五十九話 見事なフラグ回収
予約投稿その18
皆さまはGW、どのようにお過ごしでしょうか。
「やっと起きたかい。」
「あ、ツリス、お帰り。」
ツリスは会議から帰って来てた。ラデルちゃんはスヤスヤと寝ている。どうやら私が先に起きたようだ。
「わかったよー非雨の髪色が変異した原因が。」
「えっまじ?」
原因がわかったなら早く教えてほしい。
「非雨、私に向かって氷魔法をバカスカ撃ってたよね?」
「うんそうだね。」
訓練の時、ツリスに向かって魔法を撃っていた。その中で一番多く撃っていた魔法が氷魔法だった。もちろん他の属性の魔法も撃ったけど。
「一定の魔力をとある属性につぎ込んで撃ち続ければ、その属性のオーラと髪色が変わると聞いたんだ。」
あ…そう言うことね。オーラね…害はなかったようで良かったんだけどさ。
「オーラが出ても、人体には害はないんだ。だが、オーラに釣られて精霊が来る可能性があるんだよ。」
…は?精霊?
「そう、精霊。」
精霊…あのピンク色で倒れた主人公の命を回復する類のやつかな?
「ちょっと何思ってるか分かんないですね。」
「日本で作られたゲームなんですがー?」
「ハハ、冗談。でも、まだ精霊は来てないみたいだね。」
「精霊が来たらどのような事が起きるの?」
「これも聞いたんだ。情報によると、精霊が持つ属性の魔法の威力が上がるみたいなんだ。」
威力が上がるのね。
「それってどれくらいよ。」
「100を魔法の威力とすると…115くらいかな?」
「了解。わかった。」
少し上がるのか。
「んー、でもまだ私の髪色が直ってないんだよねー…効果時間はどれくらいなの?」
「オーラとか髪色が変わって元に戻るケースは…えっと、幅が広いんだけど2週間から1年くらいかな?」
…2週間…え?
「最短で2週間?」
「うんそう。」
「私、後1、2日くらいしたら地球に帰るんだよね?」
「そうだけど。」
「どう説明すればええんや…天津、派強はともかく学校とかどう言えばいいんやって…」
「幻覚があるやないか。」
「声は!?どうすんのよ…」
「諦めろ!(キリッ)」
「んな清々しい顔で言われても困るだけなんですがー!?」
ほんまにどうしよ…まぁいいや…
「この話は後で考えよ…暇だから何かやる事ない?」
「ラデルちゃんとキャッキャウフフすればいいじゃん。」
「言い方ァ!」
「え?一緒に尻尾をもふもふしたり遊んだりすることを言ったんだよ?何勘違いしてるの?」
「ハッ!しまった…」
「ま、暇なら私が作った空間で遊ぶと良いよ。」
「え?それってどういう…」
私が言葉を言いかけた時にツリスは指を鳴らし、景色が歪む。視界が安定してきたら、そこにはビル、箱などが散りばめられていた。
「これが私の作った空間だ。非雨、パルクールって言葉知っているかい?」
「ん、名前だけなら。動画とかでビルとビルを乗り移ってる人を見たことはあるけど。」
「まー、簡単に言えば身体の機能性を限界まで引き出し確かめてみるって感じかな?最近はアクロバットを決める人たちが多いみたいだけど。」
「えっと、私が体を動かしまくってやるって事?」
「そゆこと。ほら、ビルのあの突き出てる所あるじゃん。そこに手を掛けて登ったり、振り子みたいに体を動かし、遠く離れたビルに飛び移るとか、そう言うことできるよ。」
「もし私が高所ビルから落ちたらどうなるのさ。」
「最初っから獣人化してやれば良いじゃん。ま、規定の高さから落ちたらここにワープするから大丈夫でしょ。」
それって、マイ○○○フトのコマンド的な感じかな?
「当たり。ま、存分に楽しむと良いさ。2時間後に迎えに来るから。」
そう言うとツリスは消えた。
パルクールねぇ…ま、体を動かしてみよう。動画とかであんなにスタイリッシュに動いている人に憧れてたんだよね。
私は獣人化し、走る。人は居ないはずなので、尻尾とか耳とかは隠さない。
ビルに捕まり、突起物を掴み、壁を蹴り飛ぶ。着地したらビルからビルに飛び移る。
このまま走っていると小さな段差があった。ジャンプして交わすのもいいが、跳び箱みたいに乗り越えてみる。
うん、気持ちいい。綺麗に決まるとこんなに気持ちいいもんなんだね。海外のパルクールをやる人が、好き好んでやる理由がわかる気がするよ。
…1時間後
もう1時間が経ってしまった。楽しいことをやると時間が早くすぎるって、何度も思うけど何でだろうね。
コースとか決めて、乗り越えたりジャンプしたり壁登りをしていた。
ビルの突起物に手をかけ、そのまま登ろうとした。
すると、小さな少女がいた。
「うぉあああああ!」
私は驚き、体を持ち上げていた力が抜けてしまった。そのせいか、体制を崩して落下した。
「やっべ!」
私は咄嗟に近くにあったビルの突起物を掴み、完全に落下するのを防いだ。
「…なんなんだ…あの少女は…」
「ん?呼んだ?」
「んえっ!?」
私の目の前に、さっきいた少女が飛んでいた。見た感じ、全長20センチくらいだろうか。
「今ね!貴女の魔力に惹かれて来たの!もしよかったら契約してちょーだい!」
「は?契約?」
私は訳が分からない。ひょっとして今目の前にいる小さな少女が精霊なの?
とりあえず、体勢を支えてるのが手一本っていうのが不安なので、ビルを登り、地面に足をつく。
「君…って精霊?」
「そーだよ!といっても、生まれたばっかりだけどね!」
それにしては喋り方が流暢な気がするが…
「貴女の魔力が美味しそうだなぁ…欲しいなぁ…」
「君、喋り方流暢過ぎない?」
「ん、みんなそーだよ?」
みんなそうなのね…ってちょっとまって。
「美味しそうって言わなかった?私の魔力が?」
「そうなの!魔力ちょーだい!」
「どうやるのー!?」
「ん、私と手を繋いで、そこから魔力を意識して流すようにするといいよー。」
魔力はどうせ使わないし、この子に半分あげちゃおう。
この子に手を繋いで、魔力を流す。感覚的には全身の血液を流れるような感じである。
「はぁ…美味しい…」
そうですか。そりゃ嬉しいこった。
半分くらい魔力を流してこんでやり、手を離す。
すると驚きの事実が伝えられる。
「これで契約完了だね!ありがとうご主人!」
「は?」
精霊であるであろう少女は、すくすくと成長し、だいたい5歳児くらいの体になった途端に地面についた。
いや、え?は?(ちょっとパニック)
パルクールはおまけ。
日を跨ぎまくっているので短い+文章がちょっとおかしいです。
(元々だろって意見は受け付けません。)
やる気がないんや…