に着く。
土地の領有権若しくは施政権を得る代わりに土地の守護と開発を義務付けられている。配下に領主軍や土地土地の地主貴族からなる私兵団を率いて一種の独立国と化していることも多々見受けられる。
人族連合にある国々も元をたどせば聖王家の元に忠誠を誓った領主にたどり着くので歴史は回る糸車というべきか。
因みに領有権や施政権を持たない土地持ち貴族は基本地主貴族と言われる。
勇者(笑)は馬車を引く馬に菓子を進める。馬は一つ臭いを嗅ぐと徐に齧りつく。
がりりっ!
軍用の固焼きクッキー(投擲武器としても使用可)は強靭な顎の力と石臼のような歯を持つ彼に気に入られたようである。一つ菓子を食べ終えると馬車馬はもっと寄越せとばかりに勇者の方を鼻先で突き、根負けした勇者(笑)は袋から菓子を取り出そうとすると馬車馬は袋に噛み付き奪い取る。
そうして、馬車馬は同じ囲いにいる河原毛の牝馬の元に向かい器用に袋から菓子を取り出して牝馬に与えるのである。牝馬もそれに応じ馬車馬の口にある菓子を頬張るのである。
口移しで食べたり食べさせたり仲睦ましい様子を見せ、菓子が無くなるとおもむろに牝馬の後ろに周り・・・・・・・・・・
ぶひひひひぃぃぃん!
ただいま馬車馬と河原毛の牝馬合体中。
ぶひひひぃぃぃん!
月毛の馬車馬は事を終えると勇者(笑)ににやりと笑いかけた気がした。勇者(笑)もにやりとして親指を立てて健闘をたたえる。
河原毛の牝馬は馬車馬に寄り添い、首筋を甘噛みしたりして寄り添っているのである。
「おにーちゃん、お馬さん仲良しさんだね。」
「そうだな、馬車馬も旨い事彼女を見つけたようだな。」
「でも、どうして牝馬の上に乗っかるの?」
「・・・・・・・・・・・・・・な、なんでだろうね。其処の神官様に聞いてごらん。」
流石に勇者(笑)も馬車馬の奮闘を説明しずらいようである。おしべとめしべが云々かんぬん・・・・・・・
そして説明を単に丸投げ。死霊っ子達は「しんかんさまぁ~~」などといいながら説明を受けにいく。
神官(光明神教団出身で独身童貞)の恨めしい視線はあえて無視をする。
「お菓子の神官様、たかだか馬の子作りくらい人に説明させるのはどうかと思うんですがね。」
馬車の御者は苦笑混じり、勇者(笑)も説明に四苦八苦する神官を尻目に
「あっ!どうせならば若い女の子に聞いてごらんと言えば良かった。」
「若い娘さんがおたおたしながら説明するのを見るとほっこりするなぁ。」
御者も残念という顔をする。尤も巡礼に居る娘さん達は大半は農家だとかその手の経験があるので普通に説明してしまうだろう。それこそいい所のお嬢さんじゃないと・・・・・・・・・
冒頭からシモネタをかまさないように。(by厨房神)
ふむ、何がシモネタなのであろうか?自然の行いであるぞ、其処で躊躇するのが間違っているだろう。(by馬族神)
まぁ、生きた性教育ということで。
巡礼の子供達のほうはいつもの事のように気にもしていない。犬やら猫のまぐわいを見る機会も多いだろうからそんなものかと思っているのだろう。
「うちのかーちゃんととーちゃんがやっていることといっしょだよな。」
「隣のおばちゃんとうちのとーちゃんがしていたようなことか。」
「おれのねーちゃんとおむかいのじいちゃんが(略」
「でもあの馬車馬、前の放牧地では別の馬としていたぞ。」
「流石にあんだけ大きいと迫力だな。」
「すげぇ、あふれだしてる。」
うむ、訂正。親とかの行為を見ていたようである。配慮とか自重とか・・・・・・・・・・
そもそもどこに自重と入れたらいいのか自重神でさえも
それ以前に浮気とか・・・・・・・・・・・(by豊穣神)
自重神ではない、節制神だ!お前のほうこそ自重しろ。(by節制神)
放牧地の管理人が御者に詰め寄るとあんたの所の馬鹿馬がうちの仔にと文句をつけている。
どうも、種付の予定が在ったようでそれをふいにされて怒っているようだ。ある意味馬車馬が口説き落としたようなものだから駄目ならば単独の囲いに入れておけとでも言うべきであろう。
管理人と御者の言い争いは続いている。多分生まれてくる子馬の所有権だのいろいろな部分にまで来るのだろう。あの馬車馬自体は軍用の訓練は受けていないが賢いし度胸もある。その流れを受けるとなれば将来有望なのであるが・・・・・・・・・・・
言い争いは続く。
人間の争いには馬は気にもせず二頭仲良く寄り添うのであった。
ぶひひひぃぃぃぃぃん!
そしてその側では
「えっと、おしべとめしべが・・・・・・・・・・・」
「神官様判り辛いよ!」「教え導くのが説明できないのは駄目。」
「仲良しさんだから夫婦になって・・・・・・・・仲良く遊んでいるだけ・・・・・・・・・・・」
「どうしてあの動きが遊びになるの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・私に説明求めるな!!私だってその手の経験ないから説明のしようがないんだよ!馬の生殖活動についてならば馬に詳しい牧場の人に聞きなさい!!」
死霊っ子達に説明しようとして出来ず駄目だしされて切れた神官がいるのであった。
ある意味ひどい・・・・・・・・・
ここは街に近い放牧地。隊商の馬とかは街中に入れておくには狭いし繋ぎっ放しと言うのはよろしくないのである程度以上の街だと放牧地に預けることが普通である。
巡礼達や狭間の国宛の使節団を宿におろしたら、その足で放牧地に馬車と馬を預けにいくのである。
馬達のほうも日頃の重荷から解放されて程々に駆け回ったり、牧童にブラッシングされたりで上機嫌である。丁度牧草も芝麦の実がつける頃で新鮮な美味(馬視点)に大喜びである。
そこで開放感怒られて先ほどの馬車馬のように羽目をはずすことも・・・・・・・・・はめているともいえるのかな?・・・・・・・・ある。
この馬車馬の仔は方々の放牧地で見られるのは笑い話というべきか?
子孫繁栄万々歳というべきだろうか?
馬車のほうも馬車職人が牧場の側に住んでいて不具合がある部分とかを調整したりするのである。
その側では街の警邏が歩哨しているのは旅人による交易からの利益を重要視している証拠であろう。
異世界の旅路に普段寄らない様な部分をみて勇者(笑)も面白がっているのである。
血が沸き肉踊る冒険とは無縁であるがこれはこれで勇者(笑)の生い立ちから見れば非日常的光景なので物珍しいのであろう、態々着いてきたのである。
勇者(笑)がついてくれば死霊っ子達も紐につながれた風船宜しく憑いてくるし、巡礼の子供達も菓子目当てなのかよく判らないがついてくるのである。因みに神官は放牧場の利用代金を支払うためにきているだけである。
聖徒王国国境を越えたこの街、聖徒王国の衛星国家の一つにあるこの街は巡礼や交易する者達の宿場町として栄え近隣の農村もそれを支えるために存在しているといってもいい。産物は良質の馬車馬と日持ちのする蕪、商業神や旅人神の教団もあり旅人や隊商達が無事を祈るために立ち寄ったりもする。
巡礼達も聖徒王国王都の神殿群への巡礼の無事を報告して帰途の無事を祈願するのであろう、使節団のほうも巡礼達と足並みそろえるわけではないのだが馬車の中で強張った身体を伸ばしたくて暫しこの地にて休息をとることにするのである。
数日ほどゆるりとする。
その間に件の馬車馬は4頭ほどの牝馬をものにして群れを作っていたりするのは笑い話。それに放牧場の管理人が頭を抱え、数ヵ月後には月毛の子馬達が牝馬と共に駆け回る光景が見れるのである。
因みに馬車馬の仔であるのだが馬車馬としても有用なのは勿論のこと、父馬に似て動じない性質からか領主に召し上げられて騎士を乗せる軍馬として重宝されるのであった。
なんていうか、馬の話になった。決して昨日馬刺しを食べたからではないと思いたい。
馬かわいいよ馬。




