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幕間
モノが動くためにはエネルギーが必要である。
それは思考する。
新しい世界を作るために、一つの世界を止めた。完全に止めた はずだった
しかし止まらなかった。なぜかはわからない。この世界を作ったころから隠忍と続いてきたなんらかの要素が、最後の終わりの刻を少しだけずらしてしまったのかもしれない。
だが、それでは次に作る世界に影響が出てしまう。ほんのちょっと、認識できないような塵のような誤差ではあるが、総エネルギー量に差異が出ることになる。
”時間”というエネルギー
これが狂うことはその世界が狂うことに等しくなる。
それは思考した。
原因となった部分をひっぱり出し、新たな世界の一部に組み込んで調整した後、世界を始めれば良いと。
そのためにこの原因には、元の世界と同じ能力、同じ立ち位置で、新たな世界のモノとしてフォーマットされなければならない。元のものを別に移すためには、可能な限り同じ状態でなければ新たな差異になりかねないからだ。
そうしてそれはまもなく、作業を完了した。