表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いつの間にやら憑依され……  作者: イナカのネズミ
39/394

第三十九話 ~ 王立アカデミ-の休日 ③ ~

第三十九話 ~ 王立アカデミ-の休日 ③ ~ 序章


 マリレーヌに薬草を無料で貰ったマノンは上機嫌で王立アカデミ-に帰ると早速薬作りに取り掛かろうする。

 しかし、そのためには機材の整った薬学部の実習室を使わせて貰う許可がいる。


 導師の教員室に行くと、実習室の鍵を保管している導師が不在で使用許可が貰えなかった。

 転移ゲ-トを使って工房に行く事も考えたが、明日には鍵を保管している導師も帰ってくると聞いたので明日にすることとした。


 予定が無くなってしまったマノンは、レナに会いに行く事にした。

 レナは、中級科目のヤマ場の期末レポ-トの纏めに手を焼いていて暫く自室に引き籠ったままになっているのだった。

 レナらしいのだが無理してないか少し心配になってたのだった。




 第三十九話 ~ 王立アカデミ-の休日 ③ ~


 

 先日から、王立アカデミ-も種蒔の長期休日に入り帰郷したり出かけたりと生徒の数は少ない……。

 女子寮の前まで来たのはいいが勝手に入るわけにはいかないので玄関の脇にある面会窓口に行く。


 「どうしたのですか、こんな所で」

中から声がするので覗き込むとルシィがいる

 「えっ……ルシィ導師……何してるんですか?」


私がルシィを見て私驚いていると

 「春の種蒔休日で導師の方々も交代で休日とっているんです」

 「……と言うわけで、人手不足でここに駆り出されました……」

ルシィは何だか私の顔をジッと見ている。


 「あの……同郷の友達に会いに来たのですが、面会いいでしょうか」

私がルシィに言うと


 「あっ……ここに、名前と面会希望者のお名前を……」

そう言うと私に慌てて面会申請書とペンを差し出す。


 「レナ・リシャ-ルさん……時計塔の時に一緒にいられた方ですね」

 「少し待って下さい、確認を取りますので」

言うと何処かに行ってしまった……。


 どうやらレナに確認を取りに行ったらしい、暫くするとルシィが戻ってくる

 「いいですよ、今は休日なので直接入ってくださって結構です」

 「レナさんの部屋は、そこの階段を上がって二階の211号室です」

と階段を指さして言った。


 言われた通りに階段を上り211号室の前に来るとドアをノックする。

 中からガサガサと物音がすると暫くしてから……ガチャと言う音がすると

 「マノン……いらっしゃい……入って」

と言うレナの声がするとドアが開く……。


 ここに来てから、レナの部屋に入るのは初めてだなと思いながら部屋に入れてもらう

 長期休日なのか普段着だった。


 レナの普段着姿を見るのはここに来てから久しぶりだなと思った。

 私の部屋より狭いようだが女生徒の部屋らしく小綺麗で使い勝手のよさそうな感じの部屋だった。


 「どう、中間レポ-トの進み具合は」

私が聞くレナは疲れた様子で


 「なかなか、思い通りに進まないわ」

そう言うと軽くため息をついた。


 思ったより相当、手こずっているようだったので

 「私に出来ることがあれば、手伝うよ……頼りになるのも居るし」

自分の頭を指さして言うと、久しぶりに爺の声が頭に響く


 「……このわしに、任せるがよい……」

と自信に満ちた声がする


 「パトリックも手伝うって言ってるよ」

私がレナに言うと


 「手伝ってくれると、嬉しいけどやっぱり自分でしないと意味ないから」

そう言うと私の方を見る……すると、爺の声が聞こえてくる


 「レナちゃんは、偉いのう……困ったことがあればいつでも言うがよい」

と言うと気配を消した……レナの顔をよく見ると目が泳いでいる


 「レナって……嘘つくの下手だね」

私はレナに呆れたように言うと


 「なっ、何の事かな~???」

と目線を逸らせて言う……顔と態度がよそよそしい……。


 どうせ、レナの事だからこの前の入学式の挨拶のようになったら困るからうまい事言って逃げたんだなと直感した。

 ……しかし、本当に嘘つくの下手だな、この事は、爺には言わないでおこうと思った。


 少し間が空くとレナは気を取り直すかのように

 「椅子が一つしかないのよ……ここにでも座って」


そう言ってベッドの端を指し示すので私は言われた通りにその場所に座ると

 「今日は、薬の材料買ってから薬を作るとか言ってなかった」

レナが私に聞いてくる


 「じつは、実習室の鍵を管理してる導師が休みでいなくて実習室が使えないから予定が狂っちゃって……暇だからレナの様子見に来たの」 

私が言うと


 「暇だからね……そう」

 「薬の材料は買えたの、お店も休みじゃなかったの」

レナは何故か素っ気なく言うと


 「材料は買えたよ……それがね、入ったお店が同じ薬学科の先輩の実家でさ、薬草をサ-ビスしてくれたんだ」

私が嬉しそうに話すと


 「マノン……その薬学科の先輩って女の人……」

急にレナが顔を無表情にして聞いてくる


 「そうだよ、一つ年上のマリレーヌさんって言う人」

私は嬉しそうに答えるとレナの目付きが厳しくなる


 「どうしたの、そんな怖い顔して」

何故かレナから微かな殺気を感じながら私が言うと


 「はぁ~マノン、貴方って人は……」

 これは……レナのお説教が始まる予感がする……。

 なんとかせねばと経験と勘が私に緊急事態を知らせる。


 「それよりレナ、レポ-トはもういいの」

焦った私は、話題を逸らそうと別の話をするが


 「もう、殆ど終わっているからいいわ……」

 「それより、先輩って顔見知りなのどうなの」

無表情な顔で私に聞いてくる……"ダメだ話題を変えられない"と心の中で呟く


 「違うよ、先輩は私の事を知ってたみたいだけど」

私がレナの尋問に素直に答えると


 「はぁ~マノン、貴方って人は……」

 まずいっ……これは、確実にお説教が始まる……。

 私の経験と勘が警報を鳴らす。


 「レナって、どうして私が他の女の人と仲良くしたらお説教するの」

追い詰められた私は普段から疑問に思っていたことをレナに問う


 「そっそれは……それは……えっと……」

レナは目線を逸らすと黙り込む


 「レナってもしかして……やきもちを焼いてるの」

私が目を細めてレナを見て言うと

 「なっ何よ……マノンの馬鹿、間抜け、鈍感、スケベ、女っ誑し、ド貧乳っ!」


レナは顔を真っ赤にして言う……何故か最後の"ド貧乳"が私には一番堪えた

 「ちょっと、レナどうしたの」


レナの余りの過剰反応に慌てた私は

 「ごめん……レナ、私の事、心配して言ってくれているのにね……悪かったよ」

反省した私は素直に謝ると


 「私もどうにかしてたわ……」

レナも落ち着きを取り戻すと小さな声で言う……

私はベッドから立ち上がるとレナの傍に行きレナの両肩を持つとレナを引き寄せる


 「ちょっと……マノン……ダメっ、こんな所で……」

レナは小さな声で抵抗しながら言う


 「あの……レナ……さっき、私の事"ド貧乳"って言ったよね」

 「……レナって昔からそんなふうに私の事……思ってたんだ……」

私が寂しそうに言うと


 「えっ……何それ……」

レナは呆気にとられ表情で言うが、私の物言わぬ裏切り者に対する復讐者のような目を見て


 「わっ、私そんなこと言ってないよ、思ってもいないし……」

必死に誤魔化そうとするが目が泳いでいる


 「レナって……嘘つくの本当に下手なんだね」

私が事実に絶望したかのように言うと


 「マノン……どうしたの目付きが変よ」

レナは私の異変に気付き怯えたように言う


 「この……裏切り者っ……こうしてやるっ」

そう言って我を忘れ放心状態の私は涙を流しながらレナをベッドに押し倒すとレナの胸を揉みまくる。

 「あっ!ちょっと……マノン、どうしちゃったの」

 「あんっ……あっあっあんっ……」

レナの甘い喘ぎ声が部屋に広がる。

 

 暫くして、ガチャと音がしてドアが開くとエレ-ヌが入ってくる

 「どう、レナっレポ-トもう終っ……たった……」

 部屋の中の惨状を見てエレ-ヌの表情が強張る


 「あの……失礼しましたっ!……ごっごゆっくりどうぞっ!!」

焦ってそう言い残すと顔を真っ赤にしてドアを閉めた。

……ドアの外の廊下で足を滑らせ盛大にすっ転ぶ音がする。


 「違うのよっ!エレ-ヌっ!!」

レナは必死になって言い訳をしようとするがこの状況をどうすること出来ない


 「ごめん……マノン」

そう言うとレナはマノンの股間に膝を打ち付ける


 「ふごっ!」

余りの痛さにマノンは我に返る


 「あれっ……私……どうしちゃったの」

正気を取り戻した私が周りを見回すと、目の前にレナが仁王の如き形相で立っている。


 「あの~レナさん……どうかなされましたか」

記憶の無い私は冷汗を滲ませ、まだ少し痛む股間を押さえながら言うと


 「お座りっ!!!」

レナが言うと何故か私は反射的に床に正座する。

 かくして、レナのお説教を何時間も聞くこととなるのであった。


 しかし……これで終わりではなかった……。


第三十八話 ~ 王立アカデミ-の休日 ③ ~ 終わり


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ