トラの威をかすキツネ_2
キツネのうわぎをきながらすごしていた男の子はある日、小さ女の子をいじめている人を見つけました。男の子は、子犬をまもったときのように、女の子をかばいました。女の子をいじめている人が男の子になぐりかかりましたが、少しもいたくありません!男の子はいじめている人をけりました。すると、いじめている人は思いきりとおくにとばされました。いじめている人は、おどろいて、よろよろしながらにげだしました。いじめている人をあんなにとおくにけとばしたのに、けった足ですらぜんぜんいたくありません!これがキツネの力です!
女の子が男の子にありがとう、と言いました。男の子はとてもとくいなきもちになりました。
男の子は、いじめられている人やどうぶつをまもったり、助けたりしました。いじめていた人がどれだけなぐったりけったり、ものをつかって男の子にけがをさせようとしても、男の子をきずつけるばかりか、ふくをよごすことすらできませんでした。しかし、男の子がなぐると、いじめていた人はとばされたりきぜつしたりしました。だめだとはなすことより、なぐることのほうがいじめていた人ははんせいするので、男の子はだんだんなぐることがふえていきました。
男の子のまわりでいじめなどがおこらなくなってきたころ、男の子は暗い道であやしい人を見つけました。あやしい人がカバンからよくないものをとりだそうとしているのを見て、男の子はかんがえるまもなくあやしい人にとびつきました。
あやしい人をなぐり、きぜつさせてカバンの中をかくにんすると、なんとあやしい人はけんじゅうをもっていました。男の子は笑いました。そうか、悪い人からまもるんじゃなくて、悪い人をやっつければいいじゃないか。悪い人を、こらしめよう。そうしないと、悪いことをするに、きまってるんだから。暗いばしょにはにあわないくらい大きな声で笑う男の子は、とてもしあわせでした。