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散策

更新5話目!

少しサボって投稿遅くなっちゃった


まぁええか

PVより性癖の厳選や



うむ

目的の住処に到着し取り敢えずソファーに座り吉永の用意してくれた紅茶を飲む。

娯楽を良くも悪くも求めた星……それが地球


おかげでこの紅茶にもありつけた

想像以上に美味い

吉永の淹れ方もあるのだろうが……


「この紅茶は美味いな。さぞ高級な土地から取れた特注の茶葉なのだろう」


「??。いえ、これは特注と言うほどではありませんよ。確かに値段は他の商品より高く数は少ないですが一般人でも全然変える物です」


「……これが?」


「はい」


「…………」


もう2度ほど口に含み味わう

……やはり美味い

美味いと言っても魔界の最上級の紅茶と比べたら当然見劣りはするがこれを庶民でも少し手を伸ばせば買える程度の値段という事を考えると……


「気軽さ手に入り易さを考慮すると……うむ、こちらの紅茶に軍配が上がる」


そう感想を伝えると紅茶をもう一度口に含む。

吉永がこちらを見ている??


「どうした吉永。私の顔に虫でもついているのか?」


「い、いえ虫などついていませんが……ただ少しだけびっくりしました。異世界では大貴族と仰っていましたから紅茶にも煩いと思いましたが予想を裏切りかなり肯定的な意見を頂けたので。

 紅茶好きとして嬉しい限りです」


「ふふ、明日以降も色々な茶を期待していいか?」


「任せて下さい!」


「楽しみだ」





茶を嗜んで良い気分になったのは良い存外最高の気分を味わえた。

悪魔族は種族として圧倒的に学習能力が高く何故か元々から言語が通じていた事もあり、吉永にこの国の文字の発音を教えてもらっただけで『貸す』という体で貰った『すまほ』も楽に使えた。

これで暇を潰せると思った。


しかし


「こちらの流行り、美的感覚、笑いを知らなさ過ぎるせいで全く面白くない。

 音楽も好みのやつを探せない……種類が多すぎる。調べた限りではこの世に何十万も溢れ返っているっ!幾らなんでも多すぎだ!流石娯楽を求めた星だが……」


致命的な弱点があった。


「私に合う音楽がない」


はぁ……


思わずため息が溢れた。

外を散策するにしても流石に異世界から来た自分の格好が目立つ事くらい百も承知だ。


この地球にいる目的の中に休暇がある。

外で目立ち過ぎては休暇の意味がなくなってしまう。


「仕方ない……流行りの楽な格好と動き易さを両立した服でも探すか」


完全には慣れない『すまほ』を操り流行りの服を検索していく……が

人によってオススメが違う為決定打がない。


「ここ200年近く暗い戦場で暗めの軍服に慣れ過ぎたから明るい色には忌避感が……ヒラヒラしたのは今更に私には合わないし」


ここで一般的な貴族令嬢のドレスを思い浮かべた。

少しでも良く着飾り高位の貴族の跡取りを捕まえる為にヒラヒラが多く宝石も使われた色鮮やかなドレス。


もし私が軍人として行かなければ有り得たかもしれない未来。


「…………媚を売るより喧嘩を売る方が好きな私だったから最終的に遅かれ早かれ軍人にはなっていたか。─────ん?」


『すまほ』で調べている中少し気になった服、というかズボンを見つけた。


「ジーパンか。さまざまあるが全体的に足のラインが出やすい……と」


軽く頭の中にメモをしておく。


「まだジーパンを軸に外を出歩いている女の服装を魔力で作れば良いか。しっかり物質化させるには一度触れないと行けないが……魔力で再現させて近づいて記憶、物質化でいいだろう」


暇潰しの為の方針を決めると勢いよく立ち上がり吉永に電話をした。


「吉永私は少し街を散策する。道に迷ったら連絡する故頼んだ」


『え、え?カルフェさん?!私が迎えに────』


切れた。

いや、切った。


「元々悪魔族は食事の必要がないがこの際だ、色々楽しもう。

 ……しまったこの国の通貨がない」


直前で大事な事に気付いたが時既に遅い。

幸い腹は減らない

また明日にしよう


「【転移】」


視界が黒く染まる。





流行りの服の調達は5分もかからずに終わる。

最終的に下はジーパン、上は白の貴族が着る物と比べても張り合えるシャツ、そして暗い色と言ったらこれしかない黒色のコートにダメ押しの帽子。


コートは右腕を普通に通す。

肝心の欠損した左腕は隻腕特有の悩みで通す事が出来ない部分をカバーする為に《異空間倉庫》からマントを軍服に留める為の装飾品を取り出す。

飾り気がないのは単なる趣味

靴はスニーカーなる物を


それを首元近くで左と右を繋ぐ事で解決する

私個人としては思いの外似合っていると感じた。

服に気を遣った事などないせいもあり少しだけ気恥ずかしかった……と思う。


ちなみに体全体に散りばめた装飾品はやはりお気に入りの暗めのピアスを右耳、イヤリングを左耳に付けていてそれぞれ魔法的な効果が付与されている。

追加で指輪を左手の中指に嵌めた。

これも魔法的効果の付与された神具の1つ。


「少し暗くなって来たな、夕方は好みの範疇に入っているから良い」


人とすれ違いながら街を見て回った。

若干この国の全体的な男よりも背が優るせいか視線を集めてしまったが散策になんら影響がないから気にしないで行く。

──────いや、若干不愉快な視線があるな。

2人……合流して3人か


「さてどうしたものか」


馬鹿の対処法を考えている時前から元気に話し合いながら笑っている10〜12歳ほどの子供が歩いて来た。


「可愛いものだ」


「うわっ!」


1人の男の子が自分の足に躓いて転ぼうとしていた。


全く

この可愛いさは良いが不注意が欠点だな。


高速で動く思考の中で呆れると左横を通り過ぎようとしている男の襟を()()で掴んだ。

その時チラリと()()()物に眉を顰める気にしない事にする。


「え?え??」


戸惑いながら体勢を立て直した。

そして私が助けた事を理解しているのか見つめて来る。


「えっと」


「元気なのは良い事だが少し不注意が過ぎる。気を付けなさい」


「「「は、はい」」」


「所で」


「はい?」


「私はあまりこの土地の事を知らない。良ければ助けた対価としてオススメの食事処でも教えてくれないか?」


私の言葉に3人の少年少女は顔を見合わせる。


「なら僕は丼物が好きだから。真っ直ぐ3つ先の通りを左に曲がった所にある『丼兵衛』」


「私はケーキが好きで……美味しいショートケーキを売っている『苺パラダイス』。

 場所は『丼兵衛』の真正面」


「僕は…………」


「……………………」


「「……………………」」


「和菓子が好きだから『空屋』。最近行けてないから少し忘れたけど『丼兵衛』とかの店主に聞けば分かると思う」


「ふむ、聞けて良かった。明日全て回ってみよう」


3人の頭をそれぞれポンと撫でると「足元に注意だ」と告げて歩き出す。

ある程度離れると3人のうち2人から


「「相変わらず初対面の人に対して喋り出し妙に遅いよね」」


と突っ込まれ


「だ、だって慣れないんだもん」


と楽しげな会話が聞こえて来た。

もう少し散策しようと思いつつ馬鹿な視線を誘き出す為ワザと人通りの少ない道に行く。



魔界でも人間界でも無礼な奴は存在する。

それはこの地球、日本も例外ではない。


ある程度進むと案の定大の男が話しかけて来た。


ホラ


「オネーさん1人?もし良かったら俺らと遊ばない?」


馬鹿が釣れた。


この時私は悪魔の性分のせいで少しだけ、ほんの少しだけ口角が上がった。





読んでくれてありがとぅーーーー!

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