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最高の一枚

2日に1回投稿したいと言っていましたが、土日は忙しく、投稿が難しいと判断し、来週からは早くかけても月、水、金に出そうと思います。


ご理解よろしくお願いします。


「おー!ギリギリだったねー」


集合場所に着くと、聖奈が1人で立っていた。

見られるとまずいので手は少し前から離してある。


「ごめんごめん。って、優斗は?」


聖奈は広場の方を指す。人差し指の向いている先に目をやると、そこに優斗の姿があった。友達と談笑しているようだったが、こっちに気づくなり話をやめてかけよってくる。


「やっと来たか。そんな楽しかったのか?」


俺と佳乃を順に見て、いたずらに笑う。


「まぁな。とっても綺麗だったよ」


その言葉を聞いた優斗がさらににやける。

ん?花のことだぞ?


「それよりこれからクリーンアップだろ。クラスの集合場所に行こうぜ」



クリーンアップは、各班に燃えるゴミと燃えないゴミの2つのゴミ袋が渡される。

ただ各クラスの一番前の班にだけ缶とペットボトルが配られる。

俺たちは後ろの方だったので助かったが、前の人は大変だろう。



「今からクリーンアップを始める。どっちかのゴミ袋が一杯になった班から帰っていいからな」


黒山先生が放ったその一言で俺はやばいことに気づく。

周りを見渡すと、缶やペットボトルは落ちているが、燃えるゴミはあまり落ちていない。



「集めたところはここに持って来ること。それでは始め!」


全ての班が一斉に駆け出す。

広場のゴミが近いところから見る見るうちに無くなっていく。


「どうする?この辺のゴミはすぐ拾われるぞ」


「さっき行った所の道中にかなりゴミがあった。みんなこの広場で集めるだろうから人も来ないはず」


「じゃあそこに行こう。1番取るぞ!」


優斗は張り切っているが、1番になったからといって何か褒美が出る訳では無い。

でも早く終わるのに越したことはない。

ここは乗ることにしよう。



その場所に着くと、一目見て勝ちを確信する。

道は木陰になっていて、少し暗い。そのため道の端には多くのゴミが落ちていた。


「よーし!やるぞ!」



作業すること20分。燃えるゴミの袋が満タンになった。

最初の場所だけじゃ足りなかったので、そこから俺たちの行った池の手前まで行き、ようやっと溜まった。


「終わったな。先生のとこに持っていこう」


聖奈は笑顔で「そうだね」と言っていたが、見るからに息が切れていたので少し休んでから行くことにした。





「お、早かったな。一番だぞ」


「え、ほんとですか?だってみんなこの辺のゴミをひたすら…」


「そうだったんだがな、みんな3割くらいになったとこでここのゴミが無くなってな。今頃少し遠くで拾っているんだろ」


この作戦でよかったと心から思う。

普通に拾っていたら何時間かかることやら。


「じゃあ、ここでさよならだな。気をつけて帰れよ」


「よっしゃぁー!」と優斗が喜び、叫ぶ。

俺含むほか3人は安堵し、胸を撫で下ろす。


「みんなどうする?私は直接帰るけど…」


「俺も直接帰るかなー。特に戻る理由もないし」


「俺は一旦学校によるかな。取りに行くものあるから」


「私も戻る。本忘れちゃって」


結果、聖奈と優斗は直接帰宅。俺と佳乃が学校に寄ることになった。


「それじゃ、俺帰…」


優斗がそこまで言ったところで


「あ!ちょっと待って!」


と、聖奈が止める。


「さっきご飯食べたとこの展望台で写真撮ろうよ!さっき撮り忘れちゃって…」





「また次来ようって言ってたけどこんな早く来るとこになるとはな」


「確かにな。でもこんな形ならいいんじゃないか?」


「だな」



絶景の景色をバックに聖奈がシャッターを切る。


空は日が落ちて来て、オレンジ色に染まり始める。

海が光を吸収し、乱反射で煌めいている。

それを背景に撮った写真はその辺のインスタ映えの比じゃないほど美しい1枚になった。


これは間違いなく俺たちの心にもスマホにも残り続けるだろう。


今度こそ本当に解散し、それぞれの向かう先へ進んだ。





「いい写真だったね。聖奈ちゃんが後で現像してくれるって」


「そっか。部屋に飾らないとな」


「それはそうと、いつからちゃん付けになったんだ?」


「えっと、この前電話したでしょ?その時に互いに名前で呼ぼうってなって…」


「そうなのか?全く気が付かなかったな」


「学校では名前呼ぶ機会があまりなかったからね。ちょこちょこ呼んでたけど、怜くんがいない事が多かったし」


そうか、名前呼びか。聖奈も椿希も距離の縮め方が上手いな。見習いたいくらいだ。


「仲良くなってくれてよかったよ」


「うん。あの後も、連絡したり電話したりしてるんだ。聖奈ちゃんからばっかりだけど」


「いいんじゃないか?聖奈も佳乃と話したくてたまらないんだろ。その代わり聖奈が落ち込んだり暗くなってる時は佳乃から電話してあげればいい」


聖奈は自分が関わって失敗したことを全て自分の責任にしようとする。


そのため落ち込むことが増え、その度に俺たち3人が交代で慰めていた。






「やっぱり下りは早いな」


学校から50分くらいかかった登りだが、下りは40分かからずに下りることが出来た。


「でもさすがにきついね。明日は筋肉痛だよ…」


暗くなった教室で互いの探し物を探しながら会話を続ける。


「俺も1日じっとしようかな。まだ読んでない本あるし」


「本棚のやつでしょ?私も半分くらい持ってるんだよね」


まさかの仲間発見。佳乃がラノベを読んでいるとは思ってもいなかった。


「まじで?というか本棚見たのか…」


「ごめんなさい。ビデオ通話してる時につい見えて…。見せて欲しいって頼んじゃった」


「まぁいいよ。でも、半分くらいは読んでないのがあるんだろ?貸すよ」


「ありがとう。気になってる作品もあったんだ」


「でも学校で渡すのはやばいよな、どうしよう」


「明日、怜くんちに行くよ。見たいのも直接選べるし」


いきなりのイベント発生。

全力掃除確定した瞬間だった。


「じゃあ、LINEで住所送っとくから地図アプリ使って来てね」


「分かった。じゃ、また明日」


そう言って佳乃は帰っていく。

俺もすぐ駐輪場に行き、自転車を取って帰る。




「明日佳乃が遊びに来る」

そう思っただけで疲れていたはずの足が動き、自転車の速度が上がる。


ご飯はいつもより多く食することができ、風呂もいつもより癒され、ベッドに入ったら自然に目が閉じる。


それは心も身体も明日を楽しみにしているということ。



昼からだが、朝は早起きして掃除をしなくては。






そんな想像をしているうちに、俺は眠りについた。








本当に教えて欲しいのですが、何時に投稿するのが見やすいですか?


感想かメッセージで希望の時間をお願いしますm(_ _)m

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