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74話 狩りin港町

 さて数時間ぶりどころか一時間くらいぶりだろうかの狩場である。それでもって海近くの陸を歩いた。

 釣り具屋の店主曰くサイズがでかい魚を探して追い込むという話らしい。であるならば多分だけど俺にも出来るのではなかろうか? という予測の元の行動である。サーチでもって魚を探すという行為にはアドバンテージがとれるしその後の追いこむという流れもアクアボールとかを操作すればいけるんじゃないか。その後の刈り取るって部分はまぁ……ノープランナわけだけど。兎も角として、時間帯とを加味したらそこまで目立たないだろうし、狩場に残れるから周辺を見渡せるという事で良いだろう。

 店が開きだす時間帯になったとはいえそれでも多分十時とかそのくらいだからまだ動き出さない人は動き出さないという時間である。


「この辺かな」

 とは言え最低限周りの人間に関しては少ない方が好ましいので場所は選ぶ。辿り着いてからすぐさまサーチと叫んで魔法発動。海の方向に目線をやる。斜め下という位置だがこう……結構な数の光が見えるな。サラシアの街にあった狩場、あそこの川は流石に水位が低い事もあって光とかは見えなかったけれども流石は海といったところか。

 しかしこのサーチの魔法、モンスターだとかに対して光でもって反応を示してくれるのだがあくまでモンスターの有無のみを伝えてくれるのでこの光の先にいるモンスターが何かは分からないし更に言えば遠近で反応が変わるといった仕様もないため海の中にいる魚を探すのは苦労しそうだな……。

 けれども存在する事が判明しているだけマシかな……。適当にターゲットを決めて今度は右手に魔力を集中させる。

「……アクアボール!」

 追い込むっていうのが具体的に他の冒険者たちがどうやっているのかは知らないけれども、攻撃となっては駄目だろうから威力は控えめである。そうして生み出した水の玉をじりじりとコントロールしながら海の中に投入する。

「んんと……」

 アクアボールに関しても何となくこの辺りに存在するな、という程度でしか海の中にいれた後は認識出来ない。なので魔法の状態も結構勘だ。それでもって何処にあるのか分からない魚を誘導する。……こう考えると無謀中の無謀ではなかろうか……?

 けれども俺の魔法が影響しているのだろうか、微妙ながらも光がこう……誘導される形で動いている……ように見える。勘違いの可能性もあるが何というかアクアボールでもって水の流れみたいなものを動かしている……つもりなのだがそれに反応しているかのように光も動いているっぽいんだよな。

「こう……手前に……」

 くいっと右手を手前に倒して水の玉を動かす。手前の場合大体光の移動というのも前後になるわけだが、この光に関しては前後の動きは全く対応してくれてない。故に反応があるのか分かりにくい……が。


「!」

 僅かに水面が揺れたような気がした。左右を見て様子を見るが誰もいない。そもそも水面の波紋が俺の見ている目の前から発生したものだった。そしてすぐさま水面の発生した一から今度は泡が出て来てざばんと音を伴いながら飛沫が上がった。

「うぉぉっ!?」

 飛沫を伴いながら海中から這い出たそれはまごう事なき魚の姿である。……一瞬過ぎて種類までは視認出来てないけど……。海からすぐの位置にいたことと後は驚きのあまりに動けなかった事が相まって飛沫をそのまま受けた。

 地上に這い出たその魚は当然ながらそのまま海中に戻って行ってしまった。けれどもこれで一応俺のやり方で一先ずは魚を地上に出す事は可能であることは理解できた。ならばもう一度行うまでの事である。


 海中に向かってもう一度アクアボールを発動させて入れる。それからその水の玉を操作して誘導した。さっきの魚なら海中に潜ったばかりだからあまり時間はかからないだろう。

「ほっ!」

 玉を操作して水面から魚を浮上させてく。

 ちょっと手間取ったけれども魚を海中から跳ね上がらせることが出来、今度こそ逃がさぬようにとまずは魔法で打ち抜いた。

 とは言え粉みじんになっては元も子もないからうまい具合に調整した上で、である。

 けれども打ち抜いた結果、そのまま魚は僅かに藻掻くように尾ひれをばたばたとさせてそのまま水面に叩きつけられた。再びばしゃん、と音を立てながら魚は海中に消えていった。

「あっ……」

 またも周辺が水に濡れる。魚は海の底に沈んだのだろうか……? いやでも流石に死んだら浮かんでくるか?

 取り敢えずそれを信じて待ってみた。


「……あ、これか」

 黄昏るように海近くの陸地で棒立ちしていると魚が浮かんできた。完全に目が死んでいる。魚に対して死んだ魚の目という表現をしていいのかは分からないがそんな感じだ。

 一先ず浮かんできたそれを何とか掴んでしまいこんだ。収納魔法なら鮮度とか気にしなくていいのは有難い限りである。

「ふぅ……結構時間かかったな……」

 女神から伝えられた件もあるしそこまで熱中してやる、っていうのは出来ないが……捕まえる事が出来たのだしもう少し狩り……というか漁というかを続けたい気持ちもある。

「……取り敢えず……場所だけでも変えるかな」

 人が段々と増えてきている気がするから、もう少し隠れたスポットはないものかと思って歩きだした。ついでに狩場の様子を見まわることもまぁ出来るかな、とそういう理由で。

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