化け物の支配する国
1 全ての始まり
「ぐあああああああ!!」
「‥‥言え。はやく吐けよ。全部なぁーー!?ギャッハッハッ!」
「ああああああああ!!!ハッ、ハッ、はあっ‥‥ハッ。何も‥知らねぇって‥‥言ってん‥だろーがよ」
「強がりもそこまでだ、なっと!!!」
ガシャン‼指が、手と足の指が、切られていく。それは地獄の拷問だ。イスに座らされ、鎖で体を縛り付けられ、全てを吐けと言われ‥‥でも吐かなかった。吐けば仲間を売ることになる。
(皆、大丈夫か‥‥無事でいてくれよ)
意識も朦朧とする中、頭の中はそのことばかりだった。
それは一週間前のことだった。鋼賀浦瀬。それが俺の名前だ。もう今から考えると三年以上前。そのぐらいから、組織ではないがチームをつくった。同じ目的、同じ考えをもった奴らの集まりで、不思議な程意気投合していた。
‥‥だが。それは唐突に起きた。俺達のチーム『rabbitーラビット』略称『RーT』は、その目的を果たそうとしていた。そんなときだったのだ。
ー奴らが、『現れる』なんてー
「全員、逃げる事だけ考えろ!!戦うな、絶対にーー~っ!!!!」
「ギャハハハッ、いーい考えだ。てーことは、こいつがリーダーかあ?そ、俺達に刃向かうとろくなことないからね‥‥!
でも、大人しく捕まってもらおうか、君は特にね。ギャハハッ!」
速かった。森の中をどれだけ跳びまわっても、隣にいた。それは怖くはなかった。でも‥気になっていた『問題』をそいつに問うのは怖かった。
「おい‥‥仲間は‥?」
「んー‥‥死んだんじゃない?ギャッハッハッハッ!!笑えるよ。俺の仲間たち、そーんなにやわじゃないんでね。っと、動きながらじゃ話しにくい。こうやって止まんないと、ほら、ね?」
「!!!が‥‥ッは❗てんめ‥‥何、を‥!」
地面に叩きつけられ、全身に痛みがはしる。
「俺達のこと、知ってるんでしょ?見つけたとたん、顔つきが変わったもんなー?言ってみ?‥‥多分、その予想、当たってるからさぁ!?」
俺は全て悟った。奴らが俺達『RーT』のことはおろか、目的も全部を知っているであろうことを。
だから決して、言い逃れはできやしない。そう思った。
「お前達は‥‥『CRFー第2本部部隊』‥‥CRFは‥俺達と同じ目的をもったデカイ組織だ、そうだろ‥‥?」
「おぉぉ‥‥!!正解、いや、大正解ってとこかなーーでもね」
ニヤッと笑い、その瞬間俺の体はー浮いていた。
「なおさら、知ってるんだったらタダじゃおかない」
ドゴオオオオオオオオオオオオ!!!凄まじい重力が俺にかかる。
「がああああ‥‥っ!!!」
「組織のことは知ってても‥個人のことは調べちゃいない。俺が誰かも分かんないだろうねーー!!?そうさ、目的は同じ。
‥‥‥『化け物の殲滅さあ‼お前たちもだろ?化け物に対してかなりの恨みがあると聞いてるがぁ?まぁそれはそれだ。とりあえず来なよ‥‥じっっっくり、話は聞くからさぁ!ギャハハハ!」
「う、ああ‥‥が‥っ!!ハァ、ハァ‥‥っ、はっ、はははは!!」
「何笑ってんの?打ちつけられて頭どうかしたとか!?」
そして、知らぬ間に、今の状態になっていたという訳だった。
指が切られてもなお、拷問が続けられているのには理由がある。何度切っても、指が再生するからだ。どうしてなのか、奴らも見当がついているようだった。だから俺にその理由を吐かせようとしていてどうして俺達が化け物を追っているのかについても吐かせるつもりなのだ。‥だが、決して言うわけにはいかない。言うということは、「RーT」そのものに対しての反逆も同じこと。ましてや、リーダーであるこの俺がそんな事をするわけにはいかない。
「あっれれ~?もしかしてもしかして、気絶しちゃった感じっすかぁ!?つまんねーな‥つーか、とっとと吐けよ。そうすりゃ、楽に帰してやったのに。今からでも遅くないぜ‥‥ギャッハハハッ!!」
正直、この場から逃げ出して、今すぐにでも楽になりたいと思う心は失っちゃいなかった。拷問の時間は、本当に恐怖でしかないから。イスに繋がれ、ペンチのようなもので指を何回も何回も何回も何回も何回も!!‥‥何回も切られ、再生してもすぐに切られる。指の色はすでに肌色ではなくなっていた。あざのように、濃い紫へと変色している。
「ハァ‥‥ハァ‥‥ハァ‥ハァ‥‥もう‥‥許じで‥くれ、ぇぇぇぇ!」
『 限界 』 だった。
「ギャアッハッハッハッハアアア!!!笑える、実に笑えるねぇぇぇぇ!!!!許して?なーんにもしてないよ、お前は。勘違いするなよ‥‥?俺達は、別に君達が欲しい訳じゃないんだよ?欲しいのは‥‥『情報』だけさぁぁ!あぁ、でも君、なかなか口割らないじゃん?だからさ、だんだん俺もやりたいことってのが変わってきたんだよねぇ?はっはッ、ちょーっとさぁ、この頃君に拷問するの楽しくてさぁぁ!!!」
そう言い、また手に持っているペンチを、「ガチャン!ガチャン!」と音を鳴らしながら、そして、口元を緩めながら俺の座るイスへと近づいてくる。
「あ‥‥ああ‥‥あ、やめろ‥‥やめろおおおおおお❗「ギャッハッハッハッハアアあああ!!!!!」
その時だった。
ドゴオオオオオオオオオオオオン‥‥!!!
俺はもう意識がほとんどなかった。だがそれでも分かったのは‥‥
「うーーーーーーらーーーせぇぇぇぇええ!!!無事かあああ!!」
「政算は、浦瀬つれて外行け‼俺達はあとから行く!」
壁を突き破って仲間が助けに来たことだった。
「ちゃんと来いよ、亜連。待ってっから」
「わーかってるって、心配すんなよ。‥‥さーて、てめぇのせいで、浦瀬は死にかけたんだよなぁ?分かってんだろーな、タダじゃすまないってことは」
「すごいねぇぇぇぇ!?びっくりしたよ、俺の仲間の拷問からよくもまぁ逃げ出せたもんだなぁ?一体何したんだ?
‥‥ま、大した情報は何にも得られなかったし、口わんねぇんだもんなあいつ。ギャッハッハッ!!いやでも、退屈しのぎにはなったし、上々ってとこかなぁ‥‥!?」
ここに残っている二人‥鮮名亜連と半田律三は「RーT」のメンバーであり二人とも男である。そんな中、亜連は怒りを抑えきれそうにない状態だった。
「逃げちゃいねぇよ!!‥‥半殺しにしてきた。てめぇ、よくも‥拷問までする必要あったかよ!!!」
「んー‥‥なかったかもねぇ!!ギャハハ、むしろ無駄だったと思うけど?」
ついに怒りは沸点を迎えた。亜連は奴に向かって殴りかかった。
「いい加減にしろよ、てんめぇぇぇぇっ!!!」
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その頃、もう一人の仲間である三後政算は俺を抱えて森の中を駆け抜けていた。
「一体、どんなことされたんだよ‥‥こんな、ひでぇ様になっちまって」
「ッハ、ハァ‥‥ぐっ!!い、てぇっ‥‥!」
指の色に、どうやら政算は気付いたようだった。ぎょっとした顔をしたあと、走るのをやめて、一旦近くの岩に俺を寝かせ政算も座った。
「おま、それ‥‥‥指、もしかして‥‥‥」
「ずっと、切られてたんだよ‥‥でも、再生し続けた。奴も俺もそれが何でなのか大体わかってたんだ‥‥!だから余計にそれを言わせるつもりだったんだと思う。けど、言わなかった、言うわけにはいかないからな‥‥っ!」
「浦瀬‥‥」
その時だった。
《がーッハッハッハッ!どうよ、俺様のお陰だぜ?感謝しろよ!》
「!!何か、声が‥‥!?」
そういった瞬間、そいつは姿を現した。俺達は驚いた。それもそのはず。なぜなら俺の体内に潜んでいたそいつの正体は‥‥!
「う、そだろ!?何でだよ‥‥いつから俺のなかに‥‥っ!!」
「化け物だと❗?」
《正確には、アルバーナっつー種のな。ずーっと聞いてたぜぇ?俺ら化け物の殲滅が目的なんだってな。いやー、残念だな、人間のくせに俺らを殲滅なんてよぉ!!そんなの何年かかっても無理ってもんろーが!》
ビュッ!!目にもとまらぬ速さで政算はそいつに剣を刺そうとした。だが。
「ハァ‥‥やっぱやーめた。どうせ刺さんねぇんだろ?効くとしたら魔法しかねぇか‥‥?」
《ほう、賢いんだな。というか、この世にどんだけの数いると思ってんだよ、化け物が。殺ろうとしてる理由は知らんが、お前たちが思ってるのとは違うと思うぜ、バケモンってーのはよ。
つーわけだ、俺様と手を組め!お前には借りをしっかり返してもらわんとだしなぁ!》
借り、というのはこの再生の力のことか。
「‥‥分かった。でもな、お前を信用したわけじゃないからな。俺は‥‥お前みてぇな化け物に友達を殺された‥‥❗❗まだ、高校生だったのにだ❗こんなひどいことはねぇ‥だからそれだけは許せない、一生な。例えどんなに優しそうななりしてても、いつ裏切るとも知れねぇ」
《悲しいねぇ、信用してもらぇねぇとは。手を組むのには信用がなきゃなぁ!!だろ、『浦瀬』 !》
「名前も知ってんのかよ‥‥クソが」
化け物は愉快そうに笑った後、再び俺の体内に戻っていった。少しだけだが俺は化け物に心を許した感じがした。
△▼△▼△▼△▼△▼△▼△
「いい加減にしろよ、てめぇぇぇぇぇ!!」
亜連はついに、殴りかかった。しかし。
「俺は、CRFー第2本部部隊だけど、ほんっとに分かってんの?勝てると思われてるなんて、心外だなぁーーー!?ギャッハッハッ!!」
体がーー浮いている。
「亜連っ!!!」
「来るな!律三はそこにいろ‼てめぇ‥‥っ、まさか、無重力能力を持ってる、『レギオス』通称 連田銀か!!!」
「通り名まで知ってたかぁ~!!?そりゃあ、嬉しいね‥‥!ギャッハ!」
そして、体は空中から一気に下へと落ちる。とんでもない圧がかかることになる。
「あぐっ‥!!あ‥‥っ、かはっ!!!う、ああぁぁぁあっ!!」
「どうして、ここまで手を出す‥‥!?亜連には何もないだろ!!やるなら、俺にしろよ!!」
律三は叫ぶ。しかし、連田はもはや聞く耳すらも持っていなかった。CRFーそれは化け物の殲滅を目的とし、連田含むこの第2本部他、第1から第6まで存在する各種チームが協力して出来た、一つの大きな組織である。一つ一つのチームが強力な力を持っており、拷問もいとわない。そのため、『非情の化け物』と呼ばれてきた。
なぜRーTを狙ったのか‥‥それは多分、化け物を殲滅するに当たって同じ目的の組織は不必要だと感じたからだろう。確かに、化け物の殲滅という点においては同じ目的といえる。
ーだが、意味合いが違う。
RーTは化け物に対する恨みだ。加入しているメンバー全員が何かしら化け物による被害がある。それに対して、CRFは政府に依頼されたことで無理やり結成され、さらに化け物の殲滅も国の依頼でやっているだけであり、自らの意思で行動しているわけじゃない。それに‥‥金が手に入るから、だ。非情と呼ばれるのは、自分達のためだけに動いているからであり、また、いたぶることに関してはプロ級だからだ。これまでCRFに捕らえられて助かった者は一人としていない。拷問されれば命を失う。
‥‥だからだろう、今回俺を捕らえてみて、これだけのことをされても死ぬことはなかった。初めて死なない人を見て面白さというものが沸いてきたのだろう。
「律三‥‥俺は、大丈夫だ‥‥っから、あいつらのとこに行け‥‥!!はやく‥‥っ!!」
大丈夫。‥その言葉は頼りないように思えた。亜連は、血を吐いている。もう、戦わなくてもいいのに、まだなお戦おうとする。律三はその姿を見て、亜連はこんなになってもまだ戦っているのに自分が今あっちへ行ったら、「逃げ」以外の何でもないと思った。
「逃げろって言ってんの?俺にそんな事させようとするなんて、ひどいな、亜連。少しは頼ってくれてもいいじゃんか、よ‼」
油断していた連田に、律三は得意の蹴り技を腹に叩きこんだ。
「ごはっ!!へぇ‥‥面白ぇじゃん‥!?お前も死にてぇの?俺に殺されるなんて、とんでもなく名誉なんだからさぁ、滅多に手ぇ出さないもん俺。良かったねぇぇぇ!?ギャハハハハッ!!」
連田は律三に向かってーーー何メートルも先にいるのに一瞬にして目の前まで『跳んだ』。とてつもない脚力だ。だが律三は全く怯まない。それどころか連田にもう一度蹴りを加えた。跳んで来て勢いがあったせいか、さっきよりも足が腹にめり込んでいた。
ガシャアアァァン!!扉まで吹っ飛ばされる。
「亜連は‥‥何でも一人で片をつけようとするよな。昔っから、全く変わんねぇよ。でもさ‥‥死ぬかもしんねぇって時ぐらい、周りを頼ってくれてもいいんじゃないの!?」
「!!‥‥‥ハッ、だって役立たねぇんだもん、お前らさ‥‥!」
「うっせ。黙ってろっつの、ほんっと正直じゃねぇな」
二人は笑いあった。こんな時だからこそ、お互い励ましあわなきゃいけない。‥‥それはよく分かっていた。
バキッ!!パラパラパラ‥‥瓦礫の山から、連田はとびだした。
「‥‥っててて。痛いなぁ‥‥つーか、俺無視して話すんじゃねぇよ。ハッハァ、でもまぁ、お前もそいつと同じ目にあうけどなぁ?」
連田の指が上を指す。それは、能力の発動を意味するものだった。ーーだが。律三は笑っていた。その場にいた全員驚く。
「律‥‥三?なん‥‥っで、まさか!!?」
「おま、まさか‥‥っ!!今この状況でのなかで、‘’制限返し‘’を身につけたっていうのかよ❗?」
制限返し‥‥相手の持つ能力を無効果する、いわゆる一つの能力だ。これは、常人には使えないレベルの高い能力だ。魔力を持っている者でも3年は費やすと言われている。それを、律三は今のたった数時間の間に身につけたのだ。
「許せないんだよ‥‥拷問とか、苦しい目にあわせんのってさ。例えそいつが生きてようが殺してんのと同じだからよ。
浦瀬をこんな目にあわせといて今さら逃げるとかねぇだろーな‥‥?つーか、俺は同じRーTのメンツなら、自分がどんな目にあおうが守ろうって思うし、だからこうして力を発揮出来てんだよ。‥‥分かるか?」
そう言って、律三は連田に向かって秘技を繰り出した。
「死ね‥‥そして、地獄に落ちればいい」
《炎に焼かれし悪魔~devil is bone of fire~》
「うぐっ‥‥ぐ、あああああああああああ❗❗❗❗」
奴は吹っ飛んだ。気を失って倒れこむ連田は、さっきまで笑っていた奴とは思えないぐらいに弱々しかった。
「は、っはは‥‥ナイス、律三‥‥っく、いってて‥‥‼」
「大丈夫かよ?んとに無茶しやがって。急ごう、浦瀬たちと合流するぞ」
そう言い、亜連と律三は森へと向かっていった。
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俺は政算に尋ねた。
「さっき‥‥どうして剣が刺さんないって分かった?」
「ん?ああ‥‥あの化け物、本体じゃなかった。あれは思念体だ。本体はこの国のどこかにあるよ。‥‥まぁ、まだ殺せないんだろ?一応俺もまだ殺せないからな。お前を救ってもらったようなもんだし、それに本体を見つけるなんて骨がおれるからよ」
思念体‥‥か。それが、俺の体内に。こんなことがあるなんて未だに信じがたい。けど、実際手足の指は再生しているわけだ。この時点で人の力ではないことは十分分かっている。‥‥俺は、これでもRーTのリーダーだ。化け物だって恨んでいる。だが、化け物に救われるなんて、これは本当に屈辱であった。
「それにしても、あいつら大丈夫か?遅すぎる気がするが‥‥」
政算がそう言った瞬間だった。誰かが走ってくるのが見えた。そしてその正体もすぐに分かった。
「律三ーーーー!!お、おい、大丈夫かよ、亜連のやつ」
俺はそう言い裸足のまま駆け寄った。
「浦瀬、政算、わりぃな。心配かけて。亜連は大丈夫だ、あいつの能力にかかっちまってな」
「ホントに‥‥来てくれて、ありがとな。お前たちのためにも、情報は言わなかった。‥‥でもそのたんびに、連田の拷問をうけることになった‥‥!けど、よ。仲間を売るぐらいならこんなの、なんともねぇさ。
‥‥それで、お前たちに言いたいことがあるんだ」
言うことをためらった。政算は分かってくれた。が、二人はどうだろう?‥‥仲間だからって分かってくれるとは限らない。今回は特にだ。
「何だよ、リーダーからなんて珍しいな!」
ニッと笑って亜連が言った。その笑みも、もう二度と見られなくなるかもしれないのだと思うと、声が震えた。すると。
「大丈夫だよ、分かってくれる」
政算がそっと耳元で囁き、背中を押した。‥‥俺は深呼吸をし、覚悟を決めた。
「実は‥‥二人が戦ってる間、化け物と話したんだ。それが‥‥、化け物は俺の体内にいたらしい。本体じゃなく、思念体として。俺が拷問に耐えられたのも、死なずにいられたのも、強力な回復力をそいつが持ってたからなんだよ。だから、その、借りを返すまでは殺せねぇ。
‥‥今も俺のナカにいる。さっき一回だけ外に出て来て、姿を見た。政算も見てたからウソじゃねえ。手を組む‥‥ってことが、借りを返すってことになんのかは分からない、けど!!間違いないのは決して化け物を信用したわけじゃないってことだ」
吐き出すように、全てを語った。すると、二人は笑いだした。
「はっは!!浦瀬は何でも一人で抱え込もうとする。大体分かってたよ、CRFにここまでされるってことは、何かしらあるからなんじゃないかって。まぁ、隠してたっていずれバレてただろうしな」
確かにそうだ。今の内に話しとくべきだったんだ。
でも‥‥良かった。安心した。やっぱりわかってくれて嬉しかった。
こうして皆無事に集まったことで、これからまた新たな舞台が幕をあけることになる。