嵐のあとの嵐
また期間を空けてしまいました。
途中で指が止まることが増えてきました(´;ω;`)最後らへんが特にやばいので注意してお読みくださいm(_ _)m
(やばい、完全に忘れてた…)
今、聖奈の手にある俺のスマホ。そしてその画面に写っている1人の美少女。これは…詰んだ。
「この子、前の席の長瀬さん?どういうこと?もちろん説明してくれるよね?」
聖奈の口調は優しく聞こえるが、その中に大きな圧を感じる。
逃れられない状況。正直に話すしかないか…。
「実は…」
俺は全てを話した。
合格者説明会の日、体調不良で倒れた俺を保健室まで連れていってくれたこと。
そのお礼に佳乃と一緒に買い物に行ったこと。
隠しても表情でばれるので嘘なく事実を話した。
「なるほど、なんか怜らしいプレゼントだね」
納得したかしていないか分からない聖奈だが、とりあえず理解してくれたようだ。
「それでさ、好きなの?この子の事」
椿希が予想通りで当然の質問をする。
「好きじゃないよ」
「「嘘だ」」
聖奈と椿希が口を揃えて言う。
やっぱり3人の前では嘘はつけない。それはこの4人の誰であっても。
「少からず好意はあるよ。まだ会って日が浅いからハッキリとは分からないけど」
「また怜らしいね。慎重というかなんというか」
慎重・・・そんな綺麗なものじゃない。曖昧な気持ちはいつか相手も自分も傷つける。そんなことは俺でもわかる。そしてそれを決断しなくちゃいけない日はいつか必ず来る。
シーン・・・自然に会話が途切れた。
「今電話してみようよ!私も話してみたいし!」
少し暗くなった雰囲気の中、聖奈がそう提案し、「いいね!」と椿希も賛成する。
悟はさっきからスマホゲームをしていて一応聞いているが話には入ってこない。
「それはいいけど、できるか聞いてみる」
『佳乃と話したいって人がいるから時間がある時に電話お願い』
メッセージを送り、また会話を続ける。
プルルルルルル…
会話を始めて数分、スマホから着信音が流れる。
『もしもし?』
その電話の相手はもちろん佳乃。意外に早くて驚いた。
通話をスピーカーにして、中央に置く。
「もしもし。ごめんな急n」
「長瀬さん?話すのは初めてだよね!」
俺の言葉を聖奈が遮る。
『高城さん?え、どういうこと?』
俺は今の状況を伝える。俺の気持ちを隠した上で、電話をした経緯まで。
『なるほどね。にしても不用心すぎない?』
「はい…申し訳ないです」
そこに至っては完全に俺が悪い。
「女の子だけで話したいから怜の部屋使うよ」
聖奈がそう言うなり椿希と2人で階段を上る。
「なぁ、協力プレイやろうぜ」
無言だった悟がようやく口を開いた。
「OK。どうせなら難しい所にいこう」
2人が終わるまで、高難易度ステージに挑戦し続けた。
「いやぁ!話した話した!」
電話が終わり笑顔の2人が1階に降りてきた。
「長かったな。30分も話せることあるか?」
「楽しくてね。あと」
「あの子いい人だから。泣かしちゃダメだよ」
と、俺にしか聞こえないように、耳元でそう囁いた。
開校記念登山の1日前の木曜日、帰りのHRで黒山先生による明日の説明が行われていた。
「明日は4人グループを作って登山、弁当、自由時間を過ごしてもらう。4人揃ったら代表者が前に来てメンバーの名前を記入するように」
そう指示に、グループ作りの自由時間が設けられる。
4人グループ。恐らく、入学してすぐに生徒を1人にさせないようにという心遣いだろう。
「怜!もちろん一緒の班だよな!」
前の席の優斗が笑顔で振り向く。
「当たり前だろ。聖奈も一緒でいいよな?」
「うん!佳乃ちゃんもいいよね!」
「うん…」
聖奈と佳乃も参加し、スムーズにグループが結成される。
「じゃあ班長の優斗君。前に書いてきてー」
「俺が班長かよ!?まぁいいか、行ってくる!」
そう言って教室の前に歩いていく。
班長はグループの点呼など、色々面倒な仕事がある。優斗は話を聞いていないのか?
全グループが作り終わり、再び全員席につき、説明が続けられる。
今回のルールとしては
・お菓子はOK
・お金は多すぎない程度ならよし
・スマホの使用OK(ゲーム禁止。見つけ次第没収)
・上で解散。1度学校に戻るか直接帰るかは自由。
・自由時間は禁止区域以外ならどこへ行っても良い。
禁止区域以外というのは、展望台、広場、商店などの場所。要するに上にいればOKらしい。
「以上がルールだ。自由すぎるが故に問題行動を起こす者が出ないように。高校生らしく行動することだ」
言葉通り、これは自由すぎる。羽目を外しすぎないように注意が必要だな。特に優斗と聖奈の。
この日はそのまま学校が終わり、俺は1度帰宅してあの体育館へ向かった。
「浜野はどんなグループになったんだ?」
「ん?普通に近くの女子4人とだよ?」
「そっか、明日は休みでいいからお互いめいっぱい楽しもうな」
その後解散して、帰路につく。
高校で最初のイベント。メンバーからして楽しいのは間違いない。
明日の楽しみを想像しながら横になると、過去一番気持ちよく眠りにつくことが出来た。
次は、短めに女子の電話での会話を書こうと思います!
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