1-13 リベンジのために
ログアウトついでに現実世界で諸々の用事を済ませてから、3度目のログイン。
まずはステータス画面でちゃんとデスペナと満腹度が完全に回復しているのを確認して……うん。大丈夫みたいですね。
では早速配信開始。
▶配信を開始しました
『3回目の配信始まったー』
『チャンネル登録したよ~』
『今回は何するの?』
「あ、登録ありがとうございます。今回はログアウト前にGラビットにリベンジするつもりなので、それまではレベリングと金策の予定ですね」
負けっぱなしで終わるつもりはありませんからね。今度はちゃんと準備をしてから挑むつもりです。
「とりあえずフィールドに行く前に色々と済ませてしまいましょうか」
再びステータス画面を開いて、Gラビット戦後に解放された〈受け流し〉をSPを使って有効化。
▶アーツ《パリィ》を取得しました
▶特定の条件を満たしているため、《パリィ》から《ウエポンパリィ》が派生しました。
おや?
《パリィ》は〈受け流し〉の成功率を上げるアーツで、《ウエポンパリィ》は……ああ、こっちは双剣用のアーツっぽいですね。
どうやら双剣装備時は《ウエポンパリィ》の方が自動的に発動するみたいです。
ちなみに〈足捌き〉のレベルが上がって覚えた《ステップ》は、ゲームによくあるすいっと少しだけ移動するアーツでした。
クールタイムがあるので連続使用はできませんけど、攻撃を回避する時なんかに重宝しそうなアーツです。
「さて、次は冒険者ギルドですね」
ログアウトしている間にゲーム内では日付が変わってますからね。本日のデイリークエを処理しなくては。
というわけで冒険者ギルドへ。
「おはようございます」
「おう、調子はどうだ?」
「ええ、おかげさまで大丈夫になりました」
そんなやりとりをしつつ、インベントリに入っているアイテムをさくっと納品。その後でミミズ・ウサギ・ハチの討伐クエストを受けておきます。
「――あ、そういえばギルド長、モンスターを倒してたらこんなアイテムを拾ったんですけど、何に使う物か分かります?」
クエスト関係を処理したついでに、バットの魔石を取り出してギルド長に確認して貰います。
「おっ、魔石か。それなら武具に合成することで特殊能力を付与できるぜ」
ほほう。
詳しく聞いてみると、モンスターが落とす魔石には元になったモンスターの特性が内包されていて、合成することで武器や防具にその特性を付与することができるそうです。
前にやってたゲームだと武器防具にある『スロット』にモンスターが落とす『カード』を挿して特殊効果を付与してましたけど、このゲームだと『魔石』がそれに相当するわけですね。
「その合成はどうやったらできるんですか?」
「あー、それなんだがな、魔石の合成には〈鍛冶〉スキルが必要だからここじゃできないんだ」
「なんと」
どうやらこの集落には鍛冶師が存在しないらしいです。
理由に関しては……まぁ適正の問題ですね。グラスランナーは筋力が低いので基本的に鍛冶をするのに向かないからだとのこと。
『へー、種族によって向いてないスキルとかあるんだ』
『やっぱ家事と言ったらドワーフでしょ』
『鍛冶だろ』
『誤字www』
まぁ種族ごとにステータスに差があるわけですし、それによって得手不得手が出てくるっていうのは納得できます。
残念ですけど魔石の合成は始まりの街に行くまでお預けですね。
「ちなみにですけど、〈鍛冶〉以外にもグラスランナーに向いていない生産技能ってあったりします?」
「そうだな……〈錬金〉辺りは相性が悪いな」
「oh……」
結構興味があったんですけど駄目ですか。
ギルド長の説明によると〈錬金〉で重要視されるステータスは器用よりも知力とMP……グラスランナーのステータス評価はMPがCでINTがDなので確かにそれほど相性が良いとは言えませんね。
「他の生産技能は〈裁縫〉〈調合〉〈木工〉〈料理〉〈細工〉辺りですか」
「だな。その辺のだったら人並み以上にこなせるぜ」
つまり今挙げた5つは器用依存だと。
布・革製品、薬品、木製品、食料品、アクセサリや小物。私もいつかは生産に手を出してみようかなーと思ってますし、その時の参考にさせてもらいましょう。
適当なところでギルド長との会話を切り上げ、フィールドへ。
「さてレベリングですけど、金策を兼ねるとなると狙いはラビットですかね」
金額的には蜂蜜が1番高く売れますけど、ドロップ率を考えると肉と毛皮狙いでラビットを狩るのが効率的ですからね。
ミミズ? あんな屑石しか落とさないようなのは無視です無視。
さぁウサギ狩りの時間ですよ! ヒャッハー!




