表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/69

第47話…北斗奪還計画

わたしがその事を知ったのは、当日より3日遅れてのことだった…


「え、入れ替わり…ですか…」


「そうなのよルビィ、あの日大通りにいた人達はみな麻痺して、公国は大騒ぎだったわ」


「あれはとんでもないスキルですね。発動が全くわからないです。避けようが無いですね。おまけに、人数制限が無いと言いますか、一瞬で全ての人が麻痺します」


「アヴァさん無事でよかったです」


「わたしが軽率やった…ルビィさん、北斗を助けて」


「亜子さんのせいじゃないですよ。あの時魔王が発した言葉の意味を、もっと深く考えたら、こんな事態にならなかった…」


「一見万能に見えるスキルだけど、穴はあるかな。ただ、魔王もそれを警戒してたんでしょうね、次に来るときは万全の体制で来ると思うわね」


「穴って何?シキちゃん…」


「先輩の毒もシルビーの魅了もスキル範囲外から攻撃できるし、セシアのアンデッドモンスターは天敵ですね」

「ただ…」

「北斗を傷つけないようにするとなると、かなり難しいです。シルビーの魅了1択になりますね…相手も対策してくるでしょうし…」


「特にセシアを戦線に出すのは危険ですね、魔王との遭遇で魅了が解けることがあれば、そこで詰みますね。全滅する危険があるかな…」


「そっかぁ、まずは北斗に会いにいこう」



◇◇◇◇◇◇



「北斗、北斗なの?」


「あ、ルビィさん…面目ないです。みんなに迷惑かけて…」


「終わったことは仕方ないよ。それにわたしにも責任あるし…」


「ルビィさん、お願いがあるっす。あたしの体の方を殺して下さい。せめてもの罪滅ぼしっす。あたしはもう、このままで構わないです…」


「何言ってんの、北斗!そんな体になるために転移したわけじゃないでしょ。心配しないで、わたしが絶対に取り戻すから!」


「うぅ…でも…」


「北斗、以前、目で捉えれば麻痺させることができるって言ってたけど…例えば、体が隠れるような大きな盾を装備してたら、回避できる?」


シキちゃんがテクニカルな話をし始めた…


「ウ~ン、試したことは無いですけど、多分回避できないと思います」


「壁の奥は無理なのよね?」

「無理っすね」


「じゃぁ、目視してた人が突然壁に隠れたらどう?」

「多分、効くと思います…よほど速く動かない限りは…」


「なるほど、目視ではなくて、認識なのかしら?」

「あ、タブンそういう感じっす…」


「あくまで、仮説なんだけど…入れ替わりって、ちょっと都合が良すぎると思うのよ。だから今の状態って魔王の意思で強制的に入れ替わってる状態だと思うの。だから、魔王の意思があれば、入れ替わりは解除できると思うのよ…」


「え?そうなんすか…」


「仮説だけどね。もしそうじゃなくても、方法はあるわ。安心して」


「うぅ…こんなボクの為に…ありがとう、、、でも、もしもの場合ホントに殺してくれても構わないっす…」


「なに言ってんの、仲間じゃない」


…まさか、シキちゃんからその言葉が出るなんて。シキちゃんも変わったな、いや、これが本来のシキちゃんなんだろうな…


「わたしも全力を尽くすよ!」



◇◇◇◇◇◇



「シキちゃん、他の方法ってなぁに?」


「最悪、捕らえた魔王をシルビーの魅了で堕として、同じ行程を踏ませる感じですね。まぁ最悪ですよ…」


「そっかぁ…なんか気が重いね…」


「でも、わたし達のやることは1つですよ先輩」


「うん、わかってる。アレだね。もう決心はついてる…」




◇◇◇◇◇◇



「久しぶりミリー、練習はかどってる?」


前回の魔王戦の時、資質はトップクラスなのに日々の怠惰がたたって戦力外通告を出したミリーなんだけど、成長しているのだろうか…


「あ、ルビィ…まぁまぁよ…」

「よっ、ルビィ久しぶり、ミリーは弓を引く力が無いから、筋トレしてるんだけど、そんなすぐに筋肉つかないな…」


…胸の大きさは100パー脂肪だったみたいね、ミリー…


「う~ん、そう思って、ボウガン作ってきたよ」


「足で引っかけて、背筋使って弦を引くタイプね。動滑車も使ってるから、弓と比べると威力がでるよ。矢はミスリル製だから、聖属性魔法も通しやすい…」


「おまけに、アイアンサイトとストックも追加しておいたから、外すのが難しい仕様だよ」


「あ、これいいかも、腕がプルプルしないから狙いやすい」

「へ~あたしにも貸してみて…」


「うわっ、凄いピアニィ!」


ピアニィの射撃は凄かった。動いている物にも簡単に当てる。正に神エイム…


「へ~これ凄いな、ルビィあたしにも作ってくれよ!」

「オッケ~、でもその前に、ミリーを鍛えるのが先よ」


「わかった、ミリー今日から練習量倍に増やすな。サボったらお酒抜きな…」

「えぇ~そんなぁ…」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ