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24話 二日目の狩りにして失敗

 草原についた。外に出た時の太陽の位置だとかをみながら学生なりの雑な知識で勝手に正午よりは前だろうと判断した。具体的に何時課までは分からないけど、草原についた時点で冒険者らしい人影がそれなりに見えたから、早朝ではなかろう。まぁ朝ごはんを済ませてから更に本屋によっていたのだからまぁそんなもんか。

 見ると割と男女はあまり関係なく……とは言えやはり男性比率の方が高い気はするが、それでも女性もちらほら見える。それでもってソロで狩りをする人はなんというか少なく見える。つまり俺は希少種側という事だな。まぁ確かにパーティーを組んだ方が単純に戦闘では有利だろうし荷物もみんなで持つから色々持てるんだろうか。

 草原だからか他にも冒険者がいるからなのか分からないけれど心無しか軽装が多いように見える。こう、もっとガッチリ皆が皆防具でガッチリとガードしているもんだと思ってた。流石に僕程のラフな格好の冒険者というのもいないに等しいがそれでも服装にプラスアルファでちょっとしたアーマーみたいなのが多い。まぁ防具って高そうだし、そう考えると出来る限り安く済ませたいのかな。


 皆が何を狙いに狩りに来ているのかは分からないしまぁさして知ったとしても意味は無い。俺は平和的にグリーンボアと言うそこそこの狩りをして早期買取をしてもらうだけだ。

「ええと……サーチサーチ……」

 俺の魔法は原理とか判断基準だとかはよく分からないがしかしモンスターに対して僅かに光るといったような反応を示す。まぁ必ず俺が探し求めてるグリーンボアに反応してくれるとは確定していない部分があるけれど。

 兎も角モンスターを狩るべく、サーチの魔法を使用する。

「光……光……」

 流石に開けているだけあって結構な数の光が見える。とは言え他の冒険者もいるからどれもこれもを見境なく狩るわけにもいかない。なのでまだ誰にも見つかっていないモンスター、出来れば隠れたまんまのグリーンボアを見つけたいところだ。

「人がいない……となるともっと奥の方行かなきゃなんないかな」

 人間の心理とは何処にいても働くようでやはりより近い所で得物を探す人が多いようだ。そう言う点で考えるとなるほど、得物を狩る事に関して競い合いにならないという点ではあの森は意外と良かったのかも知れないけれどしかしあそこに行く気は起きない。そもそもヒュージボアとかマンイーターとか変なモンスターが多い上に草木が多いから必然的に服だなんだが解れる。自分の肌に傷がつく分にはまだ回復の魔法で何とでも出来るけれど、服に関してはまぁ買いなおしになってしまうし。流石に裸一貫で狩りなんてしたら馬鹿でしかないしな。

 大人しくこの草原の奥の方でモンスターでも探すとしよう。

 だだっ広い草原ではあったけれどしかしテティスによるバフのお陰なのか、歩いても疲れが全然やってこない。元の世界じゃ考えられない体力になっている。とは言え距離に関しては馬鹿みたいにあるから疲れこそ皆無だけれど時間は食った。

「いや走ればよかったか」

 到着して今更ながらに思う。まぁ下手に足が速すぎて何か音速レベルにでも達してたらそれはそれで困るし良いか。奥の方は流石に冒険者の影もまばらになっている。そして奥の方まで来ると川が見え始めた。少し覗いてみたが魚らしいものは見えない。まぁそこまで深い川ではないからそんなものかも知れないが。


「魚かぁ……」

 よく借金返済にマグロ漁に行かせる、みたいなことをマンガとかで目にしたっけか。それを考えると大物の魚を狙うのは良いのかも知れない。女神、テティスによって与えられたこの国の大まかな地図では確か南東辺りに海があった気がする。まぁ……距離が距離だから今すぐに行く、なんてことは難しいが。食文化に関しては大分発展しているようだしその内魚も食べてみたい所ではあるな。

 まぁ今この場に魚はいないからそれに関して考えるのは後にしようか。サーチの魔法で目に映る僅かな光を参考にしながらあの図鑑に書いてあったグリーンボアが隠れられそうな少し背が高い草を探す。

「光は……もうちょっと左か」


 歩いていると、成程これは隠れられそうだと思えるような、大体腰ほどの高さに草が生い茂っている場所が見えた。こういった場所ならば確かに身を隠せるのかも知れない。するとがさがさ、と自分の足音などではない音がする。右前方ほどからだ。どんどんと近づいてくるのが掻き分けられている草の動きで何となくわかる。

 姿が見えないから件のグリーンボアと見て良いだろう。何があってもいいように右手に魔力を籠めて水の玉を生成する。流石に威力は抑えているが。

「アクアボール!」

 下投げ、アンダースローで水の玉を飛ばす。草を掻き分けて水の玉が飛ぶと、どん、と音がした。僅かな衝撃波と共に動きが止まったように見えたので、近づいて様子をみる。

 そこには緑の色をした猪が気絶しているようだった。威力を弱めたからか、ぴくぴく、と僅かに動いて見える。サイズ的には俺の太ももの位置よりも高いようだ。実際の猪を直に見たことがないので何とも言えないが多分このくらいのサイズ感をしているだろう。このまま入れようかと思ったけれど、流石に出す時に暴れられては問題が起こるから殺めなくてはいけないか。


「刀……ソードか、魔法で……」

 攻撃魔法に関して今まで水の玉を出すばかりだったから今一度イメージを固めなくてはならないな。

 魔法による剣……剣を生み出す魔法となると何か問題になるかもしれないし、魔法による斬撃の方が良いのだろうか。

「ええと……じゃあ……」

 鋭い風か何かで切り裂くイメージだろうか、それを想像する。とは言え完全に真っ二つにするのも何となく嫌なので、具体的にはこう、一部分に剣をぶっ指して殺す、みたいなそんなイメージで。鋭い何かを生み出してそれを目の前の猪の腹辺りに指す、そんな想像だ。


「エアライズ!!!」


 ドンッ!!

 轟音。


「あっ」

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