目覚め
ここから第1章です。まだまだ未定ですがよろしくお願いします。
目が覚めたジョンが最初に見たものは、木でできた天井だった。体を起こそうとする。力が入らない。…ここは一体?
?「お。目が覚めたかい?」
朗らかな声がする。身体が動かないため、首だけ声のする方向へ傾けたジョンの視界に入ったのは、初老の女性だった。
女性「旦那が君をおぶって帰ってきた時は、何事かと思ったよ。ボロボロだったから心配したが、目が覚めて良かった。」
女性は暖かい笑みを浮かべ、言葉を続ける。
女性「私の名前はロゼッタ。この町の町長の妻だよ。とりあえずこれをお飲み。」
女性―ロゼッタ―は名乗ると、陶器のグラスに入った飲み物を差し出した。
ロゼッタ「薬草を煎じたお茶だよ。身体が温まるし、元気になれる。ゆっくり飲むといい。」
ジョンはグラスを受け取ると口をつけ、言われた通りゆっくりと飲み干した。
ジョン「…あったかい。……お、おい……じ…ぃよぉ……。……ぐずっ…。」
突然泣き出したジョンにロゼッタは慌てて声をかける。
ロゼッタ「ごめんよ!苦かったかい!?そんな無理して飲み干さなくてもいいんだよ?」
ジョン「うゔん、違うの。……ごめん…なさい、その……」
次の言葉が出ない。ロゼッタは察したかのように頷くと、俯いたジョンの頭にそっと手を置いて撫でる。
涙が溢れる。ジョンが泣き止むまでロゼッタはずっと側にいて頭を撫でてくれた。
暫くして泣き止んだジョンはポツリポツリと言葉を紡いだ。
ジョン「…僕の名前はジョン、6歳だよ。ありがとう、ロゼッタさん。」
ロゼッタ「ジョンくんだね。どういたしまして、ジョンくん。」
ガチャッ、キィィ。
ロゼッタが言い終えると同時に、彼らのいる部屋の扉が内側へと開く。顔を覗かせたのは、ロゼッタと同じ歳くらいの、背の高い初老の男性だった。彼は部屋へ入ると、ジョンの寝ているベッドへと歩み寄る。
男性「おお!良かった、目が覚めたんだな。いやぁ、見つけた時はびっくりしたよ!こんな小さな男の子が山の中で倒れていたんだからな。」
男性はホッとした顔でジョンに笑顔を向ける。年齢の割に身体はガッシリとしているが、不思議と威圧感はない。
男性「俺の名前はグレッグ。この町で町長をしている者だ。ガハハハハハ!」
男性―グレッグ―は胸を張ると豪快に笑った。
ロゼッタ「主人は元冒険者でね。山の方で魔物の雄叫びが聞こえたから、何事かと思って山へ調査しに入ったのよ。
貴方、彼の名前はジョン。6歳だそうよ。」
グレッグ「ジョンか!いい名前だ。
この近隣で魔物が出ることは珍しくてな。この村には滞在する冒険者も少ない。こういった事態は俺が動かねばいかんのさ。」
グレッグが山に入ったところ、魔物に囲まれて倒れているジョンを発見。持っていた剣で撃退し、助けてくれたらしい。
ジョン「ありがとう、グレッグさん!」
グレッグ「ガハハ、いいってことよ!それより、一体何があったんだ?話すのが嫌でなければ、ぜひ聞かせてくれ。」
グレッグ.ロゼッタ夫妻にジョンは今までのことを話した。山の奥の家で、両親と暮らしていたこと。ある日突然現れた魔王に両親を殺されたこと。無我夢中で逃げ出し、倒れたこと。
思い出し涙を浮かべながら話すジョンを、 2人は黙って頷きながら見守ってくれた。話を全て聞き終えると、グレッグは顎に手を当て思考しながら話し始めた。
グレッグ「うむ、よく話してくれた。頑張ったな、ジョン。…しかし、魔王か。その話が事実ならば、いや、疑っている訳では無いが………魔物が活発になった理由にも納得がいく。ムムッ、これは一刻も早く近隣の諸国に連絡を取らねば!……信じてくれようか?こんな田舎に魔王が現れたなどと…クッ!悩んでいる場合ではないな!!ロゼッタ、すまないがジョンのことは任せるぞ!」
矢継ぎ早に発すると、グレッグはロゼッタの返事も待たずにバタンッ!!と勢いよく扉を開け部屋から出ていった。
呆然とするジョンを尻目に、ロゼッタは呆れたように首を振る。
ロゼッタ「全く。行動が早いのはいいんだけど、あぁなったら脇目も振らずに動いちゃうのよ。
まぁ、腕は確かだから心配しなくていいわ。それよりジョンくんは身体を休める方が先だね。ご飯を作ってくるから、もうひと眠りしててね。」
ジョン「はい。ありがとうございます、ロゼッタさん。」
ロゼッタはにこやかに微笑み、ジョンの頭をひと撫でしてから部屋から出ていった。ジョンは2人に感謝をしながら眠りへとついた…
登場人物のプロフィールもかければいいな。




