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悪魔堕ちの聖女様 〜転生お嬢様が推しの未来を切り拓いて魅せます〜  作者: 鰐之川 犬太郎
Ep.1 お嬢様、異世界転生致しました。

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38/81

<第荳牙香蜈ュ話> 縺薙l縺ッ逵溘↓、蜈峨°漆黒か。

映画のフィルムのように、情景が流れ込む。

何枚も、何十枚も、何百枚も。

その情景に、感情が引き摺り込まれる。




「やぁロベリア嬢」


「ノワゼット様!またお会いできて嬉しいですわ!」


「あはは、会うだけでそんなに喜んでもらえるなんてね」


「だってわたし、ノワゼット様をお慕いしておりますもの!!」


「本当?」


「嘘なんか言いません!…って、わたしったら、言っちゃった!!きゃー!!」



幼いロベリアとノワゼット。

今よりも、僅かに幼い。

髪が少しばかり、短かい。

いや、どうだろう。詳しいことは。


辺りを見やれば、ローレンスも居る。

彼はただ、傍に居るだけだ。

必要以上に出張らず、ただそこに居る。



「わたしは、お姫様になるのが夢なんです!」


うっとりとした様子で、幼女は言う。


「お姫様?僕の姉か妹かな?」


爽やかな様子で、金髪の男児が言う。


「いやですわ!ノワゼット様のお姫様になりたいのよ!」


「あはは、ロベリア嬢ったら面白いこと言うんだから」


「むぅ…わたしは本気ですのに…」


顔を赤くし、ほっぺを膨らませる。


「わたしは、ずっとず〜っと、死ぬまでノワゼット様をお慕いしますわ!」


「そっかぁ、嬉しいよロベリア嬢」


「はい!!わたしも嬉しいです!!」



ノワゼットは笑顔を崩さない。

それに反して、ローレンスは暗い面持ちだ。


「…ノワゼット、もう時間」


「そっか。じゃあ今日はもうさよならだね」


「そんなぁ!なんで、ノワゼット様とのお時間じゃまするの!」


「ロ、ロベリア嬢…いじわるじゃなく、って…」


「いやよ!ローレンス様はいつもそう!わたし嫌い!!」


駄々をこねる幼女。

それに困惑する少年。


「ロベリア嬢、また会えるから」


金髪の男児は、そう言って笑い、頭を撫でる。

すると幼女は弾けたような笑顔を浮かべる。


「はい!きっとまた、お会いしましょ!!」




何千、何万と、映画のフィルムは続く。

内容はほとんど変わらない。


第二王子に話し掛ける、公爵令嬢。

笑顔で優しい言葉を掛ける、第二王子。

第一王子は、まるで蚊帳の外。


変わらない。

その構図は、決して変わることはなかった。


()()() ()の前に居た、ロベリアと会話するローレンスは、ほとんどと言っていい程、存在しなかった。


いつもロベリアに言葉を返すのは、ノワゼットだけだった。




幼い公爵令嬢は思いました。思っていました。


自分に臆さず、隔たりなく話しかけてくれるのは、第二王子だけ。

彼だけが、自分と対等に話してくれた。

家族も話そうとしない私に、彼だけが言葉をくれる。

誰もくれない、温かい言葉。

その言葉だけで、一喜一憂出来てしまう。

ああ、嬉しい。こんなに嬉しいことは、他に無い。


方や第一王子はどうか。

彼はいつも、私から目を逸らし、会話に臆している。

いつも着いてくるのに、怯えているか、邪魔ばかり。

なんで居るのかしら?

まあ話し掛けて来ないなら、私もそうすればいいだけか。






あなたは私の光。

好きだったのです、本当に。


あなたの言葉ひとつで、世界を憎む程には。

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