実戦練習
「りつ、久しぶりだな、3ヶ月ぶりか?」
「久しぶり~、そうだね!ずっと山の方に居たから!」
今回の授業から合同で受けるため2人は同じ人形使いの教室にいたのだった。
「私、すっごく強くなったんだよ!もう何個大岩壊したかわからないくらい」
アハハと笑いながら怖い事をいうりつに少し秀はビックリしていた。
「俺だって毎日修行修行で鍛えられたぜ?」
負けじと秀も言う。
「秀ー!おはよう!...この子は?」
「おぉ、正人おはよう、俺の...人形って所かな」
幼馴染みとは言えないのは秀にとってはかなり辛いのだった。
「人形!?ほんとに!?こんなに上手く話せる人形初めて見たぞ!!」
「はじめまして!私は『神崎 りつ』よろしくね!」
お互いに挨拶を交わし合い、先生が入ってきたので席に着く。
りつは他の人形達と共に後ろに立っていた。
「さて、皆集まってるね。あぁ、神崎さんは夜桜君の隣の席で良いよ」
「あ、はい!」
「さて、今日も練習をするのだけど、今回からは自分の人形を使っての練習になる。学校順位を上げる為の訓練にもなるからくれぐれもサボらないように!!」
「「はい!」」
――
「りつ、無理はしなくていいからな?」
「心配しなくても大丈夫だよ!秀の言う通りに動くから安心して!」
初めの対戦相手はクラスメイトの1人、打撃系の攻撃を仕掛けてくる人形を扱う生徒だ。
「夜桜君、手加減はしないよ!!」
「そっちこそ、怪我しても知らねぇからな!!」
勝負開始の合図がなる。
「いくぞ!りつ!」
「はい!」
秀がりつに術を唱え、りつが突っ込んでいく。
「くらえーーっ!」
相手の人形の腹部に蹴りをいれる。
ドスン!と物凄い音が鳴り、人形が浮く。
続けて顔を殴り更に浮かす。
「今だ、『操術・一の舞「林風」』!」
りつが飛び跳ね浮いている人形を更に蹴りあげていく。
そして、とどめの踵落としを後頭部に決め地面に叩きつけた。
「それまで!」
勝負開始から5分で勝敗が決したのだった。
「やった!やったよ秀!!」
「りつ、お前スゲェよ!いったいどんな訓練してたんだ!?」
2人がワイワイはしゃいでる姿を遠くからりつを教えていた先輩が見ていた。
「よくやったわね...りつ... 」