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28.

やっと更新しました。少し短めですがお付き合いください。

私が、ルーの登場に呆然としている間に、今回のホストであるライラ様が素早く対応していました。


「まさか、王太子殿下でいらっしゃいますか?

ようこそ、我がチェブリアンヌ公爵家へ。私、娘のライラと申しますわ。」

「ええ。ルーファス・ライアンベールです、チェブリアンヌ公爵令嬢。

本日は、我が婚約者が邸にお邪魔すると聞きまして、こうしてやってきました。」

「アルフバルド侯爵令嬢には、お伺いしたいことがありまして、邸にいらしていただいておりますの。」

「そうでしたか。では、私はお邪魔でしょうか?」

「いいえ、そんなことはありませんわ。ささ、どうぞ、アルフバルド侯爵令嬢のお隣に座ってくださいな。」


いつの間にか、ルーが私の隣に座ることで話がまとまっているではありませんか!!

しかも、ご令嬢たちは私とルーを置いて、少し離れた場所に移動してしまいました。


ちょっと!!私も連れて行ってくださいな。

そう思って、ご令嬢たちを見ますが、全く察してくれる感じはありません。

それどころか、私たちを見てきゃあきゃあ騒いでいるではありませんか!!

部分的に内容が聞こえてくるのですが…。


「まあ、ご覧になって!!アルフバルド侯爵令嬢と王太子殿下が隣同士に!!」

「何て素敵なのかしら!まさか、我が邸でお二人の並び姿が拝見出来るなんて!!」

「本当ですわ!こんなことなら絵師を呼んでおくのでしたわ!この姿を収められないなんて残念すぎます。」

「ほら、ご覧になって。王太子殿下のアルフバルド侯爵令嬢を見る眼差し。

とても幸せそうですわ~!」

「アルフバルド侯爵令嬢のお顔をご覧になって!真っ赤になって可愛らしいですわ!」


「やはり私はあのお二人のご婚約には賛成ですな。」

「左様。国外から婚約者を…というお話もあったようですが、国内のアルフバルド侯爵令嬢であれば、国力は更に増加されましょう。」

「それに、国民の意識も変わりますからな。」


公爵たちも一緒になってきゃあきゃあしないでくださいな!

それに、侯爵令嬢たちの内容も何て勝手な!!

顔が赤いのは恥じらっているからではなくて、どうやって切り抜けようか焦っているからですわ!!

ルーの視線だって、幸せそうなわけではなくて、どのように聞き出そうかたくらんでいるだけに決まっています!


「リーザ…」


きたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。


「何ですか?ルー。」


心の中で絶叫しながら、顔では笑顔をキープします。負けませんよ!


「なぜ、チェブリアンヌ公爵邸に向かうことを教えてくれなかったのですか?」

「決まったのは昨日でしたし、いろいろ準備もありましたし、それになにより夕食時間を過ぎていたのでご連絡出来なかったのですわ。」

「昨日でなくて、今日でも良かったのではないですか?」

「今日は、お持たせを選ぶ必要がありましたし、お父様からご連絡が行ったのではないのですか?」

「ええ。昨日、ルドルフが、いくつかの有名店からお菓子を取り寄せたことは把握していましたが、リーザから聞くのとアルフバルド侯爵から聞くのでは私の気持ち的に…」


って、ちょっと!!さらっと流しそうになりましたが、なぜルドルフの行動を把握している!!


「あ、あの…。なぜ、ルドルフの行動を把握していらっしゃるの…?」


怖いけれど確認しておかなければもっと怖いということはわかっているので、ルーに聞いていみました。


「それは、リーザは私の婚約者ですからね。何かあったら心配じゃないですか?」

「…じゃないですかって!まさか、ずっと見張って…」

「見張るなんて人聞きの悪い。しっかりとした護衛の仕事ですよ。」


護衛の仕事って…。


「…それは普通、護衛される側にも連絡が必要なのではなくて?」


暗に聞いてないことを仄めかせば、


「護衛されていることを気取られるなんて、減給の対象になりますね。」


にっこりと笑顔で返されました。

ということは、我が家には護衛と称したルーへの連絡係が何人か居るわけですね。

プライバシーって言葉知ってます…?


「で、でもお父様から聞いたのですよね?」

「ええ。聞きました。」


そう言った途端、ルーのテンションが目に見えて下がったのがわかりました。


「すごい勝ち誇った顔で言われました。」

「勝ち誇った顔?」

「ええ。お前は知らないだろうが、私は知っているという雰囲気が」

「考えすぎではないですか?」

「いいえ、あの勝ち誇った顔は間違いないです。」


そして、気分を変えるかのように


「まあ、私は今リーザの隣に座っていますから、これでアルフバルド侯爵に負けませんよ。」


にっこり良い笑顔で言い切ってくれました。

いつの間にか対決になっているようです。


「さて、リーザに聞きたいことというのは何なのでしょうかね?

チェブリアンヌ公爵も、サザンヌボーア伯爵も、サランドール子爵も、オースフェン子爵も誰に聞いてもわからないのですよね。」

「それはもちろんカフェオレについてですわ!」


オースフェン子爵令嬢ー!!何でそこで入って来るのでしょう!

というか、まだルーにも言ってないのですよ。

ビクビクしながら、ルーの方を伺うと…


「ああ、そのことですか。」


と、納得したご様子…。って、何なのこの反応!?

私誰にも言ってないのですけれども!!


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