<第44.5話> 閑話休題、アベルはおねえさまと遊びたい!
こんにちは。ぼくはアベルといいます。
ぼくはロベリアおねえさまの弟で、クロートー家の男の子です。
今日はとってもとっても!!怒っています!!!
おねえさまのお部屋にあそびに行って。
ごいっしょにごはんを食べて。
あれからというもの、なんと…
おねえさまに会えていないのです!!
これは大事件!!!!!
というのも、おとうさまとおかあさまが許してくれないんです。
「アレはアベルのお姉様ではない」
「悪魔なのだから関わっちゃいけない」
そう言ってうるさいんです!!
おとうさまとおかあさまのおバカ!!!
ちがうなんて、見ただけでわかるのにね?
困ったさんなんだから!もう!!
それにそれに、おとうさまとおかあさまはズルっこなんです。
ぼくのメイドさんや、シツジさんにも、
「アベルがあの娘の所に行かないように」
って、言ってきかせてるのです。
前みたいに、脱走するのもむずかしくなっちゃいました。
ず〜っと見はられてるんだもん!無理だよぉ…。
とくにね、さいきんはおとうさまのお仕事を見てるよ〜にって言われたり。
おかあさまがず〜っといっしょだったり。
スキマがない!ずるい!!
逃がさないつもりみたいなのです。
あ、そうだ。バトラーもうるさいの!!
おねえさまに「悪魔がこの様な所に何のご用で?迷惑なんすけど」って、
そんなこと言ってるの見たんだから。
1回じゃないんだよ?
何回もそうやってたの!!
おねえさまがお2階に来てる!って思ったらね、
ぼくが話しかける前に、そうやって追い出しちゃうの。
ひっどい!イジワル!
おねえさまだって、ご本読んだりしてもいーじゃん!!
ご本はだれが読んでも逃げないし、へったりもしないのに。
食べたらへっちゃうごはんは良かったのに、
どーして減らないご本はダメなの?
オトナの人ってワガママなんだから!!
そーやって、何日もたってました。
なんでそんなにダメって言うんだろうね?
ぼくはおねえさまと、あそびたいだけなのに…!
あ、でもぼくもおヒマじゃないんだからね?
おにわのお花のお世話しなきゃなんだから!!
ニマ・ローゼのことはね、ガードナーとぼくのナイショなの。
たまたまムズカシイお花があるっておしえてくれたから、
ぼくとガードナーでがんばってるの!
すっごくがんばんなきゃだから、大変なんだからねっ。
だからおとうさまとおかあさまは知らないんだ。
あ、おねえさまはトクベツだよ?
え〜っと、ローレンスさまもトクベツにしてあげる!
仲良しのおにーさんだもん!!
あ!!そういえば、この前ローレンスさまお家に来てた!
お話しできなかったなあ…。
本当は来たって聞いて、すぐ行きたかったんだけど、
みんながダメだってジャマしてきたから行けなかったの。
なんで?って聞いてもおしえてくれなくって。
お部屋にはおかあさまもいたし、行けなそうで。
でも使用人のみんながすっごく忙しくって、
ちょっとだけおかあさまがいなくなった時があったの!
だからその時にね、最後にちょびっとだけ、
お客さん用のお部屋のほうに行ったの。
遠くから、ちょっとしか見えなかった。
ちょっとしか、聞こえなかった。
『キミ、本当にあのロベリア嬢かな?』
…ノワゼットさま、なに言ってるんだろ。
あ、おねえさまがやさしくなったから、
ビックリしちゃった?うれしい?
そう思ってたんだけど…。
そのあと、すぐに、
ノワゼットさまがお部屋から出てきたの。
それで、ローレンスさまも追いかけてきて。
その時ね、ぼくはコッソリ来てたから、
「見つかっちゃう!」って思って、
スミッコに隠れてたの。
そしたら、す〜ぐおとなり通ったの。
それでね、小さい声で言ってたの。
『やっぱりアイツは悪魔だ』
って。
ローレンスさまには、聞こえてなかったみたい。
たぶん、ぼくの他には聞こえてない。
…へぇ。ノワゼットさまもそう思ってるんだ。
おねえさまが大好きな人なのに、
ニコニコして、ウソついてたんだ。
こんな人、ばっかりなのかな。
アベルはかなしいです。
おねえさまはやさしい人なのに、
どうしてみんなヒドイこといっぱいするんだろう。
それをなおしてあげられないのも、くやしいです。
…もうっ!!!
悪魔っていうほうが悪魔なんだから!!
そんなわけでぼくアベルは、とっっっても怒っているのです。
あーはやくお茶会の日にならないかな。
そうしたら、またおねえさまとあそべるのに。




