茶番四十二話 久しぶりにヤツが来た(前編)
そうです、約一年半ぶりの登場です
ごらんくだせぇ。
あ、どーも、雪餅だよ。
今俺は冬の寒さに震えながら下校中だ。帰ったら2連休…ヒャッハー、最高だぜぇ。
それにしても寒い。寒すぎる。
(2月1日の夜の帰宅路)
なんとなく学校で勉強してたらいつの間にかこんな時間になっちまっただ。ここは人も居るし、糸射出装置も使いづらい。結果徒歩で帰ることとなった。
「あ、そこの人!これに参加するつもりh「結構です。」
「そうともいわずにs「結構です。」
「ねぇねぇ、1回だけでもいいから「いい加減にしてください!サイコロステーキにするか警察呼びますよ!!」
「…チッ」
はぁ…なんか今週から怪しげなチラシを持った変態が居るんだよね…そんでもって遂に俺に俺に話しかけてきた。そういうプレイには興味がないっつーの…
でも気持ちよく追い払えたので、俺はIPPONをして満足をした気分だ。と言う事で帰宅っ!
「ただいまー!」
「「おかえりー!」」
今日はツリスさんは居ないのか、今の俺はお腹が空いているので、急いで制服を脱いで私服に着替える。ふぅ、動きやすい。今日のご飯は何かな〜?と胸を躍らせながらリビングに向かう。
「非雨〜、今日のご飯は何〜?」
「今日はお稲荷さんと鮭のバター炒めだよ〜。サラダもしっかり食べるようにね?」
「ういっす。」
狐族になった影響か、お稲荷さんが食べれると思うとウキウキしてしまうのだ。やっぱり狐族に稲荷さんは薬並みに中毒性がある美味しい食べ物なのかも…
……非雨がご飯を作り終えたため、3人揃って食べることとする。
「「「いただきますっ!」」」
真っ先にいなり寿司をはむる。出来上がりの匂いがもう狐族の俺を誘っているようで我慢ができなかった。つまみ食いをするのもソフランちゃんの教育に悪いから…我慢するのがしんどかったです。
さて、そんな我慢を通した後のいなり寿司とくれば…そりゃもう絶品ですよ。非雨の作る稲荷さんは太鼓判を押してもいいくらい美味い。狐族ブーストが入っているかもしれないが、この味付けはあの天凛ちゃんもにっこりだろう。
主菜の鮭とサラダを食べて、味噌汁も飲みつつ稲荷を食べて…うむ、美味い!
「非雨、稲荷さんもおかずもすっごい美味いよ!」
「ふふ、ありがとね?そう言われると、作る側も嬉しいんだよ♪」
「おねえちゃんのごはん、すっごくおいしーよっ!」
「きゃ〜!!(//∇//)ありがとうソフランちゃんっ!♪」
やっぱり幼女の破壊力は凄いなぁ…普段クール(?)な非雨がこうもメロメロになってしまうんだから…非雨自身ロリコン…いや、シスコンだし仕方ないっちゃ仕方ないってことだと思うけど。
ソフランちゃんが非雨を褒めたおかげで、落ち着くまで非雨が顔を赤らめながら食べてるという異様な光景が広がったが、みんな食べ終わったので、食器運びを手伝う事にした。
「ひーあー、久しぶりに俺が皿を洗っていいか?」
「んー?なんでー?」
「なんとなくー。なんかずっと非雨に頼りっぱなしだから、少しくらいやろうかなって。だから非雨はソフランちゃんにしっぽをモフらせてきなよ?」
「じゃ〜、ご厚意に甘えて〜、雪餅、たのんだっ!」
「頼まれた!」
というわけで、皿洗いをやっていく。なんだかんだ、ロリ化してから皿洗いなんか全然やってなかったから、ちょいと不安である。
スポンジに洗剤を少し足して泡立てて、汚れた皿を洗って積み重ねて、水で洗い流して…の繰り返しだ。やる前はめんどくさいこの作業だが、やっていくにつれ無心で取り組めるようになるのだ。
さて、水を使ったのなら、乾燥させなきゃいけない。冬だからカビる心配はないと思うが…まぁ、びちゃびちゃな食器を使いたくないからね。キッチンペーパーでふきふきしておく。
「終わったよ〜?」
「あざーっす!」
「俺も非雨のしっぽ、もふってもいい?」
「いいぞよっ!」
「おにーちゃんおいでー!おねーちゃんのしっぽ、すごくもふもふだよーっ!」
非雨のモフる権利を手に入れたのでもふもふしておこう。すごくモフモフなのは、ソフランちゃん印だ。
「はぁぁぁぁ…この日のために生きていると言っても過言ではない…」
「お主ももふもふなしっぽがついているじゃろぉ…?」
「他人の手入れされたしっぽをもふもふするのが最高の贅沢なのだよぉ…後で非雨にもモフらせてあげるから〜…」
「よし、乗ったっ!」
今は非雨のしっぽをもふる、もふるのだ。
…
「そろそろ俺のしっぽももふってもいいよ〜。」
「いよっしゃ!もふるよんっ!」
非雨のほうにしっぽを向けておく。俺のしっぽを触られ…さわさわされる。
「むふぅ…ゆきくんのしっぽがもふもふで気持ちいいなぁ…私のしっぽよりもふもふなんじゃないかなぁ…?」
「そんなに〜?俺も自分のしっぽをもふるけど、非雨には勝らないかなとは思ってたんだけど…」
「私からしてみればね、雪くんのしっぽももふもふで気持ちいいよ〜?」
やっぱり他人のしっぽの方がもふもふで気持ちいいっていうやつがあるのかな…?これが俗に言う隣の芝生理論…?
「わたしはねっ、おにーちゃんもおねーちゃんのしっぽももふもふでサイコーなのっ!」
「「あっ、はぁい。」
我が家の天使に言われると嬉しくなってしまう。こうして非雨に俺のしっぽをもふもふもふもふしてもらって、寝る時間となった。
毛布わさぁからのもふもふ毛布にダイブする。寒い冬も寒くはなく、昔の人が使っているであろう布団乾燥機で布団を温めて満足する必要もない。もし寒かったら自身のしっぽで温めるのだ。
そして入眠。おやすみなさいなされぇ。
……
おはようございますぜぇ。
今日は休みだ。かと言って何もすることもなし…ん?勉強?知らない子ですね。そんでもって、少し眠気が残るので、二度寝しよう。休日の日の二度寝ほど最高なものはない…!
………
ん……なんかおしりから腰辺りまでがムズムズする…なんで…?
起き上がってみると、非雨がしっぽをもふっていた。しかも面倒…じゃないけど、耐性が切れかかっているじゃないか。
「非雨〜…しっぽをもふるのをやめとくれ〜…」
「あ、起きたか、おはよ雪餅。」
しっぽをモフっていた手を離してくれた。地味に耐えるのがきつかったです。
「んで…なんで俺のしっぽをモフってたんだ?」
「えっとねー。朝ごはんの用意が終わったから、自分の魔力で保温してたんだよね。暇だったから、雪くんのしっぽをモフってたんだ!」
「あ、ご飯できてたんだ…ならしっぽをモフらずに俺を起こしてほしかった…」
「ん〜…雪くんのしっぽの魔力に負けちゃいました!てへっ」
てへっ、じゃないよ、とぺちんと叩く。非雨から『むぅぅ、別にいいじゃないかぁ…』と意見があったが…まぁ、気分だな。
とりあえずご飯だ、白飯とおかずを食べよう。魔力体であってもお腹は空くものだ。やっぱり俺が一番遅く起きたようで、すでにソフランちゃんがテレビを見ていた。
「あ!おにーちゃんおはよー!」
「おはよっ、ソフランちゃん。」
「ソフランちゃーん!ご飯食べるよー!」
「はーい!」
うむ、元気が有り余っていて何よりだ。ご飯の準備ができたような。と、言うことで〜?
「「「いただきます!」」」
今日は〜…お、理想的な日本型食生活じゃないか。主食二菜汁物の完璧な朝ごはんだ。バリエーション豊かで朝ごはんを食べるのに飽きないっていうのが最高だよね。天凛ちゃんもこんな感じのご飯を毎朝作ってるのかな?
んっん〜…ほうれん草のお浸しが美味い〜…そしておしゃかなを摘んでご飯でかきこんで味噌汁をで流す…!これが美味しいご飯の食べ方だっ…!(個人差)
ていうか、モノホンの女子ならもうちょっと丁寧に食べるのに、中身が男だから、淑女が男っぽくガッツリ食べている図は…いかがなものか…でも、TS作品にはそういうのが沢山だから、ヨシ!元は俺も男だからね〜。
そしてみんな『ごちそうさま』を済ませて暇な時間ができた。スマホをいじるか、テレビを見るかスマホを見るか、昼寝をするか…最近ハマったアニメも登校中に見るって決めているし…あっ、新作動画が投稿されているじゃないか!布団にくるまって見よう!
うむうむ、やっぱりこの人の動画はテンポが早くていいねぇ…。見てて面白いよ。
それでも見終わったため、更に暇な時間ができてしまった。なら…しっぽの手入れを始めよう。というても…くしで毛並みを整えるだけだが…自分のしっぽを膝下に寄せて、毛並みを一本…二本と整えていく。見れば見るほど、毛並みがある程度不揃いだったしっぽが整っていくのがわかる。うーむ…!これはぱーふぇくっ!綺麗!完璧!もふもふ度100%!
完全なる自己称賛をしたあとに、ご飯を食べたら眠くなるというそういうやつに取り憑かれたのか、睡魔が襲ってくる。これ…昼もあるから面倒くさいんだよね…
1時間昼寝しようと思って昼寝したら3時間寝てるとかザラだし…それで夜寝れなくて翌朝痛い目を見るっていう…あるあるだよね?
遅く起きたとしても…多分午後の1時くらいに起きると思うから…寝よう!うん!そんなわけで布団にだーいぶ!しっぽを抱き寄せて…入眠!( ˘ω˘)zzz…
………
「雪餅〜、もっちゃんやぁぁ〜…って、寝ちゃってる…。」
何処に居るかと思ったら、おふとぅんでお昼寝してたねこの子や…。ソフランちゃんですら、録画したアニメを見ているっていうのに、朝から幸せだね雪餅や。
「やぁやぁ、元気しているかい?」
「うわっはぁっ!?び、びっくりした…ツリスさんか…」
突然背後からツリスさんが声をかけてきた。ん…あの物陰は…?
「姐さん、お久しぶり!」
「ラデルちゃんじゃないか!お久しぶり〜!!」
多分1年と半年ぶりだろうか、超久しぶりにラデルちゃんに会った。
「あれ?なんでラデルちゃんがツリスさんと同行してるの?」
「ん、私が保護者代わりとなって育ててたんだよ。私が居ないときは、勉強させてたけど。」
「もうツリスの勉強は難しいよぉ…」
「何の勉強をしてたの?ラテルちゃん。」
「えーっとね〜…」
「ラデルちゃんにはね、小6程度の勉強を教えてたんだ。私といれば時間はほぼ無限だからね〜。わかるまで教えることができるよ。」
さすがツリスさん式教育方、強い。
「ねーねー姐さん、部屋で寝てる狐の人って誰?」
「雪餅だよ〜?なんやかんやあって姿が変わってるんだよ〜。」
「ほむほむ…しっぽをもふっ!とドッキリしたい…!」
「多分怒るんじゃないかな?雪餅は寝起きが悪いからね。」
「む〜、残念。」
起こすのも悪いから、お昼寝させておくことにしよう。
………
ふぁ…よく寝た。流石推しのASMR効果は凄い。実際に耳かきをされているような感覚を味わえる。実際の耳かきもいいけど、あれはちょっとくすぐったいから、音声の耳かきもいいかもしれない。
「兄さん!こんにちわ〜!」
「あぁソフランちゃんか、おはよ…って、声が違う…?」
まだ俺寝ぼけてんのな、ソフランちゃんに猫耳がついてて、髪色が黒くなってる。成長して、黒染めして、猫耳をつけたの…違うな。
「えーと、もしかして〜…」
「もしかしなくとも、私はソフランちゃんじゃなくて、ラデルだよっ!」
「あぁ…!!懐かしい…!めちゃ懐かしいじゃん!」
「兄さんもだよっ!最後に見たのは、紫色の髪色で、私より背が小さかったっ、それは覚えてる!」
ロリきょぬぅ時代ね、それも懐かしい。今や魔力が抜けるまでこの身体だし…。
「そういや、ラデルちゃん。今何時なの?」
「今日はね、2時だねー、1時間と30分くらい前にね、姐さんがシチューを作ってくれたんだよ!」
「ん、ならそれを食べる…あ、後でラデルちゃん、一緒に出かけようか。」
「はーい!」
いやぁ、中の人事情で前編後編に分けさせてもらいました()
次回もお楽しみくださいっ。
よろしければ感想評価待ってます




