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 異世界転移「GMコールは届きません!」   作者: すめらぎ
第I部 第二章 2節   <5話>
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<5話>  「主神の息子を名乗りて」   =Hパート=


―― 昨日


キュリアは迎賓館の浴室で、また二人のメイドにもてあそばれていた。

どうもキュリアは、彼女たちが苦手な様だ。


金髪のリナが言う。

「この度は、大変でしたねぇ」


銀髪のミナが言う。

「本当に、大変でしたねぇ」


そう言いながら二人はキュリアの身体を手で洗っていく。


「きゃっ」

キュリアは思わず胸元を両手で隠した。

「ちょッ。どさくさに紛れて……」


「あら、失礼致しましたキュリアさま」


「あら、敏感ですのねキュリアさま」


「いやいや、絶対おかしいぞ。二人同時だったぞ」

普段冷静なキュリアの声が、明らかに上擦った。


「そうでしたか」


「そうなのでしょうね」


「まったく……」


再開の許可と受け取り、リナとミナは再びキュリアの身体をシャボンと共に手で洗う。


キュリアは話しを戻した。

「帰り際に、師が『魔人じゃつまらん。魔神ましんを出さんか!』などと言うから、冷や冷やしたわ」

キュリアは軽いため息をついた。


「私とて1対1ならば、準備無しでも勝てるが、複数体は無理だ」


リナとミナは、キュリアを洗い終える。


「師ならば、余程の個体が居ない限り3あるいは4対1でも勝てるかもしれないが。

 本当に現れたらどうされるのですか? と聞いた所、鎧を着れば何とかなると仰っていた」


リナとミナは、今度はお湯でシャボンを流す。

引き締まったキュリアの身体が露わになる。


流れ落ちたのを確認すると、キュリアは髪の毛を布で軽く纏め上げられ、それを更に頭の上で巻かれた。


そしてキュリアは浴槽へと向かい、浸かる。


リナとミナは浴槽の上で裸で待機して、話しを聞いている。


「先月現れた魔王も恐らく、魔神に違いない。魔神は本当に強い。そして、どちらかと言うと我々人族に近い」


「その様な事、私たちに」


「お話になって宜しいのでしょうか?」


「構わない。貴殿らはいずれ知る事となるであろう。そしてこの城を守護する、御庭番であるならば知っておく必要もあるからな」



6話へ つづく


5話をお読みいただき、ありがとうございます。

先日、体調を崩してしまい、執筆が滞ってしまいました。

毎日連載の大変さを改めて実感したのと、毎日連載されている方の凄さを感じております。


6話では大人数でボスモンスターと対峙する事となります。

お楽しみに!

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