正人との実戦練習
実戦練習が終わった次の日。
生徒達は、また実戦練習に明け暮れていた。
秀とりつは、その日は正人との練習だ。
「りつちゃん強えなぁ...まぁ、負けないけどね 」
状況的にはりつが押してるのだが、正人も負けてはいない。
巧みに人形を操り、りつを攻撃する。
「っと、そろそろ来ると思ってたぜ!! 」
「っち、かわされたか」
指示を出している正人に忍び寄り攻撃を繰り出す秀だったが、かわされてしまう。
「厄介だよなぁ、二人して攻撃するなんて」
「りつは基本的に、自動操縦だからな、サポートなしでも充分やれるぜ!!」
「秀!油断しないでよ!」
「わかってるって!!...って!りつ危ねぇ!!!」
こちらに気を送ってたりつに攻撃を仕掛ける人形。
当たると思い、防御に入るりつ。
しかし、りつに攻撃は当たらなかった。
「ん?...!秀!」
「ったく、どっちが油断してんだよ...」
人形の腕は秀に止められていた。
「流石、足早いねーありがと!」
「おう!りつ、これからだ!いくぞ!」
りつが人形に向かって走っていく。
『操術・二の舞「花時雨」』
人形に当たる寸前の所で飛び上がり、頭に向かって踵落としをする。
前のめりになった人形の背後に着地し、背中に蹴りを入れ、続けて横腹にも蹴り。
そして、手を地面に付けて回転させ足払いをし、体制を崩した人形にとどめの踵落としを食らわした。
「り、りつちゃん...容赦ねぇな」
「えへへ、また勝っちゃったー!」
「夜桜君、神崎さん、ちょっとこちらに来てくれ」
先生に呼びだされ向かった先には、先生の他にもう一人生徒が立っていた。
「2人共、とてもつ強くなった。それで、そろそろ学校順位を上げる為の試合をしてみないかと思ってね」
「試合...ですか?秀、やってみようよ!」
「あぁ、先生!やりたいです!」
そうそう言うと思ったよと、先生は隣に居た生徒を前に出す。
「はじめまして、私は学校順位66位の『美玲』よろしく」
「明日、この子と試合をして貰う事になる。勝てば君達は学校順位が一気に66位になる。頑張ってくれたまえ!」
「「はい!」」
ついに始まった学校順位争い。
2人は勝つ事が出来るのだろうか。