”無人島”にて
初投稿作品、制作年2004年
以前某投稿サイト掲載作を改変改悪。
誰もいない
閉ざされた箱庭。
その小高い
丘の上から
今日も狼煙を上げるのだ。
やがて、数少ない
マッチも尽きるだろう。
燃やす薪すらも
無くなってしまうだろう。
それでも、あがきながら
魚を獲る。
それでも、あがきながら
濁った水を飲む。
それでも、この両手を
目一杯に伸ばして
灰色雲の隙間の
滲んだ空間を
切り取ろうとするのだ。
たとえそれが無意味で
滑稽極まりない行為だとしても。
遠くに見える断絶の崖の向こう側には
おそらく届かないであろう言葉の羅列。
それが今の現実
だからこそ、脆く儚く、こんな無様を晒してまで
私は日々この”無人島”から
メッセージを送るのだ。
所詮、汚爺の愚痴、読むに値せず。