1-11 フィールドボス②
「そいっ! そいっ! そいっ! そいっ! 《ツインスラッシュ》!」
くるっと回ってはい着地。10点!
さて、このやりとりもすでに3回目。残りHP的にそろそろ攻撃パターンの変化があってもいいと思うんですけど……。
『おっ、なんか動き変わった?』
『かわいい』
『かわいい』
警戒する私の視線の先で、姿勢を低くしたGラビットが高く上げたお尻をフリフリ。丸い尻尾がピコピコ。
確かにカワイイですけど、これって猫とかが獲物を狙う動きなんじゃあ――
「――ってやっぱりぃっ!?」
どんっ! と、まるで弾丸のような勢いで突っ込んできたGラビットを大きく横に跳ぶことで回避。
凄まじい勢いでさっきまで私がいた場所を通過していったGラビットは地面に擦過痕を残しながら離れた場所に着地し、再びお尻をフリフリ、尻尾をピコピコ。
……あれ? これって一定回数回避しないと止まらない感じ?
いやまぁ最初に使ってきてた体当たりと違って速度がある分追尾性が無いので、よく見て早めに動けば避けること自体はそう難しくはなさそうですけど。
「でもどうせだったら避けるだけじゃなくて攻撃したいですよね……」
とりあえず多少のリスクは承知で最初の体当たりの時と同じ感じでやってみましょうか。
タイミングを計って、せーの――そぉいあ痛ぁ!?
『吹っ飛ばされた!?』
『アリーシアちゃん!?』
『HP削れてるけど大丈夫か!?』
「うごご……腕がもげたかと思いました」
体勢を整えつつ自分の状況を確認してみると、3割ほどHPが削れ、弾き飛ばされてしまったのか離れた場所に転がる双剣が目に入りました。
「……とりあえず双剣を回収しなきゃですね」
ちらりとGラビットの方を見ると、ちょうど行動が変わったのか動きを止めて全身に力を込めているのが目に入りました。
あれは大ジャンプの前動作ですね。
だったら今の内に双剣を拾って――
「――えっ!?」
駆け出そうとした瞬間、不意に全身をものすごい倦怠感が襲ってきました。
……は? え? ちょ、まっ。な、なにがっ!?
突然の事態に私も大混乱。
体が全く動かず、膝ががくがくになって、そのまま地面に倒れこんでしまいます。
いや、体が動かなくなったことも問題なんですけど、今気にしないといけないのは……。
暗くなる視界。ほとんど動かない首をなんとか動かして視線を上へ向けると、高く飛び上がったGラビットがこちらに向かって落下してくるところでした。
真っ白いそれがだんだんと近づいてきて――
『オワタwww』
『オワタwww』
『オワタwww』
「ぶぎゅっ」
Gラビットのお腹に押し潰され、私は力尽きたのでした。
▶スキル〈足捌き〉のレベルが上がりました
▶アーツ《ステップ》を取得しました
▶スキル〈受け流し〉がアンロックされました




