幕間 女子だけの時間
今回は初めて三人称に挑戦しました!
が、一人称のくせが抜けずおかしくなっている可能性大です(--;)
この話のメインは聖奈と佳乃です!(椿希は少しだけ)
怜の聞いてない話をお楽しみください!
聖奈と椿希は怜の部屋に入り、佳乃との会話を続ける。
「待たせてごめんねー」
『ううん、大丈夫。でも勝手に部屋使ってよかったの?』
「いいのいいの!いつもはここで雑談してるから」
「そうそう!気にしない!」
聖奈の言葉に椿希が乗っかる。
『ならいいんだけど…』
「それはいいとして、一緒にデート行ったんでしょ?」
『で、デートじゃないよ!買い物に付き合ってもらっただけ』
「まぁどっちでもいいんだけど。(意味は変わらないし)楽しかった?」
『うん。楽しかったし、私の行きたいとことか色々聞いてくれてとっても優しかった』
確かに怜には昔から献身的な部分があった。
自分が笑うより自分の行いで他人が笑う方が幸せに感じるタイプ。
「そうなんだ。ねぇ、もしかして好きになったりした?」
「あ、嘘をついても無駄だよ。長瀬さん顔に出やすいし」
質問に椿希がそう付け加える。
さっきのデートかどうかの質問でも佳乃は顔に出ていた。
『好き…かも』
「へぇー!どの辺が?」
聖奈も椿希もいつもよりイキイキとしている。
恋バナ好きな女子としてはこういう話は大好物だろう。
「どこだろう…。というか、いつからだろ…。気がついたら好きになってた」
「なるほどね。でも、怜は難しいよ。まず不確定な状態で告白しないし、するとしたら100%成功すると思った時だから」
「そうそう。ラブコメの本とかたくさん読んでるのに、女心が全然わからないんだよね」
『本?』
「そー、本。あ、そうだ!怜の部屋見せてあげようか!」
『えぇ!?また勝手にいいの?』
「大丈夫〜。ほら、ぐるっと見るとこんな感じ!」
そう言ってカメラのレンズをゆっくり1周させる。
怜の部屋は至ってシンプル。入ってすぐに棚があり、奥にベッドがあり、クローゼットがあり、机と本棚がある。
「で、ここがさっき言ってた本!」
本棚には、10作品くらいの本が、1巻から最新巻まで揃っている。
全て恋愛系であり、ほとんどがアニメ化されているものだ。
『あ、半分くらい持ってる!』
「ホント?じゃあそれを話題にできるじゃん!登山の時、何とかして2人にする時間作るから、頑張ってね!」
『それはありがたいけど…。どうしてそこまでしてくれるの?』
「応援したいから、っていうのもあるけど…」と言い、言葉を続ける。
「怜はね、学校ではあんな感じだけど、たまに冷めてる時があるんだよ。どっちが表か分からないけど、その時の怜がどことなく寂しそうでね。だから、大切な人ができたらもっと笑ってくれるんじゃないかって思って」
『そうなんだ。なんか、幼馴染みというよりお母さんみたいだね』
「よく言われるよ。前にも病んでた時があったから見ててあげないと心配で…」
「じゃあ、また学校でねー!」
『うん、またね。高城さん、神田さん』
「あ、お互い名前呼びにしよーよ!私は佳乃ちゃんて呼ぶね!」
「私も名前呼びがいい!」
『うん、分かった。聖奈ちゃん、椿希ちゃん。ばいばい』
佳乃の言葉で通話が切られる。
「あー!めっちゃいい子じゃん!しかも可愛いし!怜にはもったいないくらい」
「確かに可愛いよね!最後名前で呼ばれてドキってしちゃったよ!」
「あんないい子を怜が泣かせた日には…」
「許せないね。そんなことあったら大説教だよ!」
怜の知らないところで勝手に罰を決めて、2人は1階に戻っていった。
最後まで読んでいただきありがとうございます!!
これからもこういう幕間があった方がいいですか?
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