十七話 天津の天使と悪魔とそれに気付く非雨
今回は視点移動があります
天津→非雨という流れとなります
今回は少々過激な表現が含まれるため、それらが苦手な方は閲覧をお勧めしません。
ガ○パとドンゲーやってたら遅れた…
すいません…
天津視点…
うん、俺は今悔しい。
何故かって?非雨との模擬戦で痺れて動けないという失態を起こし、俺は無様にやられてしまった。このままではいけないが、このままではまた非雨に無様にやられてしまう。
毎日自分がやり続けている瞑想をやる…普段は1時間瞑想をやるのだが、魔力強化のために倍の時間の瞑想をやる。
2時間後…
なにかを掴んだ…
俺は掴んだ感覚を忘れずに、魔力の赴くまま体を移動させる。
やって来たのは自分の家の畑、そこで掴んだ魔法を放つ…土が盛り上がった。
やった…!地属性の魔法を使えるようになった!
非雨が咄嗟に考えついた雷魔法、これも習得出来た。習得は簡単だった。むしろ何故今まで習得出来なかったのが謎だ…
…
…
ふと俺の中の悪魔が囁く…
おい、天津。非雨という獣人はお前より有能だ。このままではあいつがお前より優位な立場に立つぞ。お前はそれで良いのか?非雨を殺めないか?
あー、確かにそうかも、あいつが獣人化しても雷魔法を極限まで凝縮して頭に撃ち込めばあいつは殺せるか…?
いやいや、友達を嫉妬のために殺めるなど、人間の恥晒し…いや、クズ以下に成り下がるぞ。それに、あいつは今習得出来た魔法を教えてくれた奴だぞ、殺しに考えついた雷魔法なぞ、あいつが1番に考えついた魔法だぞ。
うおぉぉぉ、俺の中で天使と悪魔が戦っている…何これアニメ的な展開…体験するとは思わなかった…
やっぱり、あいつを殺すのはやめよう。腐ってもあいつはからかいがいがある奴だ。自分の嫉妬のために殺すなんて確かにダメだな。うんうん。
よし、非雨に追いつけるようにまた瞑想だ。いつか、
非雨と対等に戦えるように…
天津は結局嫉妬に勝てず、非雨を痛ぶりながら殺すための魔力錬成を始める…
非雨視点…
「ニャアぁぁぁぁ…」
もはや完全に猫の鳴き声にしか聞こえない欠伸をかます私…まあ、半分猫だからいいんだけどサ…
相変わらず親は仕事。社畜め…まぁ私も大人になったら社畜になるのかもしれないけど…
とりあえず飯を作ろう…えーと、冷蔵庫の中身は…卵、豚肉、玉ねぎ、ケチャップ…もはや、何も言うまい。オムライスを作ろう笑
20分後…
前の私だったたら仕込みだけでも20分掛かるのに…しかも盛り付けも上手くなってる。獣人の身体能力があるから、器用になったのかな?
訳分からない理論をかましている暇があるなら、綺麗に盛り付けられたオムライスを食べようではないかッ!プロ顔負け…とはいかないけど上手く出来た自信はある。
一口頬張る。パクッ…
うん。美味しい!自分が作った料理が美味しいと嬉しいのは私だけかな?
そのまま食べ進め、完食。
「美味しかった〜。」
やっぱり美味いもんだね。庶民の舌で良かったよ。
食器を洗剤で洗い、終わったら風魔法で乾かす。凄い便利。
「んー、今ので食材がなくなったから、スーパーに買いに行かないとなぁ…」
面倒くさいけど、スーパーに買い物しに行こう。まだ18万くらい残っているから、贅沢してコーラ箱買いしよu…いやいや、持てないよな…何馬鹿なこと考えているんだ私…
そうと決まればさっさと着替えて財布とリュックとイヤホン付きスマホを持って買いに行く。いつも通りに透明化+獣人化を済ませて屋根を伝う。
…
…
十分も経たずしてスーパーに着いた。屋上駐車場の人目が付かないところで透明化+獣人化を解除する。
早く帰ってコーラ飲みたいから、早めに買い物を済ませよう。
15分後…
女の買い物は長いと言うけど、15分で済ませたから、長くはないはず。
よし、会計も済ませたし、買い物した物をリュックに詰め込む。卵とかは買わなかったけど、親が買ってくるでしょ。
よし、さっさと人目の付かないところに移動して…うわ…ヤンキーがたむろしてるし…めんどくさそー、別の場所で透明化して帰ろ…
非雨が帰ろうとするとヤンキーが、
「おいそこのクソアマ、なぁぁにアマの分際でガンつけてんだよ?あぁぁん?」
「ふぇ?何ですか?」
「とぼけるんじゃねぇ!さっき先輩にガンつけただろ!?」
うわ、確かに背が高くてガタイが良さそうな男の人と一瞬目線が合った様な気がするけどさぁ…
となると今先輩って言った奴は腰巾着かな?
とか考えていると腰巾着らしき男が殴りかかってきた。普通の人間ならモロに食らうかもしれないけど、私は獣人の身体能力を持っているからか、殴りかかってくるスピードがノロく見える。てかノロ過ぎる。天津の右ストレートの方が早いよこれじゃ…
私は殴りかかってきた手を軽く捻ろうかと思って行動したが、私の体が軽かった。そのまま腕を軸にして、私の体が一回転してしまった。そして腰巾着の男が体勢を崩し、私は体重をかけ体を抑え込んだ。すると腰巾着の男がコンクリートの地面に頭を打ってしまった。私は尻餅をついてしまったが。
(ヤバっ!頭打ったぞコイツ…)
私は腰巾着から離れる際に無詠唱で治癒魔法をかけてやった。
「イテェェェ…」
大事にならなくて良かった。治さずに放置していたら頭蓋骨にヒビが入ってたかもしれないからね。
「な…女がデスティーノを決めやがった…おい、そいつを担いで逃げんぞ!」
「り、了解っす!先輩!」
あいつらは逃げってったな。それにしても、ですてぃーのって何だろ?とりあえず透明化してと…
Youtube…デスティーノ…検索と…
おう…プロレス技ですかいな…まぐれとはいえ、あれを出来たことに驚き。魔法と組み合わせないかな?着地地点に地属性の棘とか。
まぁ、そんなことはいいんだ。さっさと帰ってスマホのドンゲーをやろう。
獣人化を済ませて、ん?天津?なんか闇の瘴気を微量ながら発してないか?とりあえず帰ろ。
天津「見つけた…対象者を…」
うーん、明らかに天津の行動がおかしくなってる様な気が…もしかして、中二病かな?対象者とか言っちゃってるし…
気味が悪いからはよ帰ろ…
「ちょっと!非雨!今すぐ肉体ごとこっちに呼ぶよ!痛いかもしれないけど、我慢して!」
え?ツリス?痛いっtギャアアアアア!
…
…
…
天津「ちっ、気配が消えた…仕留めたか、逃したか…血の匂いがしないということは、あいつ、上手く逃げやがって…」
…
…
…
いててて、ここはツリスの部屋?
そう思うといきなり抱きつかれた。
「うわーん!心配したんだよぉ〜!」
なんで泣いてんのさ…ツリスさんや…
「非雨、あなた天津から命を狙われていたのよ…こんなことを知った友達の私が心配しないとでも!?」
え…?私が天津に命を狙われている…?
話を聞くと天津が何故か知らないけど急に私を殺そうとしているみたい…心当たり…あるなぁ、模擬戦でズッ友式ラリアットを食らわせた事でかな?いやいや、あいつはんな理由で殺すという馬鹿な奴ではないし、うーん……
「あ、最新情報が入って来た…成る程、天津は誰かに操られているらしいよ。」
はぁ?天津が?何故天津が操られる理由があるんだ?
「とりあえず、私が下界に直接危害を与える訳にはいかないから、非雨に能力を追加しておくわ。」
ん?なんだ能力を追加って?
…!?急にツリスから敵意が!何故!?
(やあやあ、非雨さんや、脅かせて悪かったよ。今、私の心の中を読んでいると思うんだ。)
「へ?心を読む?」
「非雨には、敵対の意思または非雨に対して殺意を発する者の心を読むことが出来る能力を追加しておいたわ。」
お、おう、あ、ありがとう。なんだろう、今天津が私に殺意を当てているから、天津の心の中読み放題ってことか…嬉しい様な、嬉しくない様な…
「とりあえず、現時点では下界に降りることは危険だから、一晩、私の部屋に泊まって行きんしゃい。」
最後、どっかで聞いた様な言葉を発した様な気がするが、確かに危険だな。天津が普通に待ち伏せとかして闇討ちとかあり得そうだし…
とりあえず、ツリスの好意に甘えて、今日は泊まらせていただくことにしよう。
その後…ツリスと非雨は徹夜コースでガールズトークに打ち込んでいた。
魔法解説
治癒魔法…その名の通り人の怪我を魔力によって治す魔法。治る怪我は詠唱者の魔力調整によって決まる。
天津さん(闇堕ち)がログインしました。
なんかよくある展開になってしまったよ。
天津さんと非雨の能力を追加しました。
天津さんの小説↓
https://ncode.syosetu.com/n2203fh/
能力者育成学校の生徒の名前どうしよ…
地味に背の高いヤンキーが重要メンバーになったり、ならなかったり…