第5理論 疑問解消とクラスについて
あれから2人の笑いが収まり、互いに次はどうしようかという話になってから僕は気になっていることの1つを聞いてみることにした。
「ところで僕は君と会う少し前にあるモノを空に飛ばしていたのだけどそれがいきなり壊れるなんていう奇妙なことがあってね。その原因に何の心当たりもないのだけど何か君は知らないかい?」
その質問に何か心当たりがあったのか彼女は手を打ち頭を縦に振る。
「ああ、それは我がこの空間内で不審なものが存在する場合攻撃するように設定しているからだな」
「設定?いやそれよりもこの空間っていうのはどういうことなんだい?」
「ふむ、それについて話すためにまずはクラスについて話さなければならないのだが時間は大丈夫か?」
「時間を気にするような用があるわけじゃないからね。どうぞ納得のいくまで詳しく説明をしてくれて構わないよ」
そういうと彼女はどこからか眼鏡を取り出しそれをかけると説明を始めたのだった。
「ではクラスについての説明を始めよう。クラスとはすべての人に与えられる固有の力である。で、我は《箱庭師》というクラスについていてな。あらかじめ作っておいた模型を1つの独立した世界として作り出すことができるのだ」
「それはすごい!そしてクラスの説明が驚くほど短かった。さっきの前振りはいったい何だったんだ」
「前振りっていうのは大体が適当なものなのだ。少なくとも我にはな」
「なんて横暴、君は暴君か?」
「いや王女だ。そして未来の女王である!」
(服の上からは分からないほどの)胸を張る彼女に苦笑しながら彼女の言った力について考える。つまりはここは彼女の作った模型を元にした場所で、彼女が造ったからこそ彼女の好きなように設定を造れるということなのだろうか。………不意を打ってこの世界に敵を連れてこれたなら無敵なんじゃなかろうか?
「ちなみにこの力はそこまで便利ではなくてな。本来なら相手の同意がなければ連れてくることはできないのだ」
「なるほど。それならば同意していない僕がここに現れたことは本来ありえないことで驚くべきことだったんだね」
「うむ。まあそんなありえないことだからこそ貴様に対して異界の迷い子なのではないだろうかという考えにくいことを考えることができたのだがな」
まあ僕の疑問が今のやり取りでいくつか解決したところでもう少し話を進めるとしよう。
「ところで君、そろそろ僕のことを貴様ではなく八幡なり雪なり、やっちゃんなりと呼んでくれてもいいんじゃないかと思うのだけど。そこのところはどうだい?」
「ふむ、確かに婚約者候補のことを名前で呼ばないのはおかしいな。ではやっちゃんと呼ばせてもらうとしようか。我のことは王女様でよいぞ」
「まさかの呼び方!?」
この王女様なかなかやり手だな。とそんな彼女の新しい1面を知ったところで突然、いきなり、何の脈絡もなく周りの風景が崩れていったのだった。




