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どっちもイヤ!

皆様、私の初投稿作品


良寛さんにはなれない


お読みいただいた事はありますでしょうか?


本作はそのスピンオフ作品であります!


春チャレンジ2025に参加すべく、学校をテーマに執筆を始めました。

 都立津國川高等学校二年F組の教室では、特別学習として社会人の講師を誰にするかを話し合っていた。


「え〜、まずはどんな職業の人に来てもらいたいか、挙手して言ってください」


 クラス担任の岳間宏樹たけまひろきは生徒を見渡すが、ほとんどの生徒が目を伏せる中、目が合ったのは小砂智奈おずなちなである。

 三十歳代の岳間は上から目線にならぬよう、生徒にずっと敬語で接しているのだ。


「小砂さん、挙手してください」

「はい、すみません。初っ端ってなんか恥ずくて」


 智奈は挙手して岳間に「どうぞ」と促されて起立した。


「刑事さんがいいです!」

「け、刑事?」

「はい! ツテはありますので」


 智奈は浅間美沙にアイコンタクトを送った。


「え? まさか?」


 美沙は警察官である父親を講師として呼ぶ事を期待されていると思い、智奈に詰め寄った。


「ちょっと、お父さん呼ぶなんて絶対イヤだからね!」

「アンタのお父さんは少年課でしょ?」

「えっ? まさか?」

「そっ! アンタの生命の恩人」


 美沙は激しく首を横に振った。


「ダメダメダメ! あんなの呼んだらエロ漫談になっちゃう!」

「エロって何ですか?」


 岳間は智奈と美沙に詰め寄った。


「その人は何を職業にしているんですか?」

「その人、刑事さんです」


 智奈は岳間を真っ直ぐに見つめた。


「小砂さん、面白い!」

「はい?」


 美沙はコメディエンヌと見紛う程によろけてしまった。


「他に講師として呼びたい人に心当たりのある人は挙手してください!」


 他の生徒は「手っ取り早く小砂に任せよう」と、岳間に「心当たりはありませーん」と答えた。


「はい、他に提案は無いとみなして講師の依頼は小砂さんと浅間さんに一任します」


 大きな拍手で同意を示した生徒達。


「ではチャイムが鳴るまで自由時間にします。ただし、スマホやゲームは禁止です」

「え〜! スマホでの学習は〜?」

「教科書があります! あとお喋りも隣のクラスに迷惑がかかりますので筆談でお願いします」

「筆談って・・・」

「全然自由時間じゃないじゃん」


 岳間は智奈と美沙を教師用机にいざなった。


「先生、マジでその刑事さん呼ぶのやめた方が良いと思います」

「なんでよ! 美沙にとっても生命の恩人でしょ?」

「浅間さんはお父様とそのエロ刑事さん、どっちがいいんですか?」

「何でその二択なんですか?!」

「学校側に早く申請しときたいんです」


 岳間は騒ぎ出した生徒達の元に向かった。


「え〜、最終確認です。講師として呼びたい人に心当たりのある人はいませんか?」


 生徒達は岳間から目線を外して静かになった。


「美沙、帰りに『おやもと』寄ろうよ」

『マジで蒲生ちゃん呼ぶの?』


 頭を抱える美沙の肩を叩く智奈であった。



 

いつもご愛読いただき、ありがとうございます!


今作品の主人公は小砂智奈と浅間美沙のふたりです。


あと、学校がテーマなので官能シーンなどはございません!


爽やかな? 学園ものとして楽しんでいただきたいと思います。


では、次回も乞う御期待!

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