三十四話 幼気な女の子(神様のお加護付き)
いつもいつも、誤字脱字報告ありがとうございます。
んで、解体場を出た私に、またトラブルが起きる…
男A「おい!お前!」
呼ばれた…まさか、連続で…
男A「お前!珍しい物持ってるな!それくれよ!俺様が大事に使ってやるからよ!」
おうふ、ギルドイベントのテンプレをまた受けたよ…なんだよ!男達は弱そうな奴を見かけるとすぐ物を奪ったり八つ当たりしたりすんのかよ!
ユキヒア「姉から貰った大事な物なので、あげることは出来ないです。すいません。」
姉=ツリスだけどね!まぁ昨日姉妹関係になったんだが。
男A「なんだよ、ケチだなぁ…ならば!」
おいおい、奥の手ってやつかぁ?
男A「お前ら!コイツから物を全て奪い取れ!その後は奴隷商人にでも売って金にしろ!」
チンピラ達「ヘイ!」
おいおいおい…ここら一体敵かよおい…てかな…こんな幼気な女の子一人に対して10数人で奪い取るって…ここの奴らはなんてゲスな野郎なんだろな…珍しい物チラつかせまくってる私が言うのもなんだけどさ…
っと、一人がナイフ持って襲いかかっててきたな…
男A「おい!そんなに傷を付けるなよ!奴隷商人に高く売れねぇだろうが!」
チンピラA「だそうだ。親ビンはこう言ってることだし、さっさと持ち物全てこっちに渡して、売られてくれないかなぁ?へっへっへっ」
そんな無理な要求、全世界全ての女性が『NO!』と答えそうだけどね。私も今は女の子。ということで!
ユキヒア「だが断るッ!床に沈めッ!」
私はそのまま男のナイフを持った手を掴み、引いて、体重を込めて床に叩きつけた。
チンピラA「ぐえ〜…」
痛いのか演技なのかわからない声を出すなぁ…そんなことはどうでもいいのだが。
男A「ハッ。無様だな。おい、かかれ。」
今度は二人掛かりと…当たり前の様に、タイミングをずらして二人ともナイフを突いてくる。
私は思った。これ、フレンドリーファイア起きるんじゃないかと。んでも誘導は難しいしな…
んで、頭に向かってナイフを突き出して来た…私は当然の様に躱す…と、躱した所がちょうどもう一人の男に当たる。
チンピラC「ぎぇぇぇやぁぁぁ!」
ユキヒア「ご愁傷様。笑」
チンピラB「テメェなんで避けたんだよ!?」
ユキヒア「避けなきゃ私は死んじゃうもん。一人になったら対処は楽なんだよッ!」
私は自分の姿の幻覚を纏い、獣人化する。こうすることによって見た目はただの人間だからね。
私はチンピラの頭を掴み、チンピラ集団に投げつけてやる。わぁ、面白いほどにどんどん倒れていくね〜。まるで人間ボーリング。
男A「ちっ、使えない。多少値が落ちるが、この俺が直々に始末してやろう。」
うん。イキっているな…まぁ自分が強いと思っているからこそ自信があるんだろうけど。それをものの見事にへし折りたい。マジで強かったら無理だけど。
っと、男が武器を構えたか。えーと、槍かな?私の中では剣よりリーチが長くて初心者でも使いやすいと聞くが、どうだろうか。
突進した…が、ノロいな…おそらく私より弱いと見た。だがしかし、このまま1発ノックアウトは面白くない。少々遊ぼう。
突進してくる男に対して、床を凍らしてやる。するとどうでしょう。無様に転んでやんの。んでも、起き上がって、床に槍を刺した。おそらく氷を割ろうとしているのかな?んなことしている暇があったら私に向かって槍を投げたらいいのに。
……やっと諦めて、よろけながら私に突進しようとする。もう潰すか。こけた姿だけ面白かった奴をね。
私はその場で踏み込み、ジャンプして男の顔目掛けて膝蹴りをしようとする。男は驚くが、槍を私目掛けて刺そうとする前に膝蹴りが当たった。
私は獣人化しているため、男は吹っ飛んでいった。が、壁に激突してもまだ起き上がる。タフな男だな。
んで、なんか男の動きが怪しいんだよな。なんていうか、人間ではない動きと言うか…
男A「よくも…よくも…魔王様から授かりし体と顔を傷つけやがってぇぇ!」
ん?魔王様?そして、授かりし?訳がわからん…
情報をまとめようと思っていたら、男の目が赤く光り、吹っ飛んでも離さなかった槍を投げてきた。それは、突進してくるやつよりも速く、強かった。さすがに当たったら獣人化しているとはいえ、刺さってしまう。いくらソフランで治療出来るとはいえ、面倒くさくなる事は避けられない。
というわけで、避けるにしても間に合わないので、体を出来る限り捻る!
槍が私の鼻先をスレスレで通り過ぎていった…捻るのが遅かったら私の頭は…ガクブルガクブル…
投げた後に男は倒れたな…力を使い果たしたか、気絶か…わからないけど。
そして、槍に微弱ながらも闇の瘴気…また事件に巻き込まれそうだな、こりゃ。そして、槍に誰も当たってないようでなにより。壁には突き刺さってるけど。
受付嬢「どうしましたか…ってまたこれですか…んで、まだ帰ってなかったんですか貴女は?」
ユキヒア「他人事みたいに言うなぁ…何故こうなったかというと、私を捕まえようとしてた男共が襲いかかってきて、全部返り討ちにしてやったからこうなった。あ、あの槍は今机に突っ伏している奴が投げたやつ。」
受付嬢「そうですか。」
ユキヒア「素材の売却終わったら修理費払います。いやー、すいません。」
受付嬢「いや、こんな事しょっちゅうあるんで大丈夫ですよ。では、さようなら。」
ユキヒア「さいならー。」
私はギルドを後にする。
2日に一個投稿するとは言いましたが、やる気さえあれば毎日投稿は可能な…はず。
近々タイトルを変える予定です。