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部活動体験 中編

スポーツ系の話は長引く可能性が高いです。

そこはご了承くださいm(_ _)m


ふぅ、疲れるな…


まぁウォーミングアップのランニング→ストレッチの流れを終えただけだが、ブランクのある体には十分効く。


「次ダッシュ!」


キャプテンの声に全員が返事をする。

ただ、先輩達の顔が暗い。ちょうど近くにいた2年の先輩に聞いてみると「覚悟していけよ」とだけ言われた。


まずは流しダッシュ、そのあとサイドステップや片足飛びなどを反対向き入れて1往復ずつ行う。

5往復ほどした頃


「次、2-2-1-1行くぞ!声出していけ!」


その声で、1列目の3年男子がダッシュを始める。

そして2往復が終わって、次は3年女子がスタートした。


ここで俺は察した。これは2往復と1往復を各2セット行う練習だと。

体育館は半往復28メートル。2往復で100メートルを超える。

なので、4回分合わせて300メートル。

しかも疲れが取れない間隔で次が来る。


そんなことを考えるうちに1年男子の順番が来る。

とりあえず初回は全力で行こうと気合を入れ、2往復が終える。


きっっすぎだろ…


早く呼吸を落ち着かせないとやばい。深呼吸している間にもう2年男子が走っている。

呼吸を整え終わるのを待たずに2セット目がスタートする。

さすがに周りも遅くなっている。

ただ次は1往復。ここを乗り越えれば少し楽が待っている。


が、その考えは甘かった。

インターバルが短い。1往復はすぐに終わるので、深呼吸の間もなく進んでいく。



やっと終わった…。

練習は2時から5時まで。ただ体験生は4時までだ。

まだその中の30分が終わったところ。

なのにもうみんな足がガクガクになっている。


「10分休憩!終わったらノックするぞ!」


助かった。この休憩でなんとか呼吸を整えないと。


10分休憩はすぐに終わり、ノックに取り掛かる。


ノックとは、ネット越しに投げられたシャトルをいろんな打ち方で打ち返す練習だ。

ロビング、ヘアピン、スマッシュ、プッシュを中心に行う。

ロビングの時、1度後ろに戻ってスマッシュモーションを起こしてから前に出るのでこれもかなりスタミナを要する。


30分ほど経ち、2時になったところで、また10分休憩が入る。


「次は試合をしようか。体験期間は2、3年生が審判をやるから1年生はペアを組んでダブルス形式でやろう」


ただ…と前置きし


「男女とも偶数だな。なら今日は男女ペアでしよう」


そう言ってキャプテンの指示でペアが組まれていく。

全員初心者のようだったので、これなら男女の力の差がなく平等に試合ができそうだ。


「お前は…その子とペアだな」


俺のペアが決まった。


「よろしく!頑張ろうね!」


「あ、あぁ…頑張ろう」


その元気良さに少し気圧される。


「あ、私は2組の浜野 楓花(はまの ふうか)。体験終わったら正式にバド部に入るからよろしくね!」


「俺は永谷 怜。4組で同じくバド部に入るからよろしく」



「これから1年生の総当たり戦をする。11点の2セット先取で、ダブルスだからオールコートで試合を行うよ」


そのあとも少しの間説明が続いた。

5つのチームに番号が振り分けられ、俺たちはEチームになった。

これから3分間の作戦会議がある。ここでどこに立つか、どこをどちらが担当するかを決める。

戦術も決めていいそうだ。


俺には1つ策があった。今この状態だからこそできる最強で最高に性格の悪い手が。

ただ正直に話すと浜野の性格的に断られそうなので、少し優しく自然な言い方で伝えることにした。


「浜野、作戦だけどさ。・・・・・・・・・ってのはどう?」


「いいね!相手も初心者だし効くかも!」


よし!乗ってくれた!あとは試合を待つだけだ。



そして試合が始まった。

番号が最後なので、最初は見学だ。

「打ち合いしよ」と言われたのだが、周りの実力が見たいからと言い1セット目だけ試合を見る時間を作った。

計5戦行われるので、俺たちは4連戦になる。

ペース配分も大切なのでどのペアで本気を出すか考えなくては…


全試合2セット目に差し掛かり、打ち合いを始める。

打ち合いをして気づいたが、おそらく浜野は1年女子の中で1番上手い。そしてそれは俺の作戦にとって最強の相手だ。


1試合目が終わった。BチームとCチームが共にストレート勝ちをした。

俺たちの相手はDチーム。Aチームが休み。

勝った2チームが対戦という形になった。


さっき見た感じ、Dチームはパワー型。

頭から上はほとんど強打している。

正面に行きがちだったが、力があるので取るのは難しい。

負けた理由も、ただ単にCチームがテクニック型で取るのが上手だったから。


しかし、そのタイプのチームはこの作戦の格好の的。




俺は悪い笑みを浮かべ、コートに向かって歩きだした。





最後まで読んでいただきありがとうございます!

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