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『元』少年は姉妹になったので次女になる  作者: ただの雪餅
帰ったら色々な出来事が起きた
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八十七話 チョロくないもん!by非雨

投稿期間が空いてしまって申し訳ないです…


特に何も起きる事無く起床。

えーっと、時間はー…4時…うん、早く起きすぎた。


とりあえず日課になっているツリスとの挨拶をしようと思ったら…


「あれ?ツリスが居ない…」


いつもソファーに座っているツリスが居ない。空き部屋にも居ない。お風呂場やトイレにも居ない…うん、当たり前か。


と、言う事で念話で話してみる。


(ん?あ、誰?)

(わたしー、非雨だよー。)

(非雨!?起きるの早くない?)

(いやなんで驚くの…誰だって早く起きるときはあるんじゃない?)

(いやこう言うパターンは二度寝するのが定番では…?ま、まぁ、いいや。みんなは起きてないの?)

(うん、私だけ起きてる。)

(はいよー。ではちょい待ちー。)


ツリスがここに来るかと思ったが、その逆で私が強制的に転移させられた。


辿り着いたのはツリスの天界の部屋。

そこにはツリスは勿論、ペルさんも居る。


「おー、改めておはよう非雨。」

「んー?あー、非雨かー。今何時ー?」

「4時だけど…ペルさん酔っ払ってない?」

「ふはは。察しがいいな、まさにその通りだよ。」


なんでちょい悪者っぼく言うのかと心の中でツッコミを入れる。今気付いたが、ペルさんだけ酒の匂いがするわけでもない。ツリスにも酒の匂いがする。


恐らく、ノリに乗ったのだろう。人の思考は読めるわけでもないが、だいたいそんな気がする。


「ふあぁぁぁぁ…うん、眠い。」

「やっぱり二度寝すれば良かったんじゃない?」

「いや、もうここまで来たから起きてる。意地でも。」

「お、おう。そ、そうかい。まぁ、止めはしないさ。さてと、朝ご飯いる?」

「4時に食べたら多分授業集中出来ない…お腹がすいてね。」


最近、学校の休み時間で、暇さえあれば授業で得た知識をノートに出来るだけ書き写している。ノートはツリスに作ってもらった特注品だ。

いくら書いてもぺーじが無くならない、多分勉強熱心な大学生が聞いたら喉から手が出る程欲しい代物だと思う。


だけど、ノートの隅っこに俺によく似たキャラクターがある。猫耳で、狐の尻尾の女の子…髪色は薄い水色のオーラを纏った黒髪で、目の色は青。ほぼ俺じゃねぇか…

それが毎ページに1体、様々なポーズで描かれている。例を挙げるなら顔を赤らめたり、コーラを一気飲みしたり、ラデルちゃんによく似た人形をぎゅー…っと抱きしめるポーズ…結構たくさんある。


おっと、話がズレてしまった。とにかく、授業で得た知識を集中力の低下により纏められない…特に3、4時間目はご飯を食べずにやると結構キツイだろう。


まぁ、誰も見てない所で幻覚魔法ですがたを消し、家に帰って甘味を食べるというズルもあるのだが…流石にやると怒られそうなのでやめておく。


さて、少し眠気を引きずりながら座り、ペルさんの飲みっぷりを見学する。スマホは置いてきてしまったため使えない。


「ん?非雨、何さっきから私の方を見てるの?」

「いやぁ、暇なもんで、ペルさんの飲みっぷりを見てました。結構大胆ですね。」

「若い子に大胆って言われるなんて…やるなお主。」

「ただ普通に飲んでるだけだよ!?」


良かった。ツリスのボケを返せるほど完全に潰れては無いみたいだ。







特に何も起きず2時間30分後…ペルさんは帰り、今みんなでご飯を食べている。今日はサンドイッチ3つに玉ねぎのスープ、後は麦茶だ。


そしてさらにみんなの分のサンドイッチを見ていると、明らかに具材が違うサンドイッチがある。コンビニとかでも見た事がない、完全初見、一から作ったであろうサンドイッチがあった。


ツリスに視線を寄せるとウィンクしてサムズアップしている。これはドヤっていいと思った。だって全てのサンドイッチが美味しいし、健康に配慮してから野菜も入っている。

学校で習った三大栄養素をきちんと入れているサンドイッチ、ここに極まれり。


なんて、朝ご飯の実況をしている場合じゃない。さっさと食べよう。

はむはむ…うむ。美味。


「ごちそうさまでしたー。」

「お粗末様でしたー。」


そういえばツリスからもお酒の匂いがした。ペルさんが居たって事は多分、0時以降から飲んでいそうな予感…

ずっと飲んでいて、尚且つ朝ご飯を作れる…凄いな。


そんな事は小さな頃単独で魔王を倒した後、冴えないフリして、王国の危機を救ったり、正体がバレないように性転換して日々人助けしている、もはや暗躍しているどころでは済まない

(ただし性転換した後の姿は可愛い)

人しか知らないぞ…勿論漫画のキャラクターなのだが…


その漫画のネタを雪菜さんに振ろうかな、と思いつつ制服に着替える。ズボンからスカートに着替えるのも、1週間もすれば慣れたものよ…うん。何か超えてはいけない一線を越えたような気がする。


そして着替え終わった後ソフランちゃんが人格に戻り、オリィちゃんはミニ化して尻尾に抱きついてくる。

昨日からオリィちゃんの尻尾に対する暴れっぷり…まぁ、寝相が悪いってわけではないが、たまに起きては尻尾をさわさわしてまた寝る…

これだけ聞いたら何にも無いじゃないかと思うかもしれないが、すっごくくすぐったい。脇腹を激しくこちょこちょされてるかの様な感覚だ。


だが、オリィちゃんを叩き起こす訳にもいかず、我慢している。我慢している最中、何かやらかしてないかが不安である。


「では、行ってきます。」

「姉ちゃん、行ってらっしゃーい!」

「行ってらっしゃいな。なんかあったら教えてねー。」


と、暖かい見送りを受け学校に向かう。


(特に登校シーンは何も無いッ!だからカットォ! by作者)


学校に着いた…それはいい。

まーたあったよ バレンタインデーラヴェレター(ラブレター)


と、何思てんねんと自分に心の中でツッコミをした後、昇降口に突っ立ってる訳にもいかないので、ラブレターを持って教室に向かう。


いや、勝手にラブレターとは決めつけない方がいい。もしかしたら生徒会長が一人一人の下駄箱に学校だよりを入れてるのかもしれない…と思って中身を開封してみた。


結果。

好きです、付き合ってください。

の15文字。

ていうか、下駄箱に学校だよりを入れる生徒会長なんて、どんな変人だよ!と思いつつ、どうしようかと悩む。


「ん?非雨さん、頭を抱えてどうしたの?」


と声をかけたのは雪菜さん。


「これで悩んでるんだ…これ…」


あんまり見せたくなかったが、ラブレターを雪菜さんに見せる。

そうしたら、

「凄い!告白じゃん!非雨さん可愛いから告白されたんだよ!凄いじゃん!」

と至近距離の俺にしか聞こえない声で興奮しながら言ってくれた。


正直、今の発言を大声でされたらたちなおれないだろう。それを察して静かに言ってくれた雪菜さんに感謝。


「正直もらっても嬉しく無い…」

「え、非雨さん彼氏居るの?」

「いや、居ないけども…彼氏とかそういうのは嫌だから、友達とか、そんな関係な感じがいい…」


これは元男のプライド…男とは付き合いたくは無い、と言うのも入っているが、彼氏、彼女とかそんなこと言わずに友達でいてほしい。それ以上の関係は望まない…と言うのが今の俺の本音だ。


「うーん…変だね…でも、わかるような、わからないような…」


雪菜さんには俺が元男っていう事を知らないので、そんな事情をおかしく感じても仕方ない…と思う。


結局、ラブレターの件は放っておくとして、授業を受ける。

途中、オリィちゃんが尻尾をさわさわしてきてくすぐったかったが、我慢した。

我慢した事を褒めてほしい…ていうか褒めろ。と心の中で思いつつ、学習内容をノートにまとめる。


「非雨さんは勉強熱心ですねー。こんな生徒が居て先生は嬉しいです。」

「い、いや、こんなのみんな、家とかで普通にやっている事じゃないんですか!?」


突然の先生からの言葉にちょっと動揺した。帰ってからすぐノートに纏めて5、6時間くらい勉強する子だって居るだろうに…


と、その後は特に何もなく、掃除をし、帰りの会をし、下校。


(下校シーンは何も無いからカットォ!by作者)


「ただいま戻りましたー!どこにつけばいいの?」

「よし!そのまま厨房について!一気にご主人様達の料理を仕上げるよ!…っと、お帰り。」

「アハハ…姉ちゃん達が繰り広げる即興面白劇は予測出来ないよ…とりあえず、お帰り!姉ちゃん!」


今のそんなに面白いかな?と思いつつも、ラデルちゃんとすれ違う際、撫で撫でをして、部屋に向かいそのまま着替える。


オリィちゃんを起こし、ソフランちゃんを人に戻しーの。

今日はきちんと気持ちを込めて撫でてあげよう。オリィちゃんにはおやつ代わりの追加魔力をっと。


「ふぅぇぇえ…ありがとー…」

「魔力ありがとっ!やっぱり美味しいよ!」


と、それぞれの反応を見れた。

私服に着替えてリビングに向かい、今度はラデルちゃんをきちんと撫でる。

猫耳は撫でている手のせいで見えないが、尻尾がものすごい勢いで振っている。こんなに嬉しいのかな…?と思ったが、ツリスから撫でられた時も極度の安心感に包まれた事がある。


うむ。撫で撫では人を幸せに出来る兵器だ。誰も傷つけない、幸福兵器。

しかも撫でている側も、撫でている対象の幸せそうな顔でさらに幸福に…もう撫で撫では魔力だ。人を惹きつける魔性の魔力。


うむ。余は満足じゃ。この幸せそうな顔の為に生きていると言っても過言では無い。

…撫で撫でに関する弁論はやめよう。自分で言うのもなんだが、止まれない気がしてきた。


そして撫で撫でタイムは終了…

幸せな…時間でした…


「非雨やー。課題の時間だぞー。」

「動きたく無いでごさる。」

「もう…じゃ、非雨の大好きな高級ケーキをデザートにしよう。それで手を打たない?」

ガバッ

「今すぐやります。」


我ながらチョロいと思うが、美味しそうな餌をぶら下げられてずっと待っていろと言われて待っているほど俺は躾がなってないもんでね…ハハ…


今日の課題は、先週のテストの復習1時間。要するにまたやり直すって事だ。面倒な事この上ないか、これが終わったらケーキが待っている為頑張ろう。







その後、宿題+課題を終わらせた非雨は夜にやる行動を一通り終わらせた後、ケーキの味に舌鼓をうち、その後就寝。特に何も起こることもなく平和だった。

これからいつものペースで再開…という訳にも行きません…ここ最近忙しくなってしまって手を付けられない状況になってしまいました…

一応、次の話は8/22に公開する予定です。

今後とも何卒よろしくお願いします。

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