始まり
「あ~あ、俺の人生なんでこうなっちゃたのかな?まぁ・・・・良い人生だったかな?」
・・・・・あれ?なんで俺こんなこと言ってるんだろう・・・?えーと確か授業受けてて、ノート取ってる最中に・・・・ああ、なんだこれ夢か。
「さて行きましょうか!」
夢の中の俺が何か決心したらしい、なんだか揺れが起き始めた。
この夢よく見てみれば、ここはどこなんだ?なんだか・・・アニメとかによくあるコックピットの中のような?・・・・俺の二次元願望は、夢にまで出てきてしまったのか・・・。もう危ないな俺。
「あ・・・ぎり・・・あ・・り」
なんだか声が聞こえる気がする。聞いたことがあるような声だ。
夢の中の俺の声か?違うな、俺はあんな声じゃない。
そんなこと思ってると、「俺」は急に考えてる顔になって、「あれ?こんな場面見たことがあるような・・・まさか!」
何かわかったような顔をしている「俺」を見つめて俺は、
目が覚めた
「お・・!あ・・・り・・・」
なんだ、目が覚めてきたぞ。声が聞こえる・・・怒鳴り声が・・・
「朝霧!朝霧!朝霧勇!授業中だぞ!寝るな!」
「え・・・・あっ、はい」
気がつくと、もう授業終わる寸前だ。みんな起立の状態で俺だけが座っていた。
「お前、去年学年最多欠席だろ!今年就職なんだからがんばらないと無職になっちまうぞ!」
「わかっています」
「だったら、授業中ぐらいきちんと勉強しないとやっていけないぞ」 キーンコーン
チャイムが鳴ってしまった・・・・とりあえず立たないと。 ガタ
「よし!じゃあ授業終わるぞ」
「気をつけ、礼」
「「「「「ありがとうございました」」」」」
あーあやっちまった。授業中寝ないと決めてたのに寝てしまった・・・・。生まれて初めてだ。
怒られたからか友達が集まってきた。
「大丈夫か?朝霧。お前が居眠りなんて珍しいな」
「ああ、俺も居眠りなんて初めてだよ。あー!自分が嫌になる!」
「まぁ、人生色々あるって気にすんな。今日はもうこれで終わりだからすぐに帰ろうぜ」
「わかった」
その後、すぐにHRが終わり、帰宅し始めた。
俺の名前は、朝霧勇。勇は、【いさむ】と読む。まぁ家族は、【ゆう】と呼ぶが。
そんなことはどうでもよくて、高校3年・オタクだ。オタク暦は10年以上にもなる。アニメ・ゲーム・歴史など、まぁよくいるオタクの種類だ。そんな俺は、就職することを目指してる。夢なんてなかった俺は何を目指していいかわからず、とりあえず就職することを目指したのが・・・去年、高校2年の時に休みすぎた。就職の先生が言うには就職は絶望的らしい。しかし、大学など家のお金事情を知ってる俺は、到底目指せなかった。だから、絶望的でも就職しなければならない。もう・・・・・この世から逃げたい!今日見た夢みたいな世界に行きたい!
あ、そういえばあの夢なんだったんだろう。あんなはっきりした夢、数年ぶりだったな。まぁ・・・気負いすぎたのかな。ストレスが溜まってきたのだろうか?健康には気をつけないと。
友達としゃべりながら、そんなことを考えて帰宅してきた。
友達と別れ、家に着いた。一般的な家だ。18年ずっと過ごしてきた家。
「ただいま」