死霊少女はお化けが嫌い。
老女
古く格式のある場所において女中、侍女等を束ねる有識の女性に与えられる役職。
女中・侍女たちの仕事を知ることは勿論、学識や財務知識、紋章学(この場合は貴族の名前と来歴に関する学問を指す。)等を嗜んでいる事が必須である。
女性の長老格と言っても良い。その場所において老女の発言権は女性達の意見を代弁するのみならず女性捕虜の扱いなどにも苦言を申し立てることがあると言う。
辞書などには年老いた女性の意があることから昨今では女中頭、侍女長、女官長と言う役職や顧問団の一員として名乗ることが多い。
諸所の役職爵位についての手引書より
「おにーちゃん、女の子を待たすのは良くないんだからね!」
いかにも怒っていますと全身で示している死霊っ子の年上少女。
擬音にしたら 【ぷんすかぷん】 とでも書き文字が出そうな勢いである。
其れに対するは勇者(笑)、あのときの対談から実質四日放置していたのだから怒られて当然である。
平謝りの勇者(笑)、死んでいるとは言え年端も行かない子供達を放置するなんて・・・・・・・・
弔い人達も若干呆れている。
少女は知らないが勇者(笑)の名誉のために追記しておくと、あの後勇者(笑)は保護した子供を信頼の置ける孤児院を探して手当たり次第に孤児院の財務状況と帳簿をあさったのである。
勿論異世界からの神官様で【神を穿つもの】としての悪名高い彼の行動を止めることができるのは神殿協会の中にはない。(追記:孤児院は神殿協会管理下)
まぁ、でるわでるわ・・・・・・・・・粉飾決算に水増し請求。その金の使い道に関する報告は自己申告なのをいいことに使い込み。
子供達の状況も非衛生的で生育不良。暴行の後も見受けられたのを気がついた勇者(笑)は単身特攻するのである。
孤児院の上層部を投擲菓子の弾幕で壁のシミへと変え・・・・・・・・・・・神殿兵や王国兵が到着したときには子供達に菓子を振舞いながら、纏わり付かれているのであった。
「勇者(笑)殿、貴殿もひとく・・・・・・・・・・・ぐへぇ!」
「そんなことをしたら私の後ろにいる(個人名削除)が・・・・・・・・・・べぶはぁ!」
「そんな無体が・・・・・・・・・・・・・・・・・どぼぼぼぼっ!」
「大なり小なりやって・・・・・・・・・・・そうだ、こじいんのむすめひとりじゆ・・・・・・・・・・・ぐべらばぁ!」
「うらぁぁぁぁぁぁ!!」
どかおどかどかおどかどかどか!!
ずどどどどどどど!!
孤児院の壁に穴があき破壊音が響き渡る。孤児院を運営する大人達は基本的に荒事は駄目なので勇者(笑)の菓子の餌食になる。
しかも芸の細かいことに子供を見かけたらちゃんと
「ちょっと、皆連れて外で待っていてくれる?」
と美味しい菓子を手渡して買収する事である。
神殿兵やら王国兵が来たときには子供達は買収済みで
「院長先生たちは肉食っているのに僕達には屑野菜・・・・・・・・・・」
「エッチな目で見るの・・・・・・・・」「・・・・・・・・・・私は・・・・・・・・ぐすっ!」
状況を確認した神殿兵は孤児院の管理者達を引っ立てて、代わりに性愛神殿の女達を派遣して貰いその手のことがなかったかどうか詳しく聞き心のケアをしてもらう。
自らも痛みに泣きながらも誰かを思いやれる大馬鹿者である性愛神の同道の士達はこういったことにうってつけである。
決して王国兵の面が怖くて子供達に受けないとか神殿兵の内部事情を子供達が知っていてませっかえされるとかはない。ないったらない。
勇者(笑)は御菓子呉れる人という認識だけど壁に穴を開ける程度の弾幕を使う怖い人と・・・・・・・・・引かれているのである。
お菓子は欲しいけど怖いし・・・・・・・・・・・・・
お菓子を食べてその美味しさに目を輝かせてからは見かけるたびに飛びついてくるのだが
子供は現金である。
その後始末に神殿協会にて施設の顔役や神官達と共に帳簿の洗い出しと子供達の受け入れ先と言うか担当の選別をして・・・・・・・・・・・・・流石に勇者(笑)は選ばれなかった。
「勇者(笑)殿は駄目だな。まだ若いし・・・・・・・・・・この世界のことを知らない。」
これは良識的否定意見。
「彼に任せると効率的な神の穿ち方を子供達に教えかねない。」
こっちは経過を知る者のやや心配性すぎる意見。
「彼にはやってもらわねば成らないことがある。」
これはどんな意見だろう?
「美味しい菓子を我輩に用意することだ!!」
ああ、厨房神殿の美食家さんでしたか・・・・・・・・・・・
正確には第五公爵配下の東南門子爵である。我を信奉する愛すべき美食家ではあるけどな(by厨房神)
「違うだろう!彼には療養神殿の帳簿を整理・・・・・・・・・・」
「経営学の教本を・・・・・・・・」「こっちの書類整理を・・・・・・・・」「まだ、飢えに苛まれている死者達がいるのですが・・・・・・・・・」
微妙に使える人材の奪い合いでしたか・・・・・・・・・・・正確には。
このやり取りを見た勇者(笑)はあきれ果てて持参した菓子を一人だけつまんでいるのであった。
「こらっ!勇者(笑)我輩にも寄越せ!けしからん物を持参しよってからに!」
子爵に菓子を奪い取られた勇者(笑)、話は勇者(笑)の帰属に及んで孤児達のことなんて誰も話はしない。
埒が明かないと勇者(笑)は菓子を壁に突き刺す。
どすっ!
これは本当に菓子なのだろうか?
菓子が突き刺さった音を聞いて場の一同、驚きの眼差しで勇者(笑)を見る。
「皆さん、話を進めましょうか?」
菓子を片手に話の流れを戻する勇者(笑)、だからその菓子は菓子じゃないだろう!!
そんな突っ込みは誰も出来ないのだった。
お菓子で場を戻すと言うのは中々・・・・・・・・・・・
食卓外交であるな。(by厨房神)
いえ、厨房神様どう見ても脅しですから・・・・・・・・・・・・
「お話をしましょうとお願いしただけですから。」
勇者(笑)地の文にまぎれてこない、ついで言えばそれは物理属性だから・・・・・・
まぁ、そういうことがあったのは少女は知らない。
大事なことなので繰り返しました。
「本当にゴメン!新しいお菓子作るから。」
「菓子で釣ろうなんてわたしはそんなに安い女じゃないのだから!!」
「じゃあいらない?」
「いるっ!」
うん、ちょろい・・・・・・・・・・・・
「でも、それとこれとは話が別なんだから!きいてるのおにーちゃん!可愛い女の子をあんな陰気臭い所で放置するなんて特殊な趣味でもあるの!」
「え、えっと・・・・・・・・・・・」
「それともわたしとのあの一時は遊びだったの?」
遊びだよなぁ・・・・・お菓子食べて、おしゃべりして、追っかけっこだの菓子をばら撒きだの・・・・・・・・・・
「そもそも、それはそんな関係じゃ・・・・・・・・・・・・」
「なぁに?」
「放置してごめんなさい。」
「本当に暗くて陰気臭くてお化けが出てくるかと思って怖かったんだから・・・・・・・・・・」
「本当に悪かった。後で神殿協会の綺麗な所巡ろうな。それで許してくれ!」
「仕方ないなぁ・・・・ それと美味しいご飯で許してあげる。」
若干涙目な死霊っ子の少女にお前もお化けの一種だろうと言うツッコミを入れる者はいなかったのである。
それは入れちゃいけないのでは?(by大地神)
お盆である。お化けである。施餓鬼である。
さて、精進するか・・・・・・・・・・・まずは般若湯を・・・・・・・・・・・・




