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『元』少年は姉妹になったので次女になる  作者: ただの雪餅
1ヶ月お試し異世界転移
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四十六話 奢った後の行動

はい、雪餅です。

活動報告にも書いてある通り、4/1から一時活動休止します。ほっんとぉうに時間を縫って投稿するかもしれませんが、期待はしないでください。

「…zzz…むにゃー…そふりゃ…ちりゅき…」

…ユキヒアは寝言を立てている。

「むにゅにゅ…zzz…んぇ?」

お、起きたみたいだ。私が。

「んー、眠てぇ…てか、私なんか変わったかな?」

私、初潮がきて数日間寝てたけど、特に何もない。ラデルちゃんも、スヤスヤと寝ている。

「ま、何もないんならそれで良いんだけどね。さてと、腹減ったし、なんか作るかぇぇ…」

私は寝起きの体を引きずり、魔力で火が付くコンロを用意する。宿の主人が、『新しいの買ったから古いのやるよ、ほれ』と言って渡してくれたのだ。

朝から重いかもだが、肉のサンドイッチを作る。腹持ちが良いから助かってる。あ、ラデルちゃんのやつは健康を考えて野菜も入れるけどね。

ラデルちゃんの起床後、ご飯を食べ、今日何しよーかなと思うと、ラデルちゃんが少しアワアワしている。なんでなんだろ?

「あの、ご主人様…大変申し上げにくいのですが…血の匂いがします…何かあったんですか?」

ビクッ…鼻がいいじゃあないか…

「い、いや、何もしてない…」

この()、ちょっと怖くなってきたよ…あっちで何回も体洗ってきたんだけどなぁ…

んー、とりあえず、ラデルちゃんに言いたかったことがあるのを思い出した。言おうか。

「私ね、ラデルちゃんを奴隷から買い戻そうと思ってるんだけど…いいかい?」

聞いてみた。さて答えは…

「はいっ!ありがとうございます!」

目を輝かせてラデルちゃんは言った。可愛すぎるだろ!

「んで、身寄りとかはあるのか?」

次は買い戻した後どこに行くか聞いてみる。

「いやぁ、恥ずかしながら親に捨てられたもので…親族は多分いないと思います…」

お、ということは…

「んじゃ、私と一緒に暮らすかい?」

すると涙を流したラデルちゃんは、

「はい!もちろん付いていきます!」

と言った。よし、方針は決まった。今すぐに買い戻そう。この子と楽しく過ごせる事を想像すると、ちょいと笑みを浮かべてしまった。

その後、奴隷売買所に行き、買い戻す等を伝え、金貨10枚を渡し、私とラデルちゃんのサインを書いた後、ラデルちゃんの奴隷の紋章が消えてった。

「これで晴れて奴隷から解放されるね。」

「これからよろしくお願いします!」

「はーい。」

よし、買い戻したし、この事をウォナテさんに報告するか。

私とラデルちゃんは一緒に歩く。まずはギルドに行く。そして有休を取っていたらウォナテさん宅に行く。

「お姉ちゃん、どこ行くの?」

この声はラデルちゃん…ん…お姉ちゃん?

「ね、ねぇラデルちゃん、お姉ちゃんって、私?」

「そうだよ!私が年下だからお姉ちゃんをお姉ちゃんって呼ばなきゃおかしいじゃん!」

んー、そうかぁ…昔は兄と呼ばれていたんだけどねぇ…もう性転換は出来なくなってしまったが。てかお姉ちゃんってもう呼ばれてたわ、ソフランちゃんに。この子とラデルちゃん、近々会わせっかな…

でもそうなると色々と説明しなきゃいけないわけで…うーむ、面倒くさい…

「おい!そこのチビ女二人!今金に困ってんだよ…うへへ、有り金全部寄越せや…」

…久々に受けたわ、こーいうイベント…私は顔からしてチャラそうな男に対してこう言った。

「女遊びとかして自分の有り金全部溶かしたんですか?って、股間が湿ってるよー。さっきまでヤってきたんじゃないんですか?あ、もしかしてお漏らし?うわー、キッモーイ笑」

こういう性欲で有り金を溶かす奴は嫌いなのだ。お漏らしだったらいい大人が漏らしてんじゃねぇと言ってやるのだが。

しかし、私も元男とは言え、こんなタイプの奴は嫌な感じを覚えるようになった。あれ?これって心まで女になってる?

「てめぇぇぇ!おい!そこの女を寄越したら許してやる!へへへ、奴隷にして売りつけてやるぜ…」

「ひぇっ!お姉ちゃん…怖いよぉ…」

お?泣かせたな?今ラデルちゃんを泣かせたな?よし、そいつは今すぐ処刑しよう。私は男に向かって歩く…

「あ?金を寄越す気になったか?」

「渡すわけねぇだろこの性欲ヤロォォ!」

私は男の股間に対して思いっきり蹴り上げてやった。その時ちょっとネチャっとした…うえっ、後で買い換えよ…

「おごぶえぶごぉ…」

男は意味わからん呻き声を上げて失神した。ざまぁみやがれってんだ。

「んじゃて、行くかー。」

「お姉ちゃん、強い…」

男が倒れた後、(ラデル)の小さな呟きに、ユキヒアは気づかなかったのだ。

結局ギルドにはいなかったので、ウォナテさん宅にお邪魔することになった。

「ウォナテさんいますー?」

「はーい。今いきまーす。」

ちょっとすると、ウォナテさんが出てきた。

「あれ?この前の子だ。ユキヒアちゃん、結局養子にしたの?」

「違います…奴隷の立場を解消して今はただの女の子です…」

「おー、買って2日に買い戻しとはねー。私が知る限りユキヒアちゃんが初めてだよ。」

へぇー、やっぱりそういうものなんかな?いや、この前みたいな欲に塗れた男共を買ったら買い戻しは私だってしないと思うけど。死ぬまで使い続けるさ。

「んで、色々教えていただいたウォナテさんに、お礼として今日のご飯を奢りますよ。」

「ホント!?やったー!」

私は受けた恩は忘れない人なのだ。返す返さないは別としてね。

さてっと、ラデルちゃんの奴隷解放記念も兼ねて、ぱーっとお祝いするかね。

うん、楽しかった。楽しかったけど、一気に金貨3枚くらい持ってかれた…ウォナテさん、あんなナイスバディにどんだけ入るのってくらい食べるもん。そしてラデルちゃん、買った当初は小食かと思ってたけど、案外大食いだった。そんな食ってよく太らないよな…

「ゴチになりましたッ!」

「ありがとうお姉ちゃん!」

うむうむ、このお礼の言葉が聞けただけでも嬉しいよ。

さて、解散するとするか。

ウォナテさんと別れて30分が経った。

今日は特に何も…する事はあるけど別に今するって言うくらいの用事じゃないしねぇ…

今は何もする事も無いので、ギルド周辺をマッピングしている。ラデルちゃんは私の背中でぐっすりと寝てるよ。うん、可愛い。そしてこの子を誘拐するのであれば殺す。地の果てまで追い詰めてね。

ん?孤児院?うーむ、現実世界(地球)にもあった(と思う)けど、今度アポ取って行ってみようかな?

んなどうでもいい事を考えられるって良いよなぁ…モンスターを(一方的に)倒してる時、んな事考えてる余裕が無いしねぇ…

とその時、腹に激痛が走った。

(うがぇっ!うっ…生理か…?それにしては腹の方に湿った感触があるけど…)

腹をさすってみると、ダイヤ上に空いた穴と、深くは無いが腹に傷が出きており、そこから赤い血が流れている。

(うぎゃぁぁ!意識したらすげぇいてぇぇ!早よ治さんとぉぉ…)

私は意識して腹の方に治癒魔法をかける。無詠唱だが、傷は塞がったみたいだ。

(はぁー、はぁー、疲れたぁ、ラデルちゃんは…起きてない。よかった。)

てか、この世界に通り魔っているんだね。いやふっつうに女から平気で金を巻き上げる奴がいる時点でそう言う輩がいる事は確実なんだけどさ、なんで気づかなかったんだろ…

とにかく、服に穴が空いたね…刺されたところが胸じゃなくて、いろんな意味で助かったよ…買い換えるかな…いや、上から重ね着したら隠れるかな?この世界の女子に、ファッションなんて概念はあんのかな?少なくとも貴族とかは知ってそうだけど。

「おい、そこの女、ちょいと話したい事があるのだが?」

あーはいはい、またチンピライベント…ってあれ?女の子?はぇ?なんかした?

「とにかく、付いて来い!」

「あっ!はい!」

女の子に煽り口調を使う訳には行かないので、素直に従う。ん?男は、だって?チンピラとか性欲貴族しか会ってないんでちょいと信用できなくなりました…いや、解体場のおっちゃんとかは優しいし、この世界(異世界)に紳士と言える優しい人も居るんだろうけど、ちょいと信頼が…ね?

と思っている間に裏路地に着いた。そして女の子は突如角を生やした。幻覚かなんかかな?

「私は貴女と決闘したい。道端で刺されたのにもかかわらず、傷を一瞬の内に治す所を見させて貰った。そのことから見て私は貴女を強者と見た。私は強者と闘うのが好きなのでね…ふふふ…」

うわ、典型的な戦闘狂バーサーカーじゃねぇか。いや、漢字的には狂戦士か?ああもう、余計なこと考えるんじゃなかった…

「別に貴女に賭けろとは言わない…しかし貴女が私に勝ったら何かやろうでは無いか。どうだ?いい条件だろう?」

んー、あえて自分が賭けて、相手には賭けさせないというね。よっぽどの自信があるのか、ただ強者と戦いたい戦闘狂バーサーカーなのか…

別に負けても何も失うものもないし、なんかあったらツリスに引き上げて貰えばいいしね。あれ?あの子より強力な後ろ盾(バック)があるんじゃない?私。

「とりあえず、今日は何も無いんで受けます…が、何も賭けなくても良いんですよね?」

「やった…(小声)ああ、何も賭けなくても良いさ。」

おい、さっき小声でなんか言ってなかったか?裏でなんかしてるんじゃ無いの?

はぁ…受けてしまったものは仕方ない。やるか。後、ラデルちゃんにも事情を話さんとね。

謎だなー、一体だれなんだろーな…

いや、色々いるじゃ無いか、角の生えた女の子とかさ…可愛いよね。俺もやってみた。

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