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第6話 初めての戦い


次の日の座学は能力に関することだった。


「いいか?例え同じ能力を持っていても、その持ち主の実力によって、強さはかなり違ってくる。能力というものは、使えば使うほど熟練度が増し、効果も高まっていくんだ。」


『そうなのか?』


『はい。ですから、プライベートダンジョンにはモンスターを相手に訓練する事も出来ます。』


『なるほどな。今日はモンスターを相手にしてみるか』


 家に帰ってから俺はさっそく準備を整えて、モンスターを倒しに行くことにした。


「この部屋を出るのは初めてだな」


『将人様。モンスターを相手にする前にいくつか能力を手に入れておくことをオススメします。』


『例えば?』


『【気配遮断】や【気配感知】などですね。それがあるだけで探索がだいぶ楽になります。特に【気配遮断】はクラスメイトにも力を隠すことが出来ます。強者というものは気配も強くなるので』


 確かに、これから強くなるにつれてそういった配慮も必要になってくるかもしれない。


『うん。じゃあその2つを取ろう。』


『かしこまりました。』


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

《能力》【気配遮断】


取得条件:自分の魔力を操作して、身体の外に漏れ出ないようにとどめる。


《能力》【気配感知】


取得条件:自分以外の魔力を感知する。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【気配遮断】は簡単そうだな。魔力操作はもう完璧だし。


問題は【気配感知】だ。


『自分以外の魔力ってのはどうするんだ?ここには俺しかいないが』


『魔力というものはあらゆるものに流れています。例えばそこの石の壁や、置いてある武器、無機物にも魔力は流れています。』


『わかった。』


 俺は石の壁に手を触れてみる。目を閉じ、全神経を壁に集中させる。自分の中の魔力を感知した時と同じように、イメージしてみる。


 すると、石の中に何かを感じた。これがおそらく魔力なのだろう。俺の魔力は絶え間なく流れている感じなのに、この壁はどちらかというと漂うといった感じだろうか。魔力の流れ方が違う。


《取得条件を満たしました。【気配感知】を取得します。》


 …なんだか魔力操作を手に入れてからは能力を手に入れるのが速くなったな。


次は魔力を自分の中にとどめるように操作してみる。


《取得条件を満たしました。【気配遮断】を取得します。》


 よし、これも思った通り簡単に出来た。魔力操作というのは実は凄い能力なのではないか?


「よしっ!探索に出かけてみるか」


 俺は剣を持って、扉を開ける。扉を開いた先は、迷路のようになっていた。


 おれは早速気配遮断を使い、身を潜めながらゆっくりと進んでいく。


すると、気配感知がモンスターの気配を感知した。


「くそ、いきなり2体かよ…」


 そのモンスターは、いわゆるゴブリンというやつである。雑魚キャラとして有名だが、油断はできない。


 だんだんとこちら側に近づいてくるので、俺は曲がり角で待ち伏せる。そして1体がこちらに来た時、構えていた剣を振り下ろした。


 剣術のおかげか、剣速も以前とは比べ物にならないほど速くなっており、モンスターは悲鳴を上げることすらなく、絶命した。しかし、流石にもう1体が気づき、俺に襲いかかってきた。


俺はそれを冷静に躱し、喉元に剣を突きつけた。


 【剣術】があるおかげで、戸惑うことなくスムーズに倒すことが出来た。あれだけ苦労して手に入れた甲斐があったな。


『今の将人様の実力だと、この辺のモンスターは相手にならないでしょう。もっと能力を充実させて下の階層に行くことをおすすめします。』


『うーん、それもいいんだけど、もう少し実戦を経験してから挑むことにするよ。熟練度も上げたいしね。』


 そうして俺は、剣術の熟練度を上げるため、この階層のモンスターを蹂躙していくのであった。

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