<第莠悟香荵晁ゥア> 莨シ縺ヲ髱槭↑る、漆黒。
漆黒の中。
浮かぶ人影を、情景を、見ゆ。
「おぎゃあ おぎゃあ」
赤子は泣く。
しかし、誰も泣き止ませる者は居ず。
「おとうさま」
幼な子は父を呼ぶ。
ある男性は幼な子を一瞥し、目を背けた。
「おかあさま」
幼な子は母を呼ぶ。
ある女性は幼な子を見やると、悲鳴に近しい怒号を上げた。
やがて、 少女は育った。
艶やかな紫紺の髪を靡かせ。
漆黒に近い瞳を凛とさせ。
そうして、笑顔を知らずに育っていた。
涙すら、その流し方を知らなかった。
曰く、その少女には"喜怒哀楽"の半分程しか与えられなかった。
「穢らわしい悪魔者が、何故我が家に生を受けた」
「お前という悪魔を産んでしまったことが、人生唯一の汚点」
悲痛な叫び。あるいは責め立てる声であった。
明るい言葉など、その身に受けたことは、無かった。
曰く、少女はそれを"普通"だと考えていた。
ごく日常的なものだった。
そういうものであると。
親とは、そういった言葉を使う存在だと思っていた。
子供とは、その親の期待に応えねばならないと思っていた。
曰く、少女はその認識が"誤り"であると知った。
弟が生まれた。親は表情を緩めながら笑顔していた。
その子が泣けば、即座に抱き上げ。
父、母、そう呼ばれては、「ああそうだ」とまた表情を緩めて応えた。
その時、幼心に知った。
生を拒絶されたのは、己のみであったと。
「一族の恥晒しめ、姿を見るだけで不愉快だ」
ごめんなさい、カッカ。
「気味が悪いのよ、アベルに近付かないで頂戴」
わかりました、フジン。
「お前のせいで、再び悪魔狩りが起きかねん」
ごめんなさい、カッカ。
「どうしてお前は私達に似ずに、悪魔に瓜二つなの」
わかりません、フジン。
「「生かして貰えてるだけ、有難いと思いなさい」」
はい、カッカ。フジン。
「アクマってなあに」
A. お前の様な者だ。不幸をもたらす悪しき者。
「どんなところがアクマなんだろう」
A. 絵本でも見ろ。どうだ。まるでお前が描かれている様だ。
「でもでも、わたしアクマじゃないもん悪いことしないよ」
A. 誰もお前の言葉など聞きやしない。
「むらさき色が、バチバチしてるよ」
A. お前の魔法だ。お前が人間を傷付ける力だ。悍ましい。
「なんでわたし生きてるの」
A. 死んでも迷惑だ。これ以上我々に迷惑を掛けるな。
「どうして」
「どうして産んだの」
「産まなきゃ良かったんじゃないの」
A. 以後、回答を放棄_____ 。
「…答えてよ」
「ひとりぼっち、嫌だよ」
A. _____________________ 。
「お返事、してよ…」
わたしには、お友達がいません。
家族も、いるけどいません。
おとうさまのことは、"カッカ"とよびます。
おかあさまのことは、"フジン"とよびます。
おとうとのことは、どうよぶのか、しりません。
だれもわたしのことは、よびません。
絵本は嘘つきです。
絵本の家族は、嘘なんです。
わたしを見ると、かいぶつみたいな、怖いかおをします。
それで、見なかったことにします。
やさしい家族がまってたり、しません。
生まれたと喜びません。抱っこしません。
嘘。
嘘つき。
だから、おとうとは、嘘なの。
笑うのも、抱っこも、全部、嘘なの。
みじめ。
あぁ、違う。
違う。 違うんだって、分かってる。
惨めなのは、
誰にも愛されないわたしだ。
「これはちと、可哀想じゃなぁ」
だぁれ
「お前さんは、災厄の悪魔じゃあないのにのぉ」
そぉだよ しんじてくれるの
「どうじゃろう。違うとは知っておるがの」
そう ちがうよ
「ほんに困った時は、儂が力になってやらん事もないのじゃ」
そっか じゃあそうするね
「はは、愉快でめんこい御子じゃの」
キラキラの、 おめめ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああえああああああああぃああああああああああああああああああああああぅああうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれ怒号罵声悲鳴号哭発狂不幸の象徴めお前のせいでお前の意見など聞いていない必要もない黙って聞いていろ黙って従えお前は見た目だけで悪魔なんだ誰が見てもそう言うそう分かるお前の力は他人を傷付ける触れたくもない近付くな気色悪い悪魔のくせに望むな欲深く穢らわしい本当に悪魔みたいだいっそ悪夢であれば良かったとさえ思うさ幾分かはマシになるお前は居るだけで邪魔なんだ目障りなんだ失せろ迷惑を掛けるな面倒を起こすなせめて黙って家の為に尽くせああ存在だけで我が家の汚点だというのにお前の存在だけが悔やまれるああ不幸だお前のせいで私達は酷く不幸だ煩いお前が愛されるわけなどない幸せなんて以ての外だそんな夢見るなお前の意見は要らない
はい。 ごめんなさい。 わかりました。




