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疲れが取れない休日

あんなことを言ったそばから破りました。

本当に申し訳ございませんm(_ _)m

というのも、諸事情で執筆時間が極端に減り、投稿が遅れる結果になりました。

そのため、今週いっぱいは投稿無しになります。

ご了承ください。



土曜日。時計が1時を少し回った頃。

インターホンの音が家の中に響いた。


俺が2階から降りてきて出ようとすると


「はーい」


それより先にリビングにいた琴葉が呼び出しに応じた。


「あ、あの。怜くんいますか?」


「れ、怜くん?ちょっと!お兄ちゃん!この可愛い人誰!?」


「あー、いらっしゃい。上がって」


琴葉を無視して佳乃に話しかける。


「おじゃまします」


そのまま、俺の部屋に案内しようとする…が。


「ちょっと待って。質問への答えは?」


さすがに上手くいかなかった。


「この子は長瀬佳乃。学校の友達だよ」


「こんな可愛い人が?ありえない!」


失礼な。特殊な出会いではあるけどちゃんと友達だ!


「今ありえてるだろ。話すことあるから、また後でな」


その後もうだうだ言ってきたが、今度こそ無視して2階に向かった。




「ここが俺の部屋…って、1回見てるんだよな」


約1週間前、女子だけの電話をしてる時に、部屋を見せる流れになったらしい。

そのおかげで佳乃が遊びに来ているので、結果的には良かったのかもしれないが。


「で、そこが本棚だよ」


佳乃は小走りで近寄り、目をキラキラさせて見ている。


「あ、これ持ってる!あとこれと、これと、これも!」


彼女が指しているのは4作品。

挿絵画家妹と作家主人公の恋を描く作品。年の差の同居ラブコメ作品。二重人格の彼女と恋愛する作品。地味なキャラが学校一美少女と一緒に人生を攻略していく作品。


どれも有名で売れているものだ。

少し意外だったのが、まだアニメ化していない作品まで手を出していること。

つまり、アニメより文字が読みやすいためそこを度外視しているかそこまでハマっていることになる。




「これいいよね。彼女達の思いがよく分かるから共感できる」


今話しているのは「二重人格の彼女と恋愛する作品」について。

キャラを演じていた主人公。だが、彼はそれを嫌悪感を覚える。

そんな時に1人の女子に出会い、衝撃的なことを目撃する。


なんとも魅力的な作品であり、ありえない世界だと分かっているが、リアルさがある。


「分かる。最新巻もとても良かったよな」


「うん。色々考えさせられた」


ラノベには多くの学びがある。

人生、恋愛、人間関係。

作者によって表現が違い、作品によって世界が違う。



「そして、今日佳乃に勧めたいと思ったのはこの2つ」


俺と佳乃の間に2冊の本を置く。


「まずこれ。主人公やその周りの人々が都市伝説的な病気に侵されるってやつ。アニメ化も映画化をされてるし、俺がラノベ初めて買った作品だよ」


「へぇ、面白そう!もう1つは?」


「こっちは完全に俺の趣味なんだけど、「将棋×恋愛」の作品」


「将棋?私、基本的な動かし方しか知らないんだけど…」


「俺もそんなものだよ。アニメでハマって、続き見たくて買ったんだ。そして将棋にもハマった。将棋盤買っちゃうくらい」


ちなみに将棋の相手は父。琴葉も知ってはいるが、弱すぎて相手にならない。

ただ、父は意外と強く素面の時は勝率5割を切っている。


「そんなにハマるんだ。怜くんが言うんだし、信じて見てみるよ!」


勘だが、佳乃もきっとハマる。作品にも、将棋にも。

それくらい魅力が詰まっている作品だ。





「ね。次の行事ってなんだっけ」


佳乃からの唐突な質問。


「次は、5月下旬の宿泊研修かな。中間テストとかを間に挟むけど、楽しい行事はそこだろうね」


「宿泊研修…。どこであるの?」


「昨年と同じなら、山らしい。少年自然の家に泊まって、 2泊3日。目的は新入生同士の仲を深めるためだと思う」


「楽しそう。班活動があるなら、また一緒になりたいね」


「そうだな。多分来週の学活から話し合いが始まるから、期待して待つしかないな」


宿泊研修まで1ヶ月を切っている。

週2の学活で全てを決めるには、遅くても来週から始めなければ間に合わないだろう。


「でも、この学校イベント多いよね。勉強キツい分のリフレッシュって感じなのかな」


「だろうな。疲れは取れるけど、勉強として帰ってくるのはな…」






「おじゃましましたー」


6時を過ぎ、佳乃は2冊の本を手に帰っていった。

あの後もラノベの話や学校の話に花が咲き、昨日の疲れを忘れて話し尽くした。



よし。風呂ためてゆっくり入るか。

と、見送り上がりに玄関のドアを開けると


「む〜」


顔をしかめた琴葉が仁王立ちをして待っていた。


「どうしたんだ?」


「どうしたんだじゃない!さっき無視したでしょ!」


あ、忘れてた。「後で」って言ったんだっけ。


「で、佳乃さん?とのホントの関係は?」


「友達だって。佳乃に聞いても同じことを言うと思うぞ?」


「とりあえず信じる。次、なんで知り合ったの?」


「入学者説明会の日に早退したろ?その時助けてもらって、保健室まで連れていってもらったんだ。で、後日斜め前の席にいたと気づいてお礼をしたって感じだ」


「なるほど。じゃあ次会った時私からもお礼言お」


いい子だな。俺の事なのにお礼をしてくれる。

こんな子が本当に俺の妹なのか…。


「それで質問は最後か?」


「まぁ、気になったことは全部。大切にしなよ」


ん?この前の聖奈はともかく、琴葉も俺の気持ちに気がついているのか?

そんなに分かりやすいんだろうか。

せめて佳乃には勘づかれないようにしないとな。





風呂に入ると、やっと身体の疲れに気づいた。

急に疲れが来て、それは湯船に溶かされていく。

ただ、身体のコリは全て取れない。


さすがに明日は1日休もう。





と思ったが、結局外出してしまい、コリが残ったまま休日を終えた。







最後まで読んでいただきありがとうございます!!


次のアップは来週月曜を目標にしています。

なるべく空き時間に執筆するので、僕が頑張るように祈ってください(--;)

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