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第二の悪役令嬢現る⁉︎

難産です。内容が薄くなっています。


改稿しました。ハミルトン家の息子が二人になっています。

亡くなった部下を弔ったり血を落とすために近くの池で水浴びしたりなど、なんやかんやあって漸くマールブルに到着した私達は捕まえた盗賊は街の兵士に無事渡して、お爺様の屋敷に向かっている。


お爺様の屋敷はマールブルの郊外にあり、暫く街中を進んでいくとやがて街を抜けて畑が多くなっていく。その畑に囲まれるように建っている屋敷が見えてきた。


「さあ漸く着いたぞ。王都の屋敷より手狭だが我慢してほしい」


お爺様の屋敷は木造で綺麗な庭もついている。広さも王都の屋敷ほどではないかもしれないが、前世で一般人だった私には十分広く感じる。


「いえ十分過ぎですよ。それにここの雰囲気は気に入りました」


正直言って王都の屋敷より断然こちらの方が良い。王都の屋敷は広いが成金趣味の無駄に豪華なもので、センスはよくなかった。それに実質屋敷に軟禁状態だったこともあり印象は良くなかった。


「それは良かった。今日はもう休みなさい。二日後にハミルトン伯爵に挨拶するぞ」


領主である伯爵と挨拶しなければならないのは避けられないか。罪人の娘が〜って罵られるのかね?


すると私の不安に気づいたのかお爺様が豪快に笑う。


「心配するな、ハミルトン伯爵であるフェリックスは私の兄の子で、甥にあたる。フェリックスはあの断罪の場にいたからカサンドラのことを良く思っているはずだ。そういえばフェリックスにはカサンドラと同じくらいの子供が三人いたな。その子達と仲良くするのも良いんじゃないか?」


へえ、子供がいるんだ。仲良くできるか分からないけど険悪にはなりたくないなあ。






そしてあっという間に二日が経ち、私達はハミルトン伯爵邸にいた。目の前にはハミルトン伯爵と伯爵夫人がいる。ハミルトン伯爵は金髪の優男で夫人はおっとり系の美人だ。


「お初にお目にかかります、カサンドラ・キルシュバウムと申します。今回の件につきましては伯爵様の領内に暫く居させてもらうことになりますが、何卒宜しくお願いいたします」


「僕はハミルトン伯爵家当主のであるフェリックス・ハミルトンだ。そんな畏まらなくても構わないよ、君は罪人の娘ではなく陛下を救った英雄だ。後見人は叔父さんだけど、僕達は君のことを家族として接したいと思っているよ。実際、叔父さんの孫だし血の繋がりもあるからね。だから時々遊びに来てくれると有難いかな」


「初めましてカサンドラちゃん、伯爵夫人のマリアよ。私も娘同然に接したいと思っているわ。それに私達には娘と二人の息子がいるの。長男は今は学院にいるから会えないけれど、下の二人は歳も近いから遊び相手になってくれると嬉しいわ」


私は多くの人間を見てきて、特に負の感情については敏感だったが、笑顔で私を迎えてくれた伯爵夫妻には打算や負の感情を感じることができなかった。つまりは完全な善意で私を迎えてくれているのだ。転生してから人を信用しきれなかった私だが、この二人は信頼できるとそう感じた。だから今までとは違って心から感謝の意を述べる。


「改めて宜しくお願いしますわ伯爵様」





そして私はある部屋の扉の前にいた。マリアさん(本人にそう呼んでといわれた)に頼まれて娘さんの遊び相手になるためだ。なんでもこの辺では同年代の女の子が少なく、いても農民の子だったりするので友達と呼べる人がいないらしい。その娘さんはまだ社交界デビューもしていないため貴族の令嬢と親交がないという。つまり私の出番という訳だ。


「お母様、私の友達になってくれる人が来てるとは本当ですか⁉︎」


ノックして扉を開けると、可愛らしい天使が飛び込んできた。


くりくりとした目にふんわりとした金髪。私より年下だからか、小柄な身体と相まってとても愛らしい幼女がそこにはいた。


「初めまして、今日から遊び相手になりますカサンドラ・キルシュバウムですわ。あなたのお名前を伺ってもよろしいかしら?」


「わ、私の名前はティアナ・ハミルトンです。八歳です。よろしくお願いしますカサンドラお姉様!」


目の前の美幼女がやや緊張しながらも元気に答える。可愛い。


「お、お姉様?」


「カサンドラお姉様はティアナより年上ですよね、だからお姉様です!」


愛らしい答えにほっこりしたが、ティアナ・ハミルトンという名前がどこか聞き覚えがあることを思い出した。


ティアナ・ハミルトン、ティアナ・ハミルトン、ティアナ・ハミルトン……ああっ、そうだ‼︎『トキメキ学院』でカサンドラ・キルシュバウムの取り巻きの中にティアナ・ハミルトンが登場してた‼︎ゲームでのティアナはカサンドラの腰巾着で意地悪な性格していたキャラクターだ。ヒロインによく嫌がらせをして最期はカサンドラ共々処罰されてたっけ。


でも目の前にいるのは意地悪とは無縁の純粋無垢を表した美幼女。恐らくまだ染まっていないのだろう。こんな可愛らしい幼女をあんな意地悪な女には絶対させてはならない。


よし決めた。この私が美幼女ティアナ・ハミルトンをそのまま天使として成長させてみせるわ‼︎





そう決意したは良いけど、具体的にどうしよう。私色に染めてみるとかしてみようかしら。


お爺様とレーニャに相談したら、レーニャは賛成してくれたがお爺様は強硬に反対された。あの子を人外にするつもりかと怒られた。解せぬ。

注意 主人公はロリコンではありません。可愛いものを愛でるのが好きなだけです。

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