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6話 <低待遇>

 僕のスキルはただ長生き、それだけのようだ。


 有用ではある、あるんだけど...戦えないだろう、これ。


 神の加護なら神はなにを考えているんだろうか?


 勇者も異世界人もないってどういうこと?いじめ?


「ひーっ...笑った笑った、あっはは、さすがゴロウおじいちゃんだな。長生きってなんだよ」


 腹を抱えて声を出さずに爆笑していた透が再起したようだ。


「僕は君にこれまでにないほどの殺意を覚えてるよ...」


 ほら...青木さんなんか僕に同情して俯いて悲しんでくれて---


「くっ..ぶ、...ふひっ」


 てないな。肩揺らして大爆笑しておられます。


「う、うぅむ...」


「う、うふふ...」


 なんか王様も女性も思案顔だ。

 居候かよマジイラネってのは勘弁してほしい。


「無津くん、大丈夫、君ならできるよ」


 星野くんが肩に手をおいてスマイルかましてきた。


 できるってなにが?肉壁か?


「クゥン...?」


 チロルが落ち込み気味なのを察してか顔を覗き込んで心配そうにしてくれた。


 おぉチロル、チロルは僕の味方だ、チロルを守る為ならステータスなんか関係ないよ。


「勇者様...大丈夫です!みなさまつよいですし1人抜けたくらいじゃ魔王に負けたりしませんよ!」


 女性が拳をグッとしながら励ましてくる。


 さつきからきみはジワリと心を傷つけてくれるね。


 ん?


 ふと向こうをみると王様と宮廷魔法師とからしいローブがひそひそやっている。


 僕の処分とかじゃないよね...?ほんとに。


 しばらくして全員が質問もし終えたあたりで王様が玉座に戻りこちらに解散の旨を伝えた。


「今夜はディオンの貴族や城のもので晩餐をしようと思っている。それまでは各自に割り当てた部屋に行ってもらうぞ」


「皆様明日からは宮廷魔法師、騎士から教授を受ける予定ですのでゆるりとお過ごしください。それから晩餐会では顔合わせの意味もありますので、自己紹介しあったりなどして見聞をひろげてくださいませ」


 と、そこで各自の部屋に案内をするため、広間の従者らしき人がぞろぞろとやってきて、勇者に声をかけ始めた。


 こちらにも従者がきた。


「ゴロウ様でございますね?さあこちらへ」


 先導されて広間をでた。


 だが、チロルも付いてこさせていると気まずそうに従者から注意が入った。


「その獣は城外へと出させていただきたいのですが?」


 チロルを指さして汚らわしそうにしている。


「は...?」


 いきなりいわれてちょっと素っ頓狂な声が出た。


 チロルを追い出す気か!?ペットの文化がないんだろうか...?


「だ、だめです!この子は僕の命より大切なんだ!」


 慌ててチロルを庇う為に間に入る。


「では、城内で部屋以外では離さないようにしてください」


 顔を顰めながら渋々といった様子で了承した。


「......わかりました」


「城には価値の非常に高いものが多くあるのでくれぐれも間違えのないよう」


 ...おそらく、さもなくば追い出すとも言いたいのだろう。






 案内された部屋は物置同然だった。


 これは、ちょっとあんまりじゃないか?ってくらい最低限の部屋だ。


 文明が発達してないからか?


 それとも、やはりないがしろにされてるんだろうか...?




 従者らしき人は「晩餐になったら迎えにあがります」と一言いうとさっさと行ってしまった。


 なんだか負の感情が湧き出てくるのでひとしきりチロルをなで回して過ごすことにした。



 ちなみにベットの固さは床と変わらないレベルだった........

ここから暗い展開が続く予定(-o-;)

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