表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

64/67

エースの矜持 その7

「おう、どーした、サファイヤ食わねーのか?」と好物の鶏もも肉のローストをかぶりつきながらエルウッドさん。


「サファイヤちゃん、全然箸が進んでないな、大丈夫か?」と餃子の山盛りを食べながらベイルさん。


「まあ、あのシーンは女の子にはちょっときつかったかなー」と好物のエビの焼売食べながらノエルさん。


「私もちょっと、食欲はないんですけど……」と野菜スティックぽりぽり食べながら珍しくビールを飲んでいるナジームさん。


 すると、「今日のスノードラゴンの報酬だけで2万マニーだ。遠慮せずに好きなもん食え」と珍しく大盤振る舞いのエルウッドさん。


「そうですか、ありがとうございます。じゃあ、杏仁豆腐だけで結構です」と私……



 なかなかの壮絶なスノードラゴンとの戦闘。ともかく、最後の5分間だけは私は岩場で隠れてた方がよかったのかもしれない。


 ちょっと、その……グロ過ぎて、食欲が全くわかないんですよ。はい。それに最後の5分って別に私がいなくてもよかったですよね……


 だが、苦労して倒した甲斐もあったという事で、賞金はなんとまさかの2万マニー。日本円にすると200万円ですって。わーお、ビックリ。これだけあれば、三カ月は遊んで暮らせるぜ。


 おまけに経験値も大分稼げたらしく、なんと、私の最大MPが280となっており、『同行コンパニオン』が4人まで可能となったのです。つまり、チーム全員で『グランド・デポ』にお買い物行けるわけですね。(ワーパチパチパチ)

 あー、クコの実おいし……


「で、明日はどうします?」と私。正直、体力というよりも精神にダメージを喰らってしまい明日くらいは気分転換にのんびりと過ごしたかったのです。


「そうだなー、せっかくスノードラゴンも倒したことだし、明日から3連休としゃれ込もうか」と二本目の鶏のもも肉を食べながらエルウッドさん。


「賛成ー」とみんな。


「ちょうどよかった、俺も秘密基地の電気周りのDIYやりたかったし」と、最近、ヒートウェアなんかのバッテリー製品が増えて電気工事がいろいろと必要になって来たところだったのだ。 


「ベイルは洞窟以外でもヒートウェア着てますからね」とナジームさん。


「おうよ、こんな便利なもんあるんだったら、もっと早くから着てればよかったわ」ともうヒートウェアを手放せなくなってしまったベイルさん。って、まだ10月も半ばですよ。


「電源のタップも足りなくなっちゃてたからなー」とこちらもベイルさんに負けず劣らず寒がりのノエルさん。


「それでさー、『グランド・デポ』行くんならちょっと欲しいものがあるんだけれど」とベイルさん。


「ん?なんだ、珍しい」とエルウッドさん。


 別に欲しいものがあればわざわざこんな風にみんなに提案することも無く、自分で『グランド・デポ』に行った時に勝手に買うというのが最近のスタイルだったのだが……


「いや、あのさ、新しい太陽光パネルが欲しくってさー」


「「「「ああー、確かに!!」」」」


 普段私達が使っている発電機の燃料はガソリンなのだが、それだといろいろめんどくさいのだ。給油とかガソリンの管理とか……


「で、実際、どうだったよ?」と先月10万で買った太陽光パネルの様子を聞いてみる。


「うん、順調順調、晴れている日の正午だと、一時間当たり350W/⒣出るし、最高450W/⒣出たこともあったぞ。それに曇ってても平均で60W/⒣は発電する。これならあと4,5枚買ってもいいかなって……あと、そうなるとバッテリーも足りなくなっちまうな」と。


「ほほーう、それだけ発電するなら、ガソリン発電機はもう予備でいいかもですね」とセロリをポリポリナジームさん。


「ガソリンとかあんまりあってもなんだしなー」と最近、危険物取扱者の資格も勉強しているエルウッドさん。


「たしかにねー、いちいちガソリン給油するのとかめんどいもんなー」とノエルさん。


「わかった、じゃあ、明日『グランド デポ』行ったら太陽光パネル5枚購入な」


「「「「りょうかーい!!」」」」


 実は最近のベイルさん。ダンジョンに潜ってない時は、グランドデポに行って、電気工事士や空気調和設備士なんかの講習を受けている。


 そういや、先月、第二種電気工事士の検定受けてたな。あれ、どうだったんだろ?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ