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浪人生活の幕開け

 4月15日、今日はまだ授業は始まらないが、その前に色々面談やら教科書配布やらいろんなことがある。

「わあ、雨結構降ってるなあ。」

 今日は一日中雨らしい。桜に滴る雫が綺麗だ。小雨程度なら晴れより嬉しい。綺麗な花びら一面にまばらに乗る雫、見ていてとても心地がよい。

 「あれ、葉月まだ塾始まらないんじゃないの?」

 「あっお姉ちゃん、授業はまだだけど、オリエンテーションと面談あるから」

 「そっか、お母さんうるさいと思うけどお姉ちゃんは味方だからね。」

 姉は4つ上で私と違って優秀だ。現役で国立の医学部に受かったのだから。その上美人で優しいし、器用。多分月に1回ペースで告白をされている。せめて頭の良さくらい分けてほしかった。


「ありがとう、行ってくるね。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

  「えっと確か5教室だったよね?」

 自分のオリエンテーションでのクラスを確認する。

とりあえず前は友達がいなくてやる気しなかったから今年は友達を作りたい!

「ねえどこのクラスだった?私百合華、よろしく。」

 なんだかとても上品な感じの女の子が話しかけてくれた。どことなくお姉ちゃんに似ている気がする。

「えっと、葉月です。物理以外真ん中のクラスで、物理は一番下だった。あなたは?」

「うち英語以外全部真ん中。物理苦手ってことはじゃあ担任物理?もしかして平井先生?」

「うん。有名なの?」

「お兄ちゃんによると好きな人多いらしいよ。わかりやすいし、めっちゃ生徒思いで若ければ絶対好きな人めっちゃいたってうちのお兄ちゃん言ってた。」

「そうなんだ、確かにそういう雰囲気はあるかも。あなたは担任誰だった?」

「うち前澤って人なんだけどさーめっちゃ怖い人なんだよね、でもお兄ちゃんの担当だったからまあこの人かなって。」 

 こうして一人友達ができて、オリエンテーションも終わり、面談の時間になった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「どうも、来週から授業始まるけどどう?」

「いやーやばいです。今年で終わらせないとだし、もう友達みんな楽しいキャンパスライフ送るし!」

「そうだよね、メンタルきついよね。そこも俺がサポートしていけたらなって思ってるよ。だから、俺と頑張ろうな。」

「はい、お願いします。」

「話したいことは2つ主にあって、まずはな……」

 こうして20分ほどかけて授業の大まかなスケジュールとこれからどう勉強していくのか、面談の日程など色々きめた。

「でとりあえず話すことは一通り話したけど、質問あるか?」

「いえ、わかりやすかったので大丈夫です。」

「そうか、まあなんでも聞いてくれよ。遠慮して聞かないとかなしな?あとこれ仕事用の俺のアドレス。変なのに使うなよ?先生恋人いますか?とか。」

「ふふ、はい。じゃあ今聞きます。恋人いますか?」

「んー今聞くのか!今はいないっつーか俺恋愛に興味ないからなあ。」

 恋愛に興味ないんだ、勉強しか興味ない的な感じなのかな。でも告白とかされたことは結構ありそう。雰囲気かっこいい感じなのになんかいちいち行動が可愛いくてそのギャップが好きになりそうだもん。女子校時代好きな先生を推していたように、この平井先生も推してしまいそうだ。平井先生は百合華の言う通りかなり当たりかも、この人でよかった。この人について行って、志望校受かるように頑張ろ!


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