新メンバー
お久しぶりです。
一段落してとりあえず1話書き終えました。
少しの間ペースは落ちる可能性がありますが、どうかよろしくお願いします。
第1回の宿泊研修の話し合いは予想通りの日に行われた。
1時間で進んだのは説明だけ。持っていくものや日程が書かれたプリントが配られた。
1日目
13時半 学校集合
14時 学校出発
16時 宿泊施設に到着。諸々の説明
17時 各々の部屋で荷物整理、自由
17時半 食堂に集合。夕食。食べ終わった人から大浴場へ
20時 自由。宿泊施設外禁止。
22時 消灯
2日目
6時半 起床
7時 朝食
8時 朝の集い。一日の説明
9時 体育館でレクリエーション
12時 昼食
13時 班ごとに大冒険へ(ミッション付き)
17時 広場に集合。各班の成績発表
18時 夕食
19時 クラス順に大浴場へ
20時 肝試し。2人1組。終了後、自由
22時 消灯
3日目
6時半 起床
7時 朝食
8時 朝の集い
9時 木工体験
12時 昼食
13時 片付け。清掃
14時 バスに乗車
16時 学校到着。解散
これを見る限り、メインは2日目。楽しいことが詰まりに詰まっている。
夜の自由もあるようなので、かなり良心的な日程だな。
ちなみに大冒険とは、山の中に作られたアドベンチャーコース。道中にアスレチックや謎解きがあり、それをクリアしながら進むというものだ。
そして次の週。2回目の話し合い。
今回も1時間で、班決めから役割決めまで行う。
「今日はみんなお楽しみの班を決める。今回は5人1組で8班作ってくれ。それと、男女は2人と3人に分けるように」
教室各地で「えー」と言う声が聞こえる。
みんなが問題にしてるのは後者、男女混合だろう。
登山の時はほとんどが男子だけ、女子だけでグループを組んでいたので、どう別れるかで悩むだろう。
だが、その点俺たちはほぼ無害。
「とりあえず4人は確定だろ」
「そうね。あと1人、余った人でも入れようか」
俺は周りを見渡す。各地で男子2人、女子2人のグループは出来ていて、班も2、3組は作られている。
と、その中で1人の女の子が目に止まった。
「聖奈、あの子誘ってくるな」
俺は教室の対角に目をやる。
「ん、あの子?どうして?」
「そのままにしておくと確実に余ってしまう。そんな恥をかかせるわけにはいかないからな」
「なるほどね。でもあの子…」
「分かってる。だから誘う」
聖奈の言葉を遮り・・・正確には発させないようにして、声を被せた。
観察眼のいい聖奈なら気づいていると思った。
彼女が、開校記念登山の時から仲間外れにされていることに。
「ねぇ、小暮さん。一緒の班にならない?」
その女の子、小暮 菜那は、驚いたようにこちらを向く。
「・・・え?私で、いいの?」
「もちろん。あっちに人集まってるから行こう」
彼女は、佳乃以上に地味だ。そして内気なので、自分からは他の人に話しかけない。
なので、こういう時はこっちが押さないといけない。
前の俺と聖奈がそうだったように。
「よし、じゃあ班長。後はよろしく」
そう言って優斗に進行を促す。
「はぁ?俺が班長かよ…」
「別にいいだろ。この前もしてたんだし」
「まぁそうだけど。しょうがないな」
班長の擦り付けは成功。
夜の自由時間の時に班長会議があるのに・・・もしかして楽しいとこしか見てないのか?
班行動をするのは大冒険と木工体験。
木工体験は席に座るだけなので実質大冒険のみ班行動になる。
決めるのは記録、撮影、救急箱、連絡の4つ。
記録・・・途中のミッションの答えを用紙に書く。楽しい。
撮影・・・班に1台配られるインスタントカメラで撮影する。楽しいが、スマホがある。
救急箱・・・絆創膏などが入っている箱を持つ。少し重い。
連絡・・・緊急連絡用のガラケーを持つ。先生と宿泊施設にのみ連絡が可能。ほぼ害なし。
「怜は救急箱で確定な」
「なんでそうなる」
「だって重いんだろ?男がすべきだろ」
そこを突かれると言い返せない。引き受けるしかないのか。
後は聖奈が撮影。佳乃が記録、そして小暮は連絡に決まった。
「結構時間余ったな。スムーズに決まりすぎたってのもあるけど」
確かに、周りはまだ班にすらなっていない所もある。
班になっている所も、なにやら班長決めで揉めているようだ。
「そうだな。小暮さんも入ってくれてありがとう」
と言うと、彼女は笑みを浮かべて頷いた。
しかし、その顔にはまだ寂しさが残っているように見えた。
この中に急に入るのは辛いよな。これから慣れてくれればいいけど・・・
そのためには俺たちも頑張らないとな。
残りの時間はほぼ雑談で終わった。
翌週は持っていくものや各活動の最終説明が行われた。
そしてさらに1週間後、宿泊研修当日を迎えた。
次は幕間を挟みます!
そのあと宿泊研修編に入ります(*^^*)




