部活動体験 後編
深夜に書いたので今夜は文章が壊滅的です。
そこは目を瞑ってください(´・ω・`)
1セット目はデュースにもつれ込んだ。
結果としては15対13で落としたが、作戦は成功しつつある。
「強打はしないで、相手の取りにくい所を狙おう」
俺は試合前の作戦会議でそう言った。
しかし俺の本当の意図は「相手を疲れさせる」だ。
走りに走ってみんな疲れきっている。しかも時間の関係でセット間は休憩がない。
こちらは正面の強打を当てて返すだけ。
対して相手は走って強打を繰り返していた。
どっちが疲れるかは一目瞭然。既に相手は目に見えて疲れている。それも肩で息をするくらいに。
「2セット目は普通にやって欲しい。俺はさっきのを続ける。そこで帰ってきた甘い球を強打してくれ」
「分かった。頑張る!」
コート移動の間にそう打ち合わせをした。
2セット目はさっきの強打は来ない。
打っているのは同じコース。しかし相手はギリギリそこに届く。
結果、甘い球が帰ってくる。
そしてそれを浜野がスマッシュで打ち返す。
結局2セット目は11対7、3セット目は11対4で勝った。
全体3試合目、さすがに浜野が疲れている。
「もう一度さっきと同じ作戦で行こう。厳しいとこは俺が行くから」
これで少しでも浜野を休憩させることが出来る。
そしてこの試合も2対1で俺たちの勝ち。
その勢いで4試合目も同じスコアで勝利した。
そして5試合目。相手は俺たちと同じくここまで全勝のBチーム。
3試合目に休憩だったBチームにはこの作戦は通用しない。
スタミナ面では完全にこっちが不利だ。
こちらにあるのは勢いだけ…そうか!
策を思いついた。
「浜野。多分さっきまでの作戦じゃBには通用しない。だから1セット目に全力を尽くそう」
「1セット目に?どうして?」
「そこを取って勢いをつける。そして勝つために2つ、頼みがある」
「んー。ま、ここまで永谷くんの作戦で勝ってるから信じるよ。で、頼みって?」
「あぁ、1つ目はずっと笑顔でいて欲しい。点を取られても、ピンチの時でも」
「笑顔でいるだけ?もちろんいいよ!」
「もう1つは、点を取るごとに声を出して喜ぼう。恥ずかしいかもしれないけど、俺もやるから」
「分かった。頑張ってみる!」
よし。通った。
この2つの作戦が決まれば勝てる。
疲労度外視で本気を出せば確実に1セット目は取れる。
そして取ったあと、普通ならその後は連取されて負ける。
そうならないための笑顔。それで疲れを悟らせず、さらにムードを保つ。
そして声。相手に圧をかける。
これも同じくムードを保てるが、それ以上に相手はやりにくくなり、こっちの気持ちが乗って戦いやすくなる。
作戦通り、1セット目は取る事が出来た。
しかも、11対3で。
(よし、これは行ける)
相手の顔は暗い。対してこっちは2人とも笑みがこぼれている。理想的な展開だ。
2セット目は接戦になった。
そして遂に来たラストプレー。
浜野のスマッシュが相手選手の間に落ちる。
試合終了。スコアは11対9。
結果はストレート勝ちだが、ここを落としたら負けていた。
浜野が嬉しそうに跳ねている。
やっぱり負けず嫌いなのだろう。勝ててよかった。
「浜野、お疲れ様」
「うん!永谷くんもお疲れ!」
「1年生はこれからすぐストレッチして終わりだってさ。俺たちも早くダウン行こうか」
そう言ってダウンに向かう。
「今日は疲れたね」
俺はいま、何故か浜野と一緒に駅に向かっている。
聞いてみたところ、俺の最寄り駅の一つ手前が浜野の最寄り駅らしい。
「そうだな。でも勝ててよかった。浜野のおかげだな」
実質点の8割は浜野が取っていた。
「ありがと。でも永谷くんの作戦もよかったよ。少し性格悪いけど…」
その言葉に俺は苦笑する
「あ、バレてたのか」
「さすがに気づくよ。だって私たちの3試合目までの人達、2セット目になった途端弱くなるんだもん」
「まぁそうか。バレるよな」
「そう言えば、正式に入部するんでしょ?」
「あぁ、入るけどどうした?」
「道具一緒に買いにいかない?明日の昼からさ。家族も友達も詳しくないから何買えばいいかわからないし」
「いいけど、俺もそんなに自信ないぞ?」
「大丈夫、大丈夫!2人で行けばなんとかなるよ!あ、駅に着いたみたい。じゃーね!また明日!」
いつの間にか駅に着いたようだ。
楽しく話しているとこんなに短く感じるものなのか…
でも明日か。佳乃との約束は日曜日にしよう。
「ただいまー。あー疲れたー」
「おかえり。ずいぶん疲れてるね。何してきたの?」
琴葉はリビングのソファーでくつろいでいる。
「部活動体験だよ。バド部に入るって言ってただろ?」
「あー、そういえば言ってたね。とりあえずシャワー浴びといでよ」
そう促され、俺はシャワー室に向かった。
その日のご飯はとても美味しかった。
ただ明日は筋肉痛確定だよな…月曜までに治るのか?
とりあえず、週末のことについて連絡しないと…
結果、明日は2時にスポーツショップ前集合になった。
場所は2人の家の中間あたり、チャリで10分弱の距離だ。
そして佳乃との約束は日曜日の9時から。
場所は電車で1時間の隣県にある大型ショッピングモールだ。
土日連続で女子との約束なんて、中学時代からしたらありえなかった。まず女子との接触が極わずかだったし、幼なじみ以外の友達と遊ぶこともほとんどなかった
友達といえば、優斗とも遊んでみたいな。
今度誘ってみることにしよう。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
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