休まらない
7話目!!
テレビ見ながら書いてたら遅れた(*´Д`*)
ゆっくりと歩きながら聞いた店を確認すると先程店の場所を聞いた子供達より全体的に背の高い少年達が『すまほ』で調べた中で見た自転車なる物に乗って急いでいる。
「そう言えばこの国では部活という学生特有の活動があったな」
この世界の活動は見てみると面白いかもしれぬからな。
見てみるか
興味が惹かれた事を誤魔化すように自覚出来るほど強引に自身を納得させた。
そして自転車の移動速度は速い、だが悪魔である私は簡単に走らず飛ぶという手段で追いつけてしまう。
しかしそうなると折角の娯楽を見つける可能性を潰してしまう事を考慮し、なるべく遅く歩いた。
それでもそこら辺の人間の早歩きより速いのはご愛嬌というものだ!
ふふ、粘着性を加えた無色透明の魔力を咄嗟に飛ばしマーキングしたのは良い判断だった。
10分ほど歩くと私の中の知識では持ち合わせていない建造物が見えて来た。
横にも長く、縦にもそれなりに長い。
「デカイな。それに……」
周りを見て確認する。
そこは私から見ても分かる程度には知識から逸脱していなかった。
「公園……だな?」
思ったより─────普通だ。
だが少し離れた所に明らかに逸脱した建造物。
「これから私の知識……常識を逸脱した物に出会ったら食当たりでも起きそうだ」
周りは塀で囲われている。
中は完全に見れな……隙間があった。
「ん?」
更にはちょっとした階段まで。
これを登れば中を見れると言う訳か
「ほう?」
こちらの世界では見ない素材で作られた服で集団で走ったり体操をしたりしていた。
…………20人から30人の団体が3団体。
それぞれ違う柄、足並みを揃える為だろうな。
「「「遅れてすいませんでした!」」」
「着替えて合流しろ!!」
「「「はい!」」」
少年3人が老けた人間からの叱責に返事をすると直ぐに荷物を置き皆と同じ服装になると最初から始めた。
「私が軍隊に入った頃と似た様な光景だな。しかしここは魔界とは違いモンスターに脅かされたり戦争に怯える世界ではない。
ただシンプルに体を鍛えているように見える。吉永はこの日本は世界的に見て特別平和な国の中の一つと言っていたが……何となく分かる気がする」
そこからしばらくじっと目の前の光景を見つめる。
服装を変えて集団で走る者、走ってから空へ向かう様に跳ぶ者、前へと跳ぶ者、中には鉄球を遠くへと飛ばす者沢山の人間がいた。
「単純な身体技能の競技化……休暇が終わって魔界に帰ったら陛下に国の祭りとして提案してみるか。
まぁ既に剣術や弓術の大会があるが純粋な身体能力のぶつかり合いはまだないから新鮮だろうな」
早くから休暇が終わった後の事を無意識に口にしていた事に気づき思わず固まった。
やはり200年も戦争、仕事漬けの日々を送れば仕事中毒になっていない方がおかしいな!!!
こればかりは笑えないな!!
パチッ
一瞬静電気のレベルの小さな音を耳が拾う。
眉を顰め辺りを見るが何も変わらない。
だがそれはおかしい
何故か?
この世界では私しか知らない故にこの世界の空気に混じる事が異常だと分かる。
「何故魔力が感じられるっ?!しかも方向が分からない!」
これが次元転移実験失敗の弊害か!
くそっ!魔力の流れ的にモンスターはまだ現れていないみたいだがいつ現れるか分からない現状下手に動け──────
バリンッッ!!!!!
硝子、陶器のような物が割れる音が私の視界に入っている人間にも聞こえた様だった。
少し戸惑いの空気が流れる。
そんな人間をよそに魔力が中央の芝生へと集まり始めた。
こうなれば最早こちらも迷う事はない、寧ろ好都合だと割り切ると目の前にあった柵を飛び越えて建造物の中へと入る。
視線の先には空間が割れ黒い瘴気が溢れ出していた。
人間達は流石に異常事態だと気付き避難を始めたが姿を現していないモンスターが叫ぶと一斉に私以外の人間がその場から動けなくなる。
「人獣鬼 : キラメリー」
ズンッッ!
私の屋敷の周辺にいるモンスターの中では比較的小柄なモンスター。
屋敷周辺にいるモンスターは総じて体が大きく一撃に特化しつつと速さもある個体が多い傾向にあった。
しかし目の前に現れたモンスターは少し他のモンスターとはコンセプトが違う。
屋敷周辺のモンスターは一撃に特化しつつ速さがある、この個体は速さに特化しつつ一撃もかなり重いモンスター。
簡単に言えば屋敷周辺にいるモンスターの完全上位互換だ。
「ここは身体技能を高める人間がいるからな。
私はここにいる人間達の身体技能を求める理由に敬意を表し、悪魔族だが身体技能を高めるとはどう言う事か魅せる為に魔法を使わず倒してやろう」
《異空間倉庫》の中から愛剣のうちの1つで柄が通常の5倍、刀身と通常より2倍長い剣を取り出した。
常識的に考えて隻腕で操るにはあまりにも大きいし重い。
しかしこの武器専用の体運びをすれば隻腕でも扱える。
「まずはお前の右腕を貰う」
ォオォォォオォオォオ!!!!!
突進をしてくる。
──────単純過ぎる。
ぶつかる直前に20㎝横に跳んで避け柄で足を引っ掛けて転ばせる。
しかしこのままの勢いでは人間達にも被害が及ぶ。
ならば行かせなければ良い。
右肘に柄を当て先端をモンスターの腹へと瞬時に潜り込ませる。
そして
「ふっ!」
ドッッ
重くそして腹に響く音が聞こえるとモンスター勢いを完全に殺されてその場に蹲った。
「では宣言通り右腕を」
骨など関係なく滑らかに
ォオォォォオォオォオォオォォォオォオォオ!?!?
痛みによる悲鳴。
だがその程度で止まらないのがモンスターたる所以。
即座に左腕を反撃をしてくるが避けて腕を斬り落とす。
「私はこれでも魔界の軍人の中では1番強い、残念だったな?まだ中隊長クラスなら殺せたものを」
モンスターが立ち上がる。
両腕を失った事で最早逃げる事は不可能、ならば僅かな可能性に懸けたのか姿勢を低くして突進をして来た。
ふふふはははっ!!私に対して死力を尽くすか!!
良いぞ!!
ならば最高の一撃をくれてやる!!
持ち手を根元から先端に変える。
そして私は今まで知らなかったが数日後に吉永からこの世界のこの技術の名前を知る事になった。
それは居合、日本刀による疾い一撃の名前。
更に私の一撃にはもう一つ意識していたものがあった。
魔界でも人間界でも動物や奴隷を調教する為に使う"鞭"。
先端に行けば行くほど速くなる鞭、そして筋力に物を言わせ最速で振り抜く技術
「【悪威】」
そして愛剣に付与された超が付く特殊能力【千刀両断】の効果により一撃が千撃になり《キラメリー》は絶命する。
「ふぅーーーー」
愛剣を《異空間倉庫》に仕舞いスマホを取り出して吉永に連絡をする。
「吉永、モンスターが出たから処理をしておいた。今すぐ処理班だか何だかを連れて来い。
そして良い食事の提供を所望する」
『え?!え、ちょカルフェさ──────』
ぶつっ
スマホを切る。
服装も市井散策の為の格好から軍服へと歩きながら魔力で着替えを済ませた。
「さて、知っている者は知っているかも知れぬが私の名前はカルフェ・オーリスだ。
怪我人がいるなら名乗り出ろ多少なら癒してやる」
ここまで読んで下さりありがとうございます。
文量と更新頻度は等価交換なのだ




