41.(閑話)思い出のアイーザ
「ねえ、アイーザ!今日も私と一緒に過ごしてよ!」
「いやだよ、カルツォ!お前と一緒に居ると女の子の視線が痛いんだ!」
「そんな!!私にはアイーザだけなのに!」
「うるさい、重い!それにお前は神官見習いだろうが!私と一緒に居ると悪影響だろ?」
「そんなことない!アイーザは全属性持ちじゃないか!そんなこと言うヤツ居ないよ!」
「お前も、私が全属性持ちだから、一緒に居たいだけなんだろ?」
「違う!違うよ、アイーザ!!」
ワタシハホントウニキミノコトヲアイシテイルンダヨ
「ねえ、アイーザ。私と結婚して欲しい」
「は?お前何言ってんの!?お前は神官見習いだろ?結婚なんて出来るわけないじゃないか!」
「神官見習いはやめる!アイーザと一緒になりたいんだ!」
「カルツォ、お前馬鹿じゃないのか!?私とお前は10も違うんだぞ」
「そんなのすぐに気にならなくなるよ!」
「まだまだ恋も知らないお子ちゃまが!お前はただ私という異世界人が珍しいだけだ!」
「そんなことない!!アイーザが異世界人だからじゃない!私は。アイーザだからっ」
ソンナコトイワナイデワタシノモノニナッテ
「アイーザ!!死んではダメです!死なないで!」
「煩いなあ、耳元でキンキンわめくな!どうせ寿命何だから仕方ないだろうが!」
「アイーザが居なくなったら私はどうしたら良いの!?私も一緒に連れて行って!」
「お前、神官見習いの時から成長してないんじゃねーの?10年前か?大神官様よ、お前は身勝手にその席を空けても良い存在か?」
「そんなこと言ったって。私にはアイーザ以外大切な人なんて・・・」
アナタガイナイセカイハワタシニハヒツヨウナイ
「アイーザ!私を置いて行かないでくださいっ!」
「・・・っは、仕方ないな。出会ってから20年。お前はいつだってそうだった。私はもう死ぬ。けれど、そこにタペストリーを用意した。そのタペストリーを解読できたら、私ともう一度会えるかも・・・な」
いつかいつかきっといつか貴女に出会うために私は