07.クライマックスが突然来た。
嘔吐シーンあります。
リョナ・ふ〇っしー(笑)など苦手な方は、飛ばしてくださいませ。
次話冒頭にあらすじを掲載します。
〇氏家楓
万力に全身を締め上げられているような猛烈な力。
上半身からあってはならない音がしてきた。
「ミシッ!ミシミシメキッ!」
痛い痛い痛い痛いって!
出ちゃう・・楓汁出ちゃうから!
プシャーって出ちゃいますから!
中身もはみ出ちゃいますよ?
スプラッター待ったなしですよ。
「!!!!」
下から熱い物がこみ上げてきた。
「ゴブッ!!エロエロエロエ～～。」
あ～あ・・朝ごはんでちゃったよ・・お茶も出ちゃった。
胃酸とペプシノーゲンも出ちゃったじゃん。
酸っぱい・・お口が酸っぱいな～。
さっき手洗い済ませておいてよかったわ～。
嘔吐・失禁とかもうやめて!とっくに楓のライフはゼロよ!になるとこだった。
実際ゼロ目前じゃんそういや。
パニックで口調がおかしいが、それどころじゃない。
閉店モードになると、なぜか冷静になる。
肋骨骨折(折れたアバラが肺に刺さってるはず)。
内臓損壊。
内出血もあるだろな。
どうひいき目に見ても、今(室町末期)の医療技術じゃ助からない。
はい終～了～。お疲れ様でした～。
諦めたらそこで試合終了だけど、人生終了がすぐそこで控えてらっしゃいます。
ブルペンで肩慣らしして、リリーフカーがスタンバってますよ。
そうだ!定直殿何しとんねんねん。
娘が死んじゃいますよ～実母に絞殺されるとか、それはもう歴史に残る悲劇になっちゃうよ～。
銀河の歴史がまた1ページを刻まれますよ～。
かろうじて首が動く、父の方を向く。
父は立ち竦んでいる。
いや違う・・微動だにできない雰囲気。
目が激しく動き回っている。
全身硬直して、眼球以外は動かせない・・そんな感じ。
父に向って助けを請うように、震える小さい手を差し出す。
「ゴキリッ!!」
視界が暗転した。
あ～あ2度目は2年か・・次はうまくやってみたいな。
次があったらだけど・・・・・・・・・・・・・・。
〇氏家定直
一体ワシは何をみとるんじゃ。
お雅が乱心した。
あの優しいお雅が、楓を楓を。
か・・斯様なことがあってたまるかあ!!
目の前で愛しき妻が、愛しき娘をくびり殺した。
地獄とはこの世にあったのだな。
くっ!最期にこちらに助けを求めて、小さき可愛よき手を向けた腕がだらんとぶら下がり、紅色に染まっておる。
今ワシは何も出来ん・・まなこを動かすことと、息しかできん。ワシは情けなさ過ぎて、適うならば悶死してしまいたいわい!
・・・・・もうどうでもよい。
楓しばし待っておれよ。
すぐ父も後を追う。
お主一人では冥府の道を迷うであろう。
父があないしようぞ。
ワシではお雅を切れんでな。
情けない父を笑ろうてくれい。
おのれ!涙で前が見えんわい。
Q.楓汁を煮詰めるとメーブルシロップになりますか?
A:日本の楓はサトウカエデではありません。
氏家定直さんってとても人情家で慕われてたというイメージがあります。
史実でも1570年義守義光親子が争ったいわゆる最上の乱の折、死の淵でありながら、死を賭して
最上親子の仲裁に奔走したと記録にあります。
大叔父の先代義定が嗣子の無いまま死去すると、2歳の義守さんを盛り立てて、実に48年間に渡り支え仕えてます。
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