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第4話 成長


「うっ…いててて…」


 どうやら最初の部屋の中で寝てしまっていたようだ。床はただの石なので、体のあちこちが痛い。


「あ!確か能力を取得したって…」


ポケットからステータスプレートを取り出してみる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


新庄将人


《職業》

修行士


《能力》

【忍耐】【剣術】


《特殊能力》

【ナビゲーター】【ダンジョン生成】


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「よしっ!」


 思わずガッツポーズをしてしまう。おそらく、いや間違いなく、人生で最も努力をした期間であっただろう。

 それだけに将人にとっては感じたことがない幸福感と達成感であった。


「あっ!俺はどんくらいここにいたんだ?学校は…」


『それなら大丈夫です。ここにいる間は現実で時間は流れません』


そういえばそうだったな。説明に書いてあった。


「良かった〜…」


入学直後にいきなり長期休みなんかしたくない。


 扉を出てスマホで日付を確認すると、ほんとに俺が扉に入った時間のままだった。

 だがせめて能力を1つ覚えるごとに学校に行くことにしよう。


 あんなのを延々と続けていては身体ではなく心が壊れてしまう。


 その後ご飯を食べ、痛む身体を風呂で癒し、俺はまた寝るのであった。


 次の日もまた、グループごとに分かれて訓練をした。昨日とはまるで違い、剣を自分の体の一部のように使えることに驚いた。


 だがしかし、その技術の変化に1番驚いていたのは将人本人ではなく、剣の指導を担当している教師であった。


(なんだ?あいつ昨日はろくに剣も振れてなかったのに、昨日とは動きがまるで違う…)


(よしっ!これならいける!)


俺は確かな手応えを感じていた。


その日の帰り道、

「よっ、将人」


「おう、昨日はありがとな。おかげでもう大丈夫そうだ。」


「なにか掴んだみたいだな?よーしよーしそれでこそ俺のダチだ!」


「え?俺とお前友達なの?」


「おい!俺らの小学時代からの友情はどこへ行ったんだよー!」


「ははっ、冗談だよ冗談。ありがとな流星、色々と。」


「?よく分かんねえが力になれたなら良かった!

これからも頑張ろうな!」


「おう!」


そして俺は今日も秘密の特訓を開始する。

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