隣の家のロボ 1
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最近、隣の家のロボが魅力的に見えて仕方がない。
一度でいいから俺もああいうかっこいいロボットに 乗ってみたいなと思う。
しかし、でも実際に乗ろうとすると、どんな手順が 必要になってくるのだろうか。
普通のロボットにだって乗ったことがない。
そういえば俺は、今まで一度だって普通のロボット にさえ乗ったことがないのだ。
免許とかいるのだろうか。
やはりそれなりの操縦技術は求められると思うの で、きっと免許とか必要だと思う。
でもロボに乗るための免許が取れる制度なんて知ら ないし、また今までに一度もそういう免許を持って いるという人も見たことない。
ないのか。
じゃあやっぱ免許制度なんてものはそもそもないの か。
体力はどうだろう。
ロボの操縦をする際には、人並 みはずれた体力とかは要求されないのだろうか。
だってあんなに巨大なロボットなんだぞ。 二階建ての家の屋根くらいの高さはある。
重さは何トンだろう。
知らんけど、とにかくマジでデカイのだ。 あんな大きなロボの操縦には、絶対に人並み外れた 体力が必要になってくるはずだ。
案外操縦スティックを握りっぱなしで、あとは座っ ているだけでいいとかかもしらんぞ。
もしマジでそういうことだったら、多分それほど体力は使わんだろうから、人並み外れるほどの体力は求 められんかもしらん!
良かったー。
最近貧乏すぎてろくなもん食ってな かったから体力面は正直心配だったんだよね。
視力は?
大丈夫でーす。目は昔かいい方なので最初から心配 してませーん。
「じゃああとは搭乗のときのコスチュームと、隣の 家の人の許可だけだな」
信一郎はそう思うと、隣の家の前をあとにして近くの ドラッグストアへと向かった。今日は仕事が休みだ から、いろいろ生活雑貨などを買い揃えないといけ ないのだ。