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転生幼女の決意

短いです

おはようございます。東城美波改めカサンドラ・キルシュバウムです。今年で三歳になりました。ところで無事転生できたけどな・ん・で転生先が『トキメキ学院』の世界なんですかねえ⁉︎


『トキメキ学院』は中世ヨーロッパのような世界観で魔法や魔物、冒険者、獣人、エルフなどのRPG要素を含んだ乙女ゲーム。舞台は王立魔法学院で主人公は平民ながら膨大な魔力をもち、特待生として入学する。そこで攻略対象者と恋愛したり友情を育むというありきたりなストーリーだ。私も前世にやったことがあるけど声優が豪華だったこと以外に印象はなかった。


ちなみに私、カサンドラ・キルシュバウム公爵令嬢も攻略対象者である第二王子の婚約者として登場する。高慢で我儘な悪役令嬢で全ルートで主人公に嫌がらせをして、挙句の果てには暗殺者を雇って殺そうとしてしまう。最期は婚約破棄され処刑されてしまうのだ。


ああ嫌だ嫌だこのままじゃ処刑エンドで将来破滅ですよ。

それ以前に我儘俺様王子の婚約者なんて無理無理。ストレスで胃にダメージマッハだよ。大体あんなののどこが良いんだか。


原作通りだと処刑だけど、カサンドラは私だから性格面では問題ないはずだ。ただ問題なのが私の両親。私は生まれてから数回しか両親に会っていないけど、使用人の噂を聞く限り相当な悪人なようだ。父は横領などの不正や裏組織と関わりがあるらしいし、母も私には無関心で愛人を囲って贅沢三昧していると聞いた。実際私も両親は悪人だと思う。娘である私に無関心だし性格の悪さが滲み出ているのだ。


あ、これはダメだ。色々な意味で終わってる。よし十歳になったら家を出て冒険者になろう‼︎


そう思った私は両親が無関心であることをいいことに書庫で情報を得たり、普段から重力を操る程度の能力で自分にかかる重力を二倍にしたりして将来に備えた。無論使用人に怪しまれない程度に抑えてるから今のところバレていない。


「あれ?お嬢様なんで書庫なんかにいるんですか?」


って、ばれたー⁉︎


私に気づいたのはネコミミの獣人の少女で名前をレーニャという。最近ウチにきた新入りメイドでドジっ子なのか皿などをすぐ割ってよくメイド長に怒られてるのを目にする。よく解雇されないよね。


「ほんよんでりゅの」


こらそこあざといとかいわない。まだ舌足らずでうまく話せないんだよ。


「ほえー、お嬢様はもう本が読めるのですか。すごいですね。私が小さい時なんか寝てばっかりでしたよ」


うん、なんとなくそんな気がしてた。日向ぼっことかしてそうだもの。


「でももうもどりゅからレーニャついてきて」


うん嘘は言ってない。一応手の届く範囲の本は大体読んだからしばらくは行く必要がないからね。


しかし何故我が家の書庫に生前の愛用書だった『ゴブリンでもできる』シリーズがあったんだろう?


ちなみにレーニャは私の部屋にも本があるのに私が書庫にいることについて何も疑問ももたずについてきた。よかったけどこの娘なんか心配だなあ。

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