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ショートショート10月〜4回目

美味しいお茶を、心ゆくまで

作者: たかさば
掲載日:2023/10/10

さあ、お茶の時間になりました。


とびきり美味しい、お茶を淹れましょう。


海の向こうから仕入れた葉っぱを、お気に入りのスプーンでそっとすくって…ふふ、良い匂い。

お気に入りの茶器に…さらさらと入れましょう。

沸かしたてのお湯を注いで、しばらく待つわよ?


いち、に、さん……、……31,32,33。

このお茶はね、33秒数えて注ぐと、一番おいしいの。


……うん、いい香り。


このままいただくのもいいけれど、今日はとびきり贅沢をしようと決めているのよ。

とびきりスペシャルなお茶の時間にするってね!


つい先日、お砂糖の名産地から取り寄せた…最高級のデザインシュガーが届いたの!

ドロップ型、さいころ型、フラワー型…まるで宝石みたいな、お砂糖の芸術品なのよ!


見ているだけでうっとりする、とびきり贅沢なお砂糖……。

口にいれたら幸せが大爆発する、とびきり贅沢なお砂糖……。


ああ、楽しみで……たまらない!


淹れたての熱いお茶に、お砂糖の塊を一つ…落とすわよ。


少しずつ溶けて無くなるお砂糖の姿に、儚さを感じる……。

スプーンでクルクルと回すと、スゥっとお茶に混じる様子に…調和を感じる。


ほのかに甘いお茶をいただくと…おだやかな気持ちになるの。

かすかに甘いお茶を飲み干すと…欲張りな心が顔を出す……。


……もう一杯、いただきましょう。


2回目のお茶は、10秒で注ぐといいのよ。

茶葉がふやけているから、急いでお湯を注がないと…渋みが出てしまうの。


少しお茶の香りが薄いから、お砂糖を多めに入れましょう。


崩れて混じる、お砂糖が愛おしい……。

クルクルとスプーンを回して、唇を寄せる……。


ああ、心地の良い……甘さ。

つい……一気に飲み干してしまったわ?


……はずかしいこと。


火照る頬を少し押さえながら…追加のお湯を沸かしましょう。


お茶は、三杯目までは美味しく楽しめるのよ?

最後までキチンといただかなくては……もったいないもの。


三杯目のお茶は、じっくり時間をおいてからカップに注ぐのよ。

やさしい香りと、茶葉のほのかな存在感がたまらなく愛おしい……。


たっぷりお砂糖を入れて、デザート感覚で楽しみましょう。


ひとつ、ふたつ、みっつ……。

ふふ、お砂糖がカップの中で…窮屈そう。


スプーンをそっと入れて…隙間をくすぐってあげましょうね。

クルクル回してあげたら、みんなで仲良くお茶に混じる事ができるはず……。


あらやだ、お砂糖が……溶け切らないわ?


カップの底に集まる、お砂糖の粒がキラキラしていて、とっても……キレイ。


お砂糖をもてあますお茶……ステキじゃない?


私、お砂糖が……大好きなのよね。

私、これくらい甘くないと、満足できないのよね。


溶けてなくなるところも素敵だけど、ばっちり自己主張するお砂糖も……たまらなく好きなの。


ああ……、お茶の時間が終わってしまったわ。


また明日……、お茶を楽しむことにしましょう。


……ごちそうさまでした。

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